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CALIBER · CASIO

3230

クォーツ Quartz Digital

トリプルグラフ表示とELバックライトを備える、G-SHOCK DW-6900系の標準デジタルモジュール

OVERVIEW · 概要

モジュール3230は、G-SHOCK DW-6900系に搭載される、カシオ自社開発のデジタルクォーツモジュールである。DW-6900は1995年に登場した丸型G-SHOCKで、3つの円形表示を並べるトリプルグラフと、文字盤前面のライトボタンを特徴とする。3230はその基幹モジュールとして、月差±15秒、2099年までのフルオートカレンダー、1/100秒ストップウォッチ、カウントダウンタイマー、マルチアラームを備える。照明にはブルーグリーンのELバックライトを採用する。電源はCR2016で、電池寿命は約2年とされる。先代モジュール1289の後継にあたり、現在はLED照明を持つ世代への移行が進む。

SPECIFICATIONS · 仕様
MakerCasio
Reference3230
TypeQuartz
DisplayDigital
DatePerpetual Calendar
ChronographChronograph, Countdown
AcousticAlarm
EDITORIAL · 編纂

系譜と歴史

Genealogy & history

1. トリプルグラフの系譜

DW-6900は1995年に登場した、丸型ケースのG-SHOCKである。その意匠は突然生まれたものではない。3つの円形表示を並べるトリプルグラフは、1992年のDW-5900で初めて採用された。文字盤前面のライトボタンとELバックライト(電圧をかけると発光する面光源)は、1994年のDW-6600が先に導入している。DW-6900は、この2つの系譜を丸型の中に統合した機種といえる。モジュール3230は、その完成された表示様式を駆動するために設計された電子モジュールである。

2. モジュール1289から3230へ

登場当初のDW-6900は、モジュール1289を搭載していた。1289のカレンダーは2039年までしか対応しなかった。これを2099年まで拡張したのが、後継のモジュール3230である。両者の機能構成はほぼ共通し、利用者が日常で違いを感じる場面は少ない。3230への切り替えはおおむね2011年頃とされ、姉妹モジュールの3232も同じ取扱説明書で扱われる。型番が変わっても、トリプルグラフという表示の骨格は受け継がれている。

3. デジタルG-SHOCKの基盤として

DW-6900は、派生モジュールを生む土台としても機能してきた。タフソーラーと電波受信を備えたGW-6900、潮汐表示のGLX-6900、スマートフォン連携のGB-6900など、上位機能を持つ派生は別系統のモジュールを採る。その中で3230は、ソーラーや電波を持たない標準的な電池駆動モデルの基幹を担う。装飾やコラボレーションの土台として丸型の文字盤が選ばれ続け、数多くの色違いに共通して載るのが3230である。いわば、多数の機種を束ねる横軸の中核といえる。

4. ELからLEDへ

3230のELバックライトは、長期使用で輝度が落ちる性質を持つ。カシオは2023年以降、照明を白色LEDに置き換えた新モジュールへの移行を進めている。DW-6900向けの新モジュールは3529で、電池寿命は約2年から約5年へ伸びたとされる。機能構成は3230を踏襲しつつ、照明と省電力の世代交代が図られた。3230は、EL照明世代のDW-6900を象徴するモジュールとして位置づけられる。

MECHANISM · 機構と仕様

技術解説

Technical breakdown

計時の基準

3230は、機械式キャリバーのようなテンプ(振動する調速車)やヒゲゼンマイを持たない。時を刻む基準は、毎秒32,768Hzで振動する水晶振動子である。この振動をIC(集積回路)が分周し、正確な1秒の信号を作り出す。32,768は2の15乗にあたり、ICはこの値を段階的に分周して1Hzを得る。精度は温度補正を持たない標準的なクォーツの水準で、月差±15秒に収まる。機械式と異なり、姿勢差や巻き上げ状態に左右されない安定性が特徴である。

トリプルグラフの表示構造

表示はセグメント式の液晶(LCD)で、3つの円形領域を持つ。この円形表示がトリプルグラフと呼ばれる。上段は曜日やストップウォッチの補助表示、中央と下段は秒や計測値を円弧状に示す。カシオは液晶の上に文字盤(ダイヤル)を重ねる構造を採る。これにより、全面液晶では難しい装飾や塗装の自由度が生まれる。丸型ケースと同心円の表示が、視認性と意匠を両立させている。

ELバックライトとライトボタン

暗所での視認は、ELバックライト(エレクトロルミネセンス)が担う。これは蛍光体の薄膜に交流電圧をかけ、面全体を発光させる方式である。発光色はブルーグリーンで、消灯後もしばらく残光が残る。点灯時に微かな音が鳴るのは、ELパネルを駆動する素子の振動によるもので、故障ではない。操作は文字盤前面のライトボタンで行い、手袋をしたままでも押しやすい。

機能群とカレンダー

計測機能は、1/100秒単位のストップウォッチを中核とする。計測範囲は最初の60分が1/100秒単位、以降は1秒単位で24時間まで対応する。スプリット計測や、1着・2着の到達時刻の記録にも対応する。カウントダウンタイマーは最大24時間で、オートリピート機能を持つ。マルチアラームと時報に加え、ブザーに連動して画面が点滅するフラッシュアラートも備える。カレンダーはうるう年を自動判別するフルオートカレンダーで、2099年まで対応する。

電源と動作環境

電源はCR2016で、電池寿命は約2年とされる。モジュールは、G-SHOCK特有の中空構造の中に保持される。全方向からの緩衝により、外部の衝撃が直接モジュールへ伝わりにくい。ケースは200m防水で、風防にはミネラルガラスを用いる。これらの構造が、デジタルモジュールを過酷な環境で安定して動かす前提を支えている。可動部を持たないため整備性は高く、日常の保守は電池交換にとどまる。

04 — CARRIERS · 搭載モデル一覧

このキャリバーを搭載する 2 本のリファレンス

This caliber appears in 2 references