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CALIBER · CASIO

5146

クォーツ Quartz Analog/ Digital

2010年デビューのG-SHOCK GA-110を駆動する、カシオ製アナログ・デジタル複合クォーツモジュール

OVERVIEW · 概要

Module 5146は、カシオがG-SHOCK GA-110シリーズ向けに開発したアナログ・デジタル複合のクォーツモジュールである。2010年のGA-110デビューとともに登場し、歯車状の針とデジタル表示を一枚の文字板に共存させた。平均月差±15秒の精度を持ち、CR1220電池で約2年駆動する。世界48都市のワールドタイム、1/1000秒ストップウオッチ、速度計測、タイマー、5本の時刻アラームを備える。JIS1種の耐磁性能とオートLEDライトを統合し、GA-110を世界販売数No.1のG-SHOCKへ押し上げた基盤となった。

SPECIFICATIONS · 仕様
MakerCasio
Reference5146
TypeQuartz
DisplayAnalog/ Digital
HandsWorld Time
DatePerpetual Calendar
ChronographChronograph, Countdown
AcousticAlarm
EDITORIAL · 編纂

系譜と歴史

Genealogy & history

1. アナログ回帰という選択

2000年代後半、若者向けの時計はデジタル表示が主流であった。その潮流のなかでG-SHOCKは、アナログの新定番を打ち立てる道を選ぶ。先行するアナログ・デジタル複合モデルGA-100の路線を受け継ぎつつ、GA-110は従来のアナログモデルと一線を画すべく、細部までゼロベースで開発された。耐衝撃構造を軸に新たなパーツの造形と配置が繰り返され、ケースはG-SHOCK最大級の大きさとなった。Module 5146は、その器のなかでアナログ針の駆動とデジタル機能を一つにまとめる役割を担う。

2. 文字板と機能を束ねる統合設計

5146の性格は、単体スペックよりも複雑な文字板と多機能を一つのモジュールへ収めた統合設計に表れる。歯車形状の針、蒸気機関のシャフトを思わせるY字パーツ、4層からなる積層構造の文字板。これらメカニカルな意匠の裏で、モジュールはアナログとデジタルの時刻を自動で同期させる。1/1000秒・100時間計のストップウオッチには速度計測機能を組み込み、実用性を凝縮した。オートLEDライトとJIS1種の耐磁性能も統合し、電池駆動のみで完結させている。ソーラー充電や電波受信を持たない構成は、当時のG-SHOCK標準モデルとしての設計思想を映す。

3. 派生と世界販売数No.1への定着

GA-110は2010年の「Hyper Color」シリーズで登場した後、無数のカラー展開とコラボレーションを生んだ。そして誕生から10年で、G-SHOCK世界販売数No.1の実績に至ったとカシオは公表している。2020年には、メタルカバードのGM-110がGA-110のDNAを受け継ぐ形で現れ、デザインの系譜を更新した。Module 5146は、グラフィック表示を持たない姉妹モジュール5425とともにこのアナデジ大型モデル群を支え、ストリートやサブカルチャーとG-SHOCKを結ぶ土台となっている。

MECHANISM · 機構と仕様

技術解説

Technical breakdown

時間基準とアナログ・デジタルの両立

機械式のテンプヒゲゼンマイに代わり、クォーツは水晶振動子の共振を時間基準とする。一般的なクォーツ時計と同じく32,768Hz(2の15乗)の水晶を用い、ICがこれを分周して1秒の基準信号を得る。振動数とはこの周波数を指し、32,768を2で15回割ると1秒の刻みになる。水晶の発振は機械式の脱進機より格段に安定するが、周波数はわずかに温度の影響を受ける。5146は温度補正機構を持たない標準クォーツであり、後述する精度はこの構成に由来する。基準信号は二系統に分かれ、一方はステッピングモーターを介してアナログの時・分・秒針を進める。もう一方は液晶のデジタル表示を制御する。アナログ時刻はデジタル時刻に同期し、デジタル側を変更すれば針位置も自動で補正される。二つの表示系を一つのICで協調させる点が、アナデジ複合モジュールの設計上の要となる。

ストップウオッチとワールドタイム

5146の実用性の核は計測機能にある。ストップウオッチは1/1000秒、すなわち1ミリ秒の分解能を持ち、100時間計、ラップとスプリットの切替に対応する。速度計測機能も備え、計測した時間と入力した距離から速度を求め、最大1998unit/h・2unit/h単位で表示する。スポーツ計測を念頭に置いた、デジタル機構ならではの応用といえる。ワールドタイムは世界48都市(29タイムゾーン)とUTCに対応し、各都市の標準時とサマータイムをICが内部のデータから呼び出す。ホームタイムと任意の都市を入れ替える機能もあり、移動先での時刻把握を容易にする。タイマーは最大24時間、フルオートカレンダーは月末やうるう年を手動補正なしで処理し、2099年までプリセットされている。

視認性・耐環境・電源

暗所での視認は、本体を傾けると自動点灯するオートLEDライトが担う。光源はアンバーのLEDで、残照時間は1.5秒と3秒を切り替えられる。耐磁性能はJIS1種で、日常的な磁気環境下での精度維持を想定する。耐衝撃構造はモジュールを緩衝材とともにケース内へ保持し、落下時の衝撃が直接伝わるのを防ぐ。クォーツは可動部が少ないぶん衝撃に強いが、針やモーターの保護はG-SHOCKの基本要件として作り込まれている。精度は平均月差±15秒で、機械式の日差に対しクォーツらしい安定を示す。電源はCR1220リチウム電池で、寿命は約2年。ソーラー充電や電波受信を持たず、構造を単純に保つことで信頼性と整備性の均衡を取る。なお5146には秒の歩進に合わせて動く小さなグラフィック表示があり、これを持たない姉妹モジュール5425との識別点となる。

04 — CARRIERS · 搭載モデル一覧

このキャリバーを搭載する 2 本のリファレンス

This caliber appears in 2 references