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Louis Vuitton · Escale · 2025

Escale Twin Zone Rose Gold / Silver

2026年、時分針を2組重ねて30分・45分の時差まで示す、エスカル ツインゾーンのローズゴールド基準機

W3PG71は、ルイ・ヴィトンが2026年1月に発表したエスカル ツインゾーンのローズゴールドモデルである。18Kローズゴールドの40mmケースに、経線と緯線を刻んだ銀色の地球儀文字盤を収める。中心軸には現地時刻とホームタイムの時分針が2組重なり、30分・45分ずれの時差も分単位で示せる。ホームタイムの透かし針は、使わないときは現地時刻の針の下に隠れる。ムーブメントは同時に初出した自社製Cal. LFT VO15.01である。2024年に時刻表示へ絞ったエスカルが、旅の実用機構を取り戻した1本である。

Ref. W3PG71
発表年 2025
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Escale
カテゴリ ドレス
キャリバー LFT VO15.01
ケース径 40 mm
防水 50 m
GMT
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.09.24
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 White Gold, Rose Gold
形状 Round
径 40 mm
厚さ 12.52 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 50 m
Movement · ムーブメント
キャリバー LFT VO15.01
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 26 石
パワーリザーブ 68 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Silver
インデックス Stick / Dot
針 Alpha
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

1. 複雑機構の帰還と、もう一つの旅の時計

2024年のエスカルは、時刻表示に絞ったドレスウォッチとして再出発した。旅の機構はいったん姿を消し、ケースと文字盤の新しい言語を整えることが優先された。2026年1月、そこへ複雑機構が戻ってくる。最も注目を集めたのは、2014年の初代を継ぐワールドタイムだった。W3PG71は、その隣に置かれたもう一つの旅の時計である。見た目は静かだが、狙いははっきりしている。

2. GMTでもワールドタイムでもなく

旅行者向けの表示には、二つの定石がある。24時間針で第2時刻を示すGMTと、都市ディスクで24の時間帯を一覧するワールドタイムである。どちらも1時間刻みの時差を前提とし、インドの30分やネパールの45分といった時差は正確に示しにくい。

本機は第2時刻にも分針を与え、2組の時分針を中心軸に重ねた。世界を一覧するのではなく、必要な2つの時刻だけを分単位で示す。機構の詳細はCal. LFT VO15.01の項に譲る。このRefで重要なのは、第2時刻を隠せる点である。自宅に戻れば2組の針は重なり、12時位置の昼夜表示だけが機能の存在を伝える。平時の本機は、2024年以降の時刻表示モデルに近い顔に戻る。同時に発表されたワールドタイムにはない性格である。

3. 2015年のTime Zoneとの距離

エスカルがデュアルタイムを扱うのは初めてではない。2015年のEscale Time Zoneは、ステンレスケースに調達ベースのムーブメントを組み合わせた実用機だった。ただし両者の間に直接の世代関係はなく、本機に前任Refは存在しない。

それでも、役割の継承は読み取れる。旅先で2つの時刻を扱う用途は同じだが、素材は18Kローズゴールドに、ムーブメントは自社製に置き換わった。色とりどりの旗も文字盤から消え、代わりに地球儀の経線と緯線が刻まれた。旅という主題は変わらず、それを示す記号が紋章から地図へ移ったといえる。

4. 基準機としての位置

ツインゾーンは、本機とプラチナ製のW3PT61の2本で始まった。W3PT61は41mmのケースにアベンチュリン文字盤を収め、計302石のダイヤモンドで飾った宝飾仕様である。本機はそれに対し、機構を最も素直に見せる基準機にあたる。装飾を抑えた銀色の文字盤は、4本の針が重なり、また離れる動きを読み取りやすくする。

