用語 / TERM · Master Chronometer
マスター クロノメーター
完成時計に対して精度と15,000ガウスの耐磁性能を保証する、METASによる第三者認証
マスター クロノメーター (Master Chronometer) とは、スイス連邦計量・認定局 (METAS) が策定し、ケーシングを終えた完成状態の時計に対して精度・耐磁性能・パワーリザーブ・防水性能を試験する第三者認証規格である。2015年にOmegaがMETASと共同で立ち上げた。
認証取得には、まず搭載ムーブメントが ISO 3159 規格 (COSCクロノメーター認定と同一の試験) を満たしていることが前提となる。その上で、完成時計に対して15,000ガウスの強磁界曝露を含む8項目の試験を10日間にわたり実施する。精度基準は1日あたり0/+5秒(キャリバー口径により0/+7秒)と、COSCの-4/+6秒より厳しい範囲が求められる。
ムーブメント単体のみを対象とするCOSCとは異なり、ユーザーが装着する完成品の状態で性能を検証する点に特徴がある。2026年現在、OmegaとTudorの2社が同認定を採用する。Tudorは2021年のBlack Bay Ceramicで初取得し、以降採用範囲を拡大している。強磁界への耐性を確保するため、シリコン製ヒゲゼンマイなど非磁性素材を用いた構造が採用例として多い。