2005年、計器を手首に
ベル&ロスは1992年、ブルーノ・ベラミッシュとカルロス・ロシロによって興された。当初はドイツのジンと協業し、職業使用に耐える堅牢な道具時計を手がけていた。転機は2005年に訪れる。同社はこの年、航空機の操縦席に並ぶ計器をそのまま手首へ移したような腕時計、BR 01を世に出した。
丸い文字盤を一辺46mmの四角いケースに収め、四隅にビスを露出させる。1970年代の操縦席時計を出発点としたこの構成は、装飾ではなく機能から導かれた形であった。大きな数字、黒地に白の高いコントラスト、太い針。発表当時、46mm四方という寸法は腕時計として異例で、誰が着けるのかという懐疑も少なくなかったと伝わる。だが丸を四角に収める意匠は、やがて同社を一目で識別させる記号となった。