同じ2026年のエスカル群で、W3PG71は複雑機構の中で最も実用に寄ったRefと位置づけられる。ミニッツリピーターW3PGA0は音を、ワールドタイムW3PTA1は一覧性を主題とする。対して本機の主題は、日常と旅の往復にある。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは18Kローズゴールド製で、径40mm、ドーム型サファイアを含む厚さは12.52mmである。同じ素材の三針モデルW3PG11(39mm、10.34mm)と比べると、径は1mm、厚みは2mmあまり増した。ムーブメント径はどちらも30.6mmで変わらない。差は主に機械の厚みにあり、Cal. LFT023の4.2mmに対し、Cal. LFT VO15.01は5.4mmある。中心軸に4本の針を重ねる構成が、そのまま高さとして表れた格好である。

仕上げはベゼルをポリッシュ、ケースサイドをサテンとし、トランクの角金具を写したラグには手作業でポリッシュとサテンを施す。八角形のリューズは1つだけで、プッシャーは持たない。第2時刻の操作をすべてリューズに集めたことで、エスカルの端正な側面はそのまま保たれた。

文字盤は、2024年の時刻表示モデルと最も大きく異なる部分である。W3PG11はモノグラム・キャンバスの粒立ちを型打ちで写していた。本機は銀色のサンバースト・サテン仕上げの中央に、磨き上げた経線と緯線を彫り込み、地球儀を描く。トランクという物から、旅先という世界へ、文字盤の主題を移した選択といえる。外周はオパーリン仕上げのフランジで、分目盛りに打たれた金の鋲は、トランクの縁を留める鋲を写したものとされる。

針はいずれも18Kローズゴールド製で、現地時刻を塗りつぶしの針、ホームタイムを透かしの針で示す。色ではなく形で2つの時刻を分けたため、針が重なると1組の時分針にしか見えない。秒針は持たず、W3PG11にあったチタン製の秒針は省かれた。4本の針が重なる中心で、視覚的な混乱を避ける判断と推察される。12時位置の昼夜表示はオパーリンと青ラッカーで塗り分けられ、ホームタイムに連動する。

裏ぶたはサファイアのオープンケースで、18Kホワイトゴールドのプレートにシリアルナンバーを刻む。見えるのは、時刻表示モデルのマイクロローターではなく、18Kローズゴールドのセンターローターである。ストラップはアロヨ・グレーのサフィアーノ・カーフに、ベージュのカーフの裏地を合わせる。バックルはLOUIS VUITTONの刻印を持つ18Kローズゴールドのピンバックルである。W3PT61は青いカーフとフォールディングバックルを選んだ。本機はグレーの革で金の暖色を抑え、実用的な組み合わせにまとめている。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

W3PG71は、2026年1月にミラノで開かれたLVMHウォッチウィークで発表された。ルイ・ヴィトンはこの場で、エスカルに4つの新キャリバーと5本の新作を加えている。ワールドタイムのW3PTA1、その上位作W3PT41、ミニッツリピーターのW3PGA0が顔ぶれに並ぶ。ツインゾーンは本機と、プラチナ製の宝飾仕様W3PT61の2本で登場した。搭載するCal. LFT VO15.01も、このとき初めて公開された。公式資料は、これらの新作を常設コレクションへの追加と位置づけている。

発表直後の2月には、複数の専門誌が実機を取り上げた。同年8月、Monochrome Watchesは本機が常設コレクションとして入手可能になったと伝えている。発表から半年あまりを経ての報告である。

同年9月のaBlogtoWatchは、本機とW3PT61に加え、カタログ外のローズゴールド個体を紹介した。手描きの地図の文字盤と、ベゼルにバゲットカットのサファイアを配した仕様とされる。ただし公式の品番や生産数は確認できていない。

2026年9月現在、W3PG71は現行品である。発表以降、文字盤やストラップの仕様変更は報じられていない。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 専門メディア Louis Vuitton's LVMH Watch Week 2026 Novelties 専門メディア · Haute Time · 2026.08.15 閲覧 Haute Time · 2026.08.15
  2. 02 専門メディア Louis Vuitton Takes Us on a Horological Journey 専門メディア · WatchTime · 2026.08.15 閲覧 WatchTime · 2026.08.15
02 — Price history

価格推移

2026 · WatchLedger market index
2026-02-18 · EUR 58,500€54,000€56,000€58,000€60,000€62,0002026-022026-02

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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