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CALIBER · Junghans

J800.2

自動巻 Automatic Analog デイト

2017年のForm Aを駆動する、ETA 2824-2を基盤としたユングハンスの自動巻キャリバー

振動数
28,800 vph · 4 Hz
パワーリザーブ
38 時間
石数
25 石
ムーブメント径
25.6 mm
NO IMAGE
movement · J800.2
01 — OVERVIEW

概要

J800.2は、スイス製の汎用キャリバーETA 2824-2を基盤に、ユングハンスが自社の装飾と仕上げを施したうえで命名した自動巻ムーブメントである。毎時28,800振動 (4Hz)、約38時間のパワーリザーブ、25石を備える三針日付仕様で、2017年に登場したForm Aラインの中核を担う。ヒゲゼンマイにはNivarox II、耐衝撃機構にはIncablocを採用し、ボールベアリング式ローターによる両方向自動巻を行う。近年の生産分ではSellita SW200-1を基盤とする個体も存在するとされ、Max BillやFeinに搭載される姉妹キャリバーJ800.1と機構的な基盤を共有する。

02 — SPECIFICATIONS

仕様

MakerJunghans
ReferenceJ800.2
TypeAutomatic(自動巻)
DisplayAnalog
Frequency28,800 vph (4 Hz)
Jewels25 石
Power reserve38 h
Movement ⌀25.6 mm
HandsHours, Minutes, Seconds
DateDate
03 — EDITORIAL

系譜と歴史

Genealogy & history

1. ETA 2824-2という基盤

J800.2の出自を語るには、その土台であるETA 2824-2から始める必要がある。ETAの2824は1971年頃に市場へ登場し、第2世代にあたる2824-2は1982年から供給されてきた。設計の源流は、1950年代のエテルナのキャリバー1427に遡るとされる。クォーツの台頭という逆風のなか、スイス時計産業は安価で堅牢、かつ量産に適した機械式自動巻を必要としていた。2824はその要請に応える設計として広まり、直径25.6mm・厚さ4.6mmという寸法とともに、業界の事実上の標準となった。設計者については、元ETA幹部がEdwin Jakob氏の名を挙げた記録が残るものの、詳細は明らかでない。

2. ユングハンスにおける採用

ユングハンスは1861年創業のドイツの時計メーカーで、かつては世界有数の規模を誇り、自社製キャリバーを擁した時代を持つ。1962年のMax Billには、自社製の手巻Cal. J83が搭載されていた。クォーツ時代を経て、現在のユングハンスはスイス製の基盤キャリバーの上に自社の仕上げを重ねる体制をとる。J800.2はその一例で、2017年にInhorgentaで発表され、同年から展開されたForm Aラインを担う。Form Aの「A」はAutomatic(自動巻)を指し、曲線的なMax Billに対して角張った建築的な造形を志向した現行ラインである。J800.2は、Max BillやFeinに用いられるJ800.1、そしてカレンダー機構を備えるJ800.3と、共通の基盤を持つ姉妹関係にある。

3. グレードと供給の系譜

ETA 2824-2には、調整位置数や調速部品、仕上げの異なる複数のグレードが存在する。Standard、Élaboré、Top、そしてクロノメーター仕様という段階で、上位ほど多くの位置で精度が調整される。J800.2は、Nivarox II製ヒゲゼンマイやIncablocなど、上位グレードに準じた部品で構成される。ただしユングハンスはクロノメーター認定の取得を公称していない。供給の面では、2824の主要特許が2000年代初頭に失効した。さらにスウォッチ・グループが外部へのエボーシュ供給を絞る意向を示し、SellitaのSW200-1が並行する業界標準として台頭した。ユングハンスも、生産時期に応じてETAとSellitaの両基盤を用いてきたとされる。これは優劣ではなく、供給と設計系譜の差異として理解すべきものである。

04 — LINEAGE

キャリバーの系譜

Predecessors & derivatives
05 — MECHANISM

技術解説

Technical breakdown

J800.2は、直径25.6mm・厚さ4.6mm、スイスレバー脱進機を採用した自動巻キャリバーである。脱進機とは、ゼンマイのほどける力を一定の間隔で逃がし、針の運針を制御する機構を指す。以下、主要な構成要素ごとに観察する。

自動巻と香箱

巻上げは、ボールベアリングに支持されたローターが両方向に回転して行う。両方向巻上げは、装着時の自然な腕の動きを効率よく主ゼンマイへ伝える方式である。リューズによる手巻も併用でき、リューズを引くと秒針が止まるハッキング機構を備え、秒単位の時刻合わせを可能とする。動力源である香箱は単一で、約38時間のパワーリザーブを生む。これは現行の長時間駆動ムーブメントには及ばないが、堅牢さと量産性を優先した2824系の設計思想を反映した値である。

調速機構

時を刻む心臓部は、テンプ(振り子に相当する往復回転体)とヒゲゼンマイ、そして脱進機からなる。テンプは金メッキニッケル製で、ヒゲゼンマイには温度変化の影響を抑える合金Nivarox IIが用いられる。振動数は毎時28,800振動 (4Hz)で、テンプは1秒間に8回往復する。時間をより細かく分割するため、外乱を受けても精度が乱れにくい。テンプの往復は、ヒゲゼンマイの弾性とテンプの慣性モーメントが釣り合う共振であり、その周期の安定が精度を左右する。軸の摩擦を抑える25石が組み込まれ、振り角の基準となるリフトアングルは50度とされる。

耐衝撃と耐磁

テンプの軸は繊細で、衝撃で折損しやすい。これを保護するのが、軸受を緩衝支持するIncabloc(一部個体ではNivachoc)である。耐磁性については、ドイツの工業規格DIN 8309に準拠し、日常的な磁気環境への一定の耐性を備える。

仕上げと保守性

Form Aはミネラルガラスのシースルー裏蓋を備え、ユングハンスの装飾が観察できる。ローターには筋目仕上げと刻印が施され、地板やブリッジはロジウムメッキ、ネジには焼き入れによる青色が見られる。J800系には、テンプ受けにダイヤモンド仕上げを施した個体も伝わる。なお基盤がETA 2824-2であれば25石、Sellita SW200-1であれば26石となり、石数は基礎エボーシュを見分ける手がかりとなる。2824系は世界中の時計技師に整備手法が共有され、部品供給も厚く、特殊工具を要さない保守性も実用上の利点である。部品構成は上位グレードに準じるが、ユングハンスはクロノメーター認定を公称しておらず、実際の精度は調整と整備に左右される。

06 — CARRIERS

このキャリバーを搭載する 2 本のリファレンス

This caliber appears in 2 references
07 — SOURCES

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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  2. 02 専門メディア Junghans caliber J800.1 専門メディア · WatchBase · 2026.08.15 閲覧 WatchBase · 2026.08.15