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CALIBER · Rolex

3195

自動巻 Automatic Analog デイト ムーンフェイズ

2017年、122年精度の月齢機構を統合した、チェリーニ ムーンフェイズのためのロレックス自動巻

振動数
28,800 vph · 4 Hz
パワーリザーブ
48 時間
石数
31 石
ムーブメント径
28.5 mm
NO IMAGE
movement · 3195
01 — OVERVIEW

概要

Cal.3195は、2017年にチェリーニ ムーンフェイズ Ref.50535で初搭載された、ロレックスの自社製自動巻きキャリバーである。基幹キャリバー群である3100系に属し、28,800vph (4Hz) で駆動する。パワーリザーブは約48時間、石数は31石。ブルーパラクロム・ヒゲゼンマイとParaflex耐震装置を備える。最大の特徴は、ロレックスが特許取得と説明する月齢モジュールで、122年で1日の誤差に収まるとされる。月齢は6時位置の回転盤で、日付は中央の針で示す。搭載はRef.50535のみで、1950年代前半以来となるロレックスの月齢表示を担った。

02 — SPECIFICATIONS

仕様

MakerRolex
Reference3195
TypeAutomatic(自動巻)
DisplayAnalog
Frequency28,800 vph (4 Hz)
Jewels31 石
Power reserve48 h
Movement ⌀28.5 mm
03 — EDITORIAL

系譜と歴史

Genealogy & history

1. 60年余りの空白

ロレックスと月齢表示の関係は、1940年代末にさかのぼる。1949年のRef.8171と1950年のRef.6062は、トリプルカレンダーに月齢表示を組み合わせたモデルであった。しかし両機の生産は1953年頃に終わり、以後ロレックスのカタログから天文表示は長く姿を消す。

転機は2014年のチェリーニ・コレクション刷新である。ロレックスは39mmの金無垢ケースでドレスラインを再構築し、タイム、デイト、デュアルタイムの3系統を揃えた。いずれも実用的な機能に絞った構成であった。2017年のバーゼルワールドで、そこにRef.50535「チェリーニ ムーンフェイズ」が加わる。その心臓部がCal.3195である。1950年代前半以来、60年余りを経た月齢表示の復帰であった。

2. 「読む月齢」という設計

Cal.3195の核心は、ロレックスが特許取得と説明する月齢モジュールにある。公称精度は122年で1日。補正を前提とする装飾的な表示から、一度合わせれば長く狂わない機能へと月齢表示を引き上げる試みといえる。

表示の作法も独特である。発表の場でロレックスは、他社の月齢表示とは異なるものを目指したと説明したと伝えられる。一般的な月齢表示は窓の縁で満ち欠けを演出する。対してCal.3195は盤面そのものを回し、固定された指標で月齢を読ませる。周縁の日付を中央の針で指し、6時位置に月齢を置く配置にも来歴がある。専門メディアは、Ref.6062やRef.8171の文字盤構成との共通性を指摘している。

3. 3100系からの派生と終幕

Cal.3195は、ロレックスの基幹自動巻き群である3100系に連なる。チェリーニ各機にはCal.3132、3165、3180が用いられた。Cal.3195は、これらと同じ土台に月齢機構を重ねた派生機と位置づけられる。専門メディアの中には、日付なしのCal.3130を基盤とするとの記述もある。

搭載モデルはRef.50535の1機種に限られ、ケース素材も18Kエバーローズゴールドのみであった。2022年時点の公式資料は、本機を天文機能を備えた唯一のロレックスとしている。2023年、チェリーニ・コレクションは幕を下ろし、ドレスラインはパーペチュアル 1908へ引き継がれた。Cal.3195の生産も、この時点で終えたとみられる。

4. 継承と業界での位置

2026年9月、ロレックスは年次カレンダーと月齢表示を備えたパーペチュアル パデローネを発表した。搭載するCal.7190はCal.7135を基盤とする5Hzの新世代機であり、Cal.3195の直系ではない。ただし1朔望月で1回転する青いエナメル盤と、隕石を用いた月という表現は受け継がれている。専門メディアも、同機をチェリーニ ムーンフェイズの発展形として読めると評した。

高級時計の分野では、100年を超える長期精度を掲げる月齢機構は珍しくない。Cal.3195は、基礎設計を一から起こさず、量産実績のある3100系に月齢機構を統合したとされる。複雑機構にも同じ耐久性と精度認定を求める、ロレックスの設計姿勢を映したキャリバーである。

04 — MECHANISM

技術解説

Technical breakdown

Cal.3195は、ロレックスの3100系に属する自社製自動巻きキャリバーである。直径28.5mm、31石、振動数28,800vph (4Hz)、パワーリザーブは約48時間。時・分・秒針と日付針を中央に同軸で重ね、6時位置に月齢表示を置く。

調速機構

調速を担うのは、一定周期で往復回転するテンプと、その復元力を生むヒゲゼンマイである。ヒゲゼンマイには常磁性合金のブルーパラクロムを用い、磁気と温度変化の影響を抑える。外端はロレックス・オーバーコイルとして持ち上げられ、伸縮の同心性を高めている。テンプ軸はParaflex耐震装置で保護される。4Hzとは、秒針が1秒を8歩で刻む速度を意味する。

月齢表示の原理

月の満ち欠けの周期(朔望月)は約29.5306日である。一般的な月齢表示はこれを29.5日に丸め、59歯の歯車で近似する。この場合、誤差は3年足らずで1日に達する。Cal.3195の月齢モジュールについて、ロレックスは122年にわたり正確さを保つとする。これは1朔望月あたりの誤差がおよそ1分に収まることを意味する。

駆動方式にも特徴がある。多くの月齢表示は日付機構に従属し、1日1回まとめて送られる。Cal.3195では、月齢の駆動が時分を刻む輪列に組み込まれ、連続的に進むとされる。取扱説明書が竜頭による月齢の微調整を認めている点も、この構造を示唆する。

表示の構成

月齢ディスクは1朔望月で1回転する。青いエナメル盤に満月と新月を1つずつ配し、サブダイヤル12時側の三角指標で読み取る。満月はロジウムメッキを施した隕石、新月は銀色のリングで、星はパッド印刷による。日付は、先端を三日月形とした中央の針が文字盤外周の数字を指して示す。

操作系

ねじ込み式竜頭は、手巻き位置に加えて2段の引き出し位置を持つ。1段目では時針が1時間刻みで単独に動き、日付は時針が12時を2回通過するごとに切り替わる。2段目では秒針が停止し、分の設定と月齢の微調整を行う。月齢を大きく修正する際は、8時位置の埋め込み式コレクターを専用工具で押す。1回の押下で1日分進む仕組みである。

月齢は基準時刻に連動しており、時針だけを動かす現地時刻の調整では同期がずれる。帰着後に時針を戻せば、再び同期する。停止が2日以内であれば、2段目で竜頭を時計回りに回すだけで、月齢を含む全表示を再同期できる。

認定と保守

Cal.3195はCOSCの検定に合格したクロノメーターである。さらにケーシング後にロレックス独自の試験を受け、スーペラティブ・クロノメーターとして日差-2/+2秒の精度基準を満たす。ムーブメントはドーム型のスクリューバックに覆われ、外から見ることはできない。仕上げの詳細について、公式資料は多くを明かしていない。

05 — CARRIERS

このキャリバーを搭載する 1 本のリファレンス

This caliber appears in 1 references
06 — SOURCES

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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