TERM · 用語 · その他
耐磁性
Anti-Magnetism
磁気にさらされても精度を保ち、動き続ける時計の性能。軟鉄の遮蔽や非磁性素材で高める
DEFINITION · 定義
耐磁性(Anti-Magnetism)とは、時計が磁気にさらされても精度を保ち、動き続ける性能である。耐磁性能(Magnetic Resistance)とも呼ばれる。
機械式時計で磁気の影響を主に受けるのはヒゲゼンマイである。帯磁すると巻きどうしが引き合い、有効な長さが縮んで時計が進む。強く帯磁すると止まることもある。スマートフォンやパソコン、バッグの磁石の留め金など、身近な製品も原因になる。帯磁した時計は、脱磁(磁気抜き)で元に戻せることが多い。
国際規格のISO 764は、4,800A/m(約60ガウス)の直流磁界にさらす試験を基本とする。ISO 764を基にした日本のJIS B 7024は、この水準を1種、16,000A/mを2種とする。国内メーカーの取扱説明書は、1種なら磁気製品から5cm以上、2種なら1cm以上離すよう求めている。
耐磁性を高める方法は大きく2つある。一つは、ファラデーケージとも呼ばれる軟鉄製の内ケースで、ムーブメントを囲む方法である。1950年代のIWCのインヂュニアやロレックスのミルガウスがこの方法をとった。もう一つは、シリコンヒゲゼンマイのように、部品自体に磁気を帯びにくい素材を使う方法である。オメガは2013年、この方法で15,000ガウスを超える磁界に耐えるムーブメントを発表した。マスター クロノメーターの認定は、15,000ガウスの磁界にさらす試験を含む。
— SOURCES
出典
本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。
- 01 公式 ISO 764:2020 — Horology - Magnetic resistant watches
- 02 公式 耐磁性能について(磁気の影響)
- 03 公式 ISO 764:2020 Horology — Magnetic resistant watches
- 04 公式 The Master Chronometer Certification
- 05 公式 耐磁性能について(磁気の影響)
- 06 公式 Omega announces the first truly anti-magnetic watch movement
- 07 公式 JIS B 7024:2022 耐磁携帯時計-種類,性能及び試験方法(プレビュー)
- 08 報道 強化耐磁仕様のメカニカルダイバーズウオッチ「シチズン プロマスター」
- 09 専門メディア Omega announces the first truly anti-magnetic watch movement
- 10 専門メディア The Truth About Magnetism And Watches - Reprise
- 11 専門メディア Tough Tech: Antimagnetic Watches