飽和潜水という難題
1960年代、海底油田の開発が進むにつれ、潜水士は飽和潜水という手法で長時間の深海作業に従事するようになった。ヘリウムを多く含む混合ガスを呼吸するこの環境では、微細なヘリウム分子が時計のケース内へ侵入する。減圧のために浮上すると、内部に溜まったヘリウムが抜けきらず、風防を吹き飛ばす事故が起きた。Submariner Ref. 5513を支給されていた潜水会社COMEXは、この問題の解決をロレックスに求めた。ロレックスの回答が、ケース内のガスを一方向に逃す排出弁であり、同社は1967年にこの機構の特許を取得した。