山あいの町から、海へ向かう計器
ユリス・ナルダンは1846年、ジュラ山中のル・ロックルで創業した。海から遠い高地にありながら、この工房はやがて航海用クロノメーターへ向かう。創業者ユリス・ナルダンの名を高めたのは懐中クロノメーターで、海の計器への絞り込みは次の世代に進んだ。19世紀、船の現在地を知るには、出航地の時刻を狂いなく刻み続ける精密時計が不可欠だった。1862年のロンドン国際博覧会では、創業者がプライズメダルを受けた。20世紀初頭には息子ポール=ダヴィッド・ナルダンの航海用クロノメーターがヌーシャテルの精度コンクールで上位を占めたとされる。同社の計器は50を超える海軍や商船隊、観測所に供給された。Marineコレクションは、この観測所級デッキクロノメーターの記憶を出発点に持つ。