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CALIBER · Glashütte Original

37-23

自動巻 Automatic Analog クロノグラフ デイト ビッグデート フライバック Power Reserve Indicator

2022年、シリコンヒゲで耐磁性を高めキャリバー37から派生した、グラスヒュッテ・オリジナルの自社製フライバッククロノ

振動数
28,800 vph · 4 Hz
パワーリザーブ
70 時間
石数
65 石
ムーブメント径
31.6 mm
NO IMAGE
movement · 37-23
01 — OVERVIEW

概要

キャリバー37-23は、グラスヒュッテ・オリジナルが2022年に発表した自社製の自動巻クロノグラフである。2014年に登場した基幹キャリバー37を母体とし、ダイバーズウォッチSeaQクロノグラフ向けに最適化された。コラムホイール式の一体型フライバッククロノグラフを核に、毎時28,800振動 (4Hz)、70時間のパワーリザーブ、65石を備える。母体が持つ12時間積算計とパワーリザーブ表示を省く一方、シリコン製のヒゲゼンマイを採用して耐磁性を高めた点が最大の差異である。緩急針を持たない自由テンプ、3/4プレート、21金ローターなど、ザクセン時計の伝統的な構造と仕上げも受け継ぐ。

02 — SPECIFICATIONS

仕様

MakerGlashütte Original
Reference37-23
TypeAutomatic(自動巻)
DisplayAnalog
Frequency28,800 vph (4 Hz)
Jewels65 石
Power reserve70 h
Movement ⌀31.6 mm
HandsHours, Minutes, Small Seconds
DateBig Date
ChronographChronograph, Column wheel, Flyback
AdditionalPower Reserve Indicator
03 — EDITORIAL

系譜と歴史

Genealogy & history

母体となったキャリバー37

グラスヒュッテ・オリジナルがキャリバー37を発表したのは、2014年のバーゼルワールドである。ドレス系のセネタークロノグラフ・パノラマデイトと、四角いケースを持つセブンティーズの2系統へ同時投入された。一体型のコラムホイール式フライバッククロノグラフであり、外付けモジュールに頼らず、計時機構を地板の設計段階から組み込んだ点が核心であった。設計目標は組み立てと整備のしやすさに置かれ、部品点数は約450点に整理された。毎時28,800振動 (4Hz)、70時間のパワーリザーブという基本性能は、登場時から現行世代まで一貫している。

ダイバーズへの最適化

37-23は、この母体を潜水時計へ振り向けた派生である。2022年10月、ダイバーズコレクションSeaQのクロノグラフ版に初搭載された。母体のセネター用キャリバー37-01が備える12時間積算計とパワーリザーブ表示を、37-23はあえて持たない。文字盤は9時の小秒、3時の30分積算計、6時のパノラマデイトという簡潔な構成へ整理され、視認性が優先された。最大の変更点は、シリコン製のヒゲゼンマイを採用したことである。非磁性素材であるシリコンは磁場の影響を受けにくく、磁気にさらされやすい実用環境でも精度を保ちやすい。SeaQクロノグラフはISO 6425とDIN 8306という潜水時計規格に準拠して試験され、300m防水を確保する。耐磁性を高めたムーブメントは、この性格づけに沿った選択といえる。

ザクセンの設計思想

SeaQという名は、1969年に旧国営企業GUB(グラスヒュッター・ウーレンベトリーベ)が手がけた潜水時計スペツィマティックに由来する。37-23は、その系譜を現代の自社製クロノグラフで受け継ぐ位置にある。一体型クロノグラフを自前で設計・製造する姿勢は、機構の効率だけでなく、整備性や仕上げの一貫性にもつながる。装飾は外観上の華やかさにとどまらない。3/4プレートによる構造的な安定や、緩急針を持たない調整方式といった設計思想と分かちがたく結びついている。

04 — MECHANISM

技術解説

Technical breakdown

37-23の機構を、要素ごとに見ていく。

中核は、コラムホイール(柱状歯車)で制御される一体型クロノグラフである。コラムホイールは、起動・停止・復針という3つの操作を、歯の谷と山で順序立てて切り替える部品である。カム式に比べて構造は複雑だが、プッシャーの操作感が滑らかになり、部品の摩耗も抑えやすいとされる。さらに37-23はフライバック機構を備える。作動中にプッシャーを押すと、計時針が瞬時に0へ戻り、そのまま新たな計測を始める。連続する事象を区切って計る場面で利点となる。

調速機構には、緩急針を持たない自由テンプ(フリースプラング)を採用する。一般的なムーブメントは、緩急針でヒゲゼンマイの有効長を変えて精度を調整する。これに対し自由テンプは、テンプ・リムに配した金製の調整ネジで慣性モーメントを変え、精度を整える。組み立てには手間がかかるが、調整位置が安定し、外乱に強い。ヒゲゼンマイにはシリコンを用いる。シリコンは鉄を含まない非磁性素材であり、外部磁場の影響を原理的に受けにくい。軟鉄製の内防磁ケースで磁気を遮蔽する方式とは異なり、ヒゲゼンマイ自体が磁気に左右されない点に特徴がある。温度変化への安定性や形状精度の面でも利点を持つ。

テンプは毎時28,800振動 (4Hz) で動く。1秒あたり8回の振りに相当し、振動数が高いほど時間の分割が細かくなり、姿勢差や衝撃による乱れを受けにくい。香箱は1個で、70時間 (±5%) のパワーリザーブを生む。

日付表示には、グラスヒュッテ・オリジナルの代名詞であるパノラマデイトを採る。2枚の数字ディスクを同一平面上へ並べ、間に仕切り桟を設けない。これにより、大きく読みやすい日付窓を実現する。桁の送りは深夜に瞬時に切り替わるよう設計される。

構造面では、ザクセン時計の象徴である3/4プレートが目を引く。輪列の大部分を1枚の大きな受けで覆う方式で、軸受けの位置精度と全体の剛性を高める。自動巻のローターは両方向巻き上げに対応し、肉抜き加工が施される。中央にはダブルGの意匠、外周には21金の錘を備え、巻き上げ効率と慣性を確保する。両方向の巻き上げで単一の香箱へ効率よくエネルギーを送り込み、70時間の動力を蓄える。

仕上げは、グラスヒュッテ・ストライプを受けやブリッジに施し、面取りされたエッジは磨き上げられる。鋼部品は研磨され、ネジは焼き入れによるブルーイングで彩色される。直径は31.6mm、石数は65石。SeaQクロノグラフでは、サファイアクリスタルのケースバックを通して、これらの構造と装飾を観察できる。

05 — CARRIERS

このキャリバーを搭載する 1 本のリファレンス

This caliber appears in 1 references
06 — SOURCES

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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