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CALIBER · Oris

Oris 752

自動巻 Automatic Analog デイデイト

2016年に登場した、セリタSW220-1を基盤とし、大型の曜日・日付表示を備えたオリスの実用自動巻

振動数
28,800 vph · 4 Hz
パワーリザーブ
38 時間
石数
26 石
ムーブメント径
32.2 mm
Cal. Oris 752
movement · Oris 752 図: ムーブメント — WatchBase
01 — OVERVIEW

概要

Cal. 752は、2016年にビッグクラウン・プロパイロット ビッグ・デイデイトで初搭載された、オリスの自動巻キャリバーである。基盤はセリタSW220-1で、ETA 2836-2に連なるデイデイト機構を持つ。振動数は28,800vph (4Hz)、26石、パワーリザーブは38時間。オリスは曜日と日付の窓を拡大し、太字書体の専用ディスクを与えて視認性を高めた。裏蓋からは同社の象徴である赤いローターが覗く。ダイバーズのアクイス ビッグ・デイデイトにも搭載される実用機である。

02 — SPECIFICATIONS

仕様

MakerOris
ReferenceOris 752
TypeAutomatic(自動巻)
DisplayAnalog
Frequency28,800 vph (4 Hz)
Jewels26 石
Power reserve38 h
Movement ⌀32.2 mm
HandsHours, Minutes, Seconds
DateDate, Day
03 — EDITORIAL

系譜と歴史

Genealogy & history

セリタSW220-1という基盤

Cal. 752の出自を語るには、まず基盤であるセリタSW220-1に触れる必要がある。セリタは1950年にラ・ショー・ド・フォンで創業した、ムーブメントの組み立て業者(エボーシュ組立)である。長らくETAの下請けとして同社の半製品を組み上げ、その設計を熟知していた。2000年代初頭、ETAが外部ブランドへの供給を段階的に絞る方針を示すと、セリタは期限切れとなったETA設計を基に独自系列を立ち上げる。その中核がSW200系で、ETA 2824-2に相当する三針日付機が原点である。SW220-1はその曜日・日付版にあたり、ETA 2836-2と機構を同じくする。歯車の形状を見直した改良世代として、2008年頃から供給されている。

オリスによる「ビッグ・デイデイト」化

オリスはこの基盤に独自の手を加え、自社番号Cal. 752として展開した。最大の特徴は、曜日と日付それぞれの窓を拡大した点である。標準のSW220-1より文字盤の外周寄りに表示を移し、専用設計のディスクには太く大きな書体を採用した。視認性を重んじるパイロットウォッチの文脈に沿う改変である。初出は2016年のビッグクラウン・プロパイロット ビッグ・デイデイトで、同時に日付のみを拡大したCal. 751も発表された。両者はSW220-1を共有しつつ、表示の構成で性格を分ける。

オリスのムーブメント戦略における位置

オリスは自社開発のCal. 110系やCal. 400系といった独立した機械も擁する。一方でCal. 752のような供給ベースの機械を併用し、価格帯に応じて両者を使い分けている。セリタ製基盤はIWCやモンブランなど多くのブランドも採用しており、業界の共通基盤として定着している。オリスは「オリス開発」と表記するが、その実体は基盤の選定と表示機構の独自設計にある。Cal. 752は、その実用本位の姿勢を体現するキャリバーといえる。

04 — MECHANISM

技術解説

Technical breakdown

基本設計と自動巻機構

Cal. 752の土台は、ETAの2800系に連なるセリタSW200系の設計思想を受け継ぐ。中央に据えたローターが両方向に巻き上げる全回転式の自動巻で、ローターはボールベアリングで支持される。片方向巻きに比べ巻上効率に優れ、日常の腕の動きで主ゼンマイを満たしやすい。オリスはこのローターを赤く塗り、同社の象徴である「レッドローター」として裏蓋越しに見せる。これを除けば仕上げは実用本位で、装飾は最小限にとどまる。石数は26石で、ETA 2824系の25石より1石多い。この追加の1石は巻上系の摩耗低減に充てられ、長期の信頼性に寄与するとされる。基盤がETA設計と寸法を共有するため、部品供給や整備の面で扱いやすい点も実用上の利点である。

テンプ・脱進機と精度

調速は、スイスレバー脱進機(エネルギーを断続的に解放する機構)とテンプの組み合わせによる。振動数は28,800vph (4Hz)で、テンプが毎秒8回往復する。高い振動数はテンプの慣性を外乱から守りやすく、姿勢差を抑えて実用域の精度を確保する。ヒゲゼンマイ(テンプの周期を司る渦巻きバネ)にはニヴァロックス系の合金が用いられる。耐衝撃機構としてインカブロックを備え、落下時の片軸破損を緩和する。テンプ脇には緩急針(歩度を微調整する装置)を持ち、秒針を止めて時刻を合わせるストップセコンドも備える。オリスは調整等級を公表していないが、供給基盤の標準的な等級に沿う実用精度と理解される。

デイデイト機構とオリスの独自設計

本機の個性は、文字盤側のカレンダー機構に集約される。主ゼンマイを収める香箱は単一で、満巻からのパワーリザーブは38時間とされる。基盤のSW220-1は曜日と日付を3時位置に並べるが、オリスはここに、両表示を独立した二つの窓で大きく見せる専用ディスクを重ねた。表示は標準より外周寄りに置かれ、太く大きな書体で視認性を高めている。この拡大表示はモデル名「ビッグ・デイデイト」の由来となり、機構が意匠に直結している。オリスは曜日・日付とも瞬時に切り替わる送りと説明し、それぞれを独立して直す早送り修正機構を持つ。寸法表記には差異がある。基盤プレートの径は25.6mm (11½''')だが、オリスは曜日日付の機構を含めた値としてØ32.20mm (14 1/4''')を公表している。クロノメーター等の認定は付されず、供給基盤を土台に表示機構で個性を与えた実用機と位置づけられる。

05 — CARRIERS

このキャリバーを搭載する 2 本のリファレンス

This caliber appears in 2 references
06 — SOURCES

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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  2. 02 専門メディア Sellita Caliber SW220-1 専門メディア · Caliber Corner · 2026.08.15 閲覧 Caliber Corner · 2026.08.15