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Rolex · GMT-Master · 2024

GMT-Master II Stainless Steel / GRNR / Oyster

灰と黒のセラクロムベゼルを纏い、緑のGMT針を呼び戻した2024年のGMT-Master II

126710GRNR-0004は、2024年4月のWatches and Wondersで発表されたGMT-Master IIの新作である。ベゼルにはフランス語で「灰と黒」を意味するgris noirを略した、その名のとおり灰と黒のセラクロム・インサートが組み合わされる。40mm Oystersteelケース、Cal.3285、Oyster Braceletという基本構成は126710系列の共通仕様だが、本作では2019年に生産終了した116710LNから緑のGMT針と緑のGMT-MASTER II表記が呼び戻され、控えめな配色のなかに小さな彩りを添えている。

Ref. 126710GRNR-0004
発表年 2024
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション GMT-Master
カテゴリ GMT
キャリバー 3285
ケース径 40 mm
防水 100 m
関連人物 ハンス・ヴィルスドルフ
GMT デイト
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.05.10
Case · ケース
素材 Ceramic, Stainless Steel
形状 Round
40 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Closed
防水 100 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 3285
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 31 石
パワーリザーブ 70 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Stick / Dot
Rolex Professional (Maxi)
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

1. 沈黙のGMT-Master IIとして

2024年4月のWatches and Wonders Genevaで、ロレックスが発表したステンレス製の新作はこの一本だけだった。同年の他のノヴルティは金やプラチナの高額モデルに集中しており、126710GRNRはオイスタースチール製カタログ唯一の新顔として登場した。市場が長らく期待していたのは赤と黒のいわゆる「コーク」ベゼルの復活であり、その意味でこの灰と黒のベゼルはやや拍子抜けに受け止められた向きもある。一方で、専門メディアの多くは「派手さを抑えながら最も実用的な提案」とも評しており、126710系列が一巡したいま、ロレックスが選んだのは新色の追加ではなく既存系譜の整理だったと読める。

2. 全黒ベゼルが残した空席

116710シリーズの世代交代は2018年からはじまった。同年に126710BLROがJubilee Braceletとともに、翌2019年には126710BLNRが、それぞれセラクロム・ベゼルとCal.3285を備えて登場している。しかし、2019年に生産終了した全黒ベゼルの116710LNには直接の後継が用意されず、126710系列のステンレスGMTにはバイカラーのベゼルしか残されていなかった。126710GRNRが埋めたのは、この全黒に最も近い「落ち着いた配色のGMT-Master II」という空席である。グレーは光の加減で黒と一体化して見えることもあり、全黒ベゼルの記憶を引き継ぐ存在として位置づけられた。

3. 緑という小さな目配せ

本作の意匠的な核は、配色を抑えたなかに緑が一点だけ置かれている構成にある。GMT針の軸と、ダイヤル6時側のGMT-MASTER II表記が緑で刷られており、これは116710LNが備えていた仕様の復活である。コレクター界隈ではこの控えめな存在感を踏まえ、126710BLNRの「Batman」に対し、その正体である「Bruce Wayne」の愛称が早くから定着した。先行して2023年に金無垢の126718GRNRとロレゾール仕様の126713GRNRで導入された灰黒ベゼルが、ステンレスへと素材を改めて降りてきたという意味でも、本作は2024年のロレックスにおける系譜の整理を象徴する一本となった。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ベゼルには、灰と黒のバイカラーのセラクロム・インサートが採用される。3時と9時の位置で灰から黒へと色が切り替わる構造で、二色の境界には滲みのない明瞭な分割線が引かれている。数字と目盛りは焼成後にプラチナをPVDで蒸着して仕上げられており、灰側でも黒側でも視認性が損なわれない。光の角度や明るさによっては灰側も黒に溶け込んで見え、専門メディアからはghost bezelの呼称も与えられた。

ダイヤルは黒のラッカー仕上げで、光沢のある面に大ぶりなMaxiインデックスが立てられる。針はMercedes時針、Lollipop秒針、矢尻型のGMT針というプロフェッショナル系列の構成で、夜光にはChromalightが充填される。ダイヤル6時側のGMT-MASTER II表記は緑で刷られ、GMT針の軸も同色にコーティングされる。配色を抑えたダイヤルとベゼルにあって、この緑は唯一の差し色であると同時に、第二時間帯を示す針の所在を瞬時に拾い上げる機能上の標識として働く。

ブレスは三連リンクのOyster Braceletで、留め具はOysterlockの折り畳み式バックル。約5mmの伸縮を可能にするEasylinkコンフォート・エクステンションが内蔵される。-0003として並行販売されるJubilee Bracelet版に対し、-0004はより無骨で工具的な印象に振った構成で、灰黒ベゼルの抑制された色調と相性が良い。ケースは40mmのOystersteel、ラグ幅は20mmで、126710シリーズの寸法を踏襲する。

ムーブメントは2018年デビューのCal.3285で、Chronergyエスケープメントとパラクロム・ヒゲゼンマイ、Paraflexショックアブソーバーを備え、パワーリザーブは70時間。ロレックスのSuperlative Chronometer認定により日差は-2/+2秒に管理される。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

本作は2024年4月9日に開幕したWatches and Wonders Genevaで発表された。同年のロレックスは1908のプラチナ仕様やDay-Dateの刷新、Deepseaのイエローゴールド化など貴金属に重心を置いた構成で、Oystersteel製の新作はこの126710GRNRただ一本だった。発表と同時にOyster Braceletの126710GRNR-0004とJubilee Braceletの126710GRNR-0003の二構成がカタログに加わり、いずれも通常生産品として継続されている。

灰と黒のセラクロム・ベゼル自体は2023年に先行して導入されたもので、同年のイエローゴールド126718GRNRとロレゾール仕様126713GRNRが初出となる。2024年の本作はこの新色をオイスタースチールへ展開した位置づけとなり、ロレックス自身のリリースでも前年金無垢モデルとの連続性が明示された。

発表当初の参考小売価格はOyster Bracelet版がEUR 11,000、Jubilee Bracelet版がEUR 11,200とされ、北米市場ではそれぞれUS$10,700とUS$10,900で導入された。2026年5月現在に至るまでカタログから外れた事実は確認されておらず、126710系列のステンレスGMT-Master IIとして、126710BLRO(青赤)、126710BLNR(青黒)とともに併売されている。

02 — Price history

価格推移

2024–2026 · WatchLedger market index
2024-04-09 · EUR 11,1002025-01-04 · EUR 11,2002026-02-03 · EUR 11,550€11,100€11,213€11,325€11,438€11,5502024-042026-02

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants