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CALIBER · CARTIER

1904-CH MC

自動巻 Automatic Analog

2013年、コラムホイールと垂直クラッチを備えた、カルティエ初の本格自社製自動巻クロノグラフ

1904-CH MC
movement · 1904-CH MC
図: ムーブメント — WatchBase
OVERVIEW · 概要

カルティエ1904-CH MCは、2013年にCalibre de Cartier Chronographで初搭載された自社製自動巻クロノグラフである。2010年の基幹キャリバー1904-PS MCを土台に、計時機構を統合した派生世代にあたる。コラムホイール(柱状車)と垂直クラッチ、全カウンターを同時に戻すリニア式リセットハンマーを備える。振動数は28,800vph (4Hz)、石数は35石、部品点数は269。2つの香箱(ツインバレル)により約48時間のパワーリザーブを確保する。Rotonde de Cartier ChronographやTank MC Chronographにも採用された。

SPECIFICATIONS · 仕様
MakerCartier
Reference1904-CH MC
TypeAutomatic
DisplayAnalog
Frequency28,800 bph (4 Hz)
Jewels35 石
Power reserve48 h
Movement ⌀25.6 mm
HandsHours, Minutes, Small Seconds
DateDate
ChronographChronograph, Column wheel
EDITORIAL · 編纂

系譜と歴史

Genealogy & history

1904 MCという基盤

1904-CH MCの理解は、母体である1904 MCから始まる。1904 MCは、2010年にCalibre de Cartierで発表された、カルティエ初の自社製自動巻キャリバーである。名称の1904は、ルイ・カルティエが飛行家アルベルト・サントス=デュモンのために腕時計を手がけた年に由来する。MCはManufacture Cartier(マニュファクチュール・カルティエ)を指す。

基幹版の1904-PS MCは、汎用機ETA 2892と同径に設計された。既存の設計や生産との置き換えを容易にするための選択とされる。2つの香箱を直列に配し、トルクの安定を図る構造を持つ。この堅実な基盤の上に、複数の派生が築かれていく。

クロノグラフへの展開

1904-CH MCは、2013年のSIHHで発表され、Calibre de Cartier Chronographに初搭載された。カルティエにとって、量産ラインでは初の自社製自動巻クロノグラフにあたる。それ以前のカルティエの計時機は、ETAベースのSantos 100や、CPCPコレクションの手巻モノプッシャーが主であった。マニュファクチュールとしての実力を示す一歩でもあった。

新世代は、コラムホイールと垂直クラッチを採用する。いずれも現代の上級クロノグラフで標準となりつつある機構である。基幹版の堅牢さを保ちながら、計時機能を一体で組み込んだ点に開発の主眼があった。

リシュモンの中の1904 MC

1904 MCは、しばしば「カメレオン・キャリバー」と呼ばれる。小秒と日付の基幹版から、デュアルタイムの1904-FU MC、ムーンフェイズの1904-LU MC、さらにスケルトン化された9000番台まで、9種ほどの派生が展開された。

1904-CH MCは、リシュモン傘下のピアジェにも姿を変えて現れる。2016年のPolo S Chronographに載るCal.1160Pは、本機と共通の設計を基盤とすると複数の専門メディアが指摘する。両社はそれぞれを自社製と位置づけるが、グループ内での開発資源の共有によるものと見られている。これはリシュモンでは珍しくない手法である。

MECHANISM · 機構と仕様

技術解説

Technical breakdown

計時制御の中核

1904-CH MCの計時制御は、コラムホイール(柱状車)が担う。複数の柱を立てた歯車で、回転により各レバーを順序通りに動かす。スタート・ストップ・リセットの操作を正確に振り分ける部品である。上ブリッジの開口部から、その動きを裏側で観察できる。構造は複雑で組み立てにも手間を要するが、操作の精緻さから上級機に好まれてきた。

接続方式には垂直クラッチを用いる。計時を始める瞬間に秒針が微かに飛ぶ挙動は、水平クラッチに特有のものである。垂直クラッチはこれを抑え、始動と停止を滑らかにする。計時中もテンプへ伝わるトルクが安定し、振幅の低下を招きにくい。針を動かしている間も歩度への影響が小さく、パワーリザーブを大きく削らない点も特徴である。

ゼロ復帰には、リニア式のリセットハンマーを備える。1本のハンマーが全カウンターを同時に叩き、針を瞬時に基準位置へ戻す。ハンマーにはバネが組み込まれ、押す力の強弱にかかわらず一定の復帰を得るとともに、摩耗を抑える設計とされる。

動力と調速

動力源は2つの香箱(ツインバレル)である。直列に配したことで、放出されるトルクの変動を平準化し、約48時間のパワーリザーブを生む。巻き上げは、セラミック製のボールベアリングに載るローターが担う。金属同士の摩擦が少なく、耐衝撃性と耐久性に寄与するとされる。ローターの回転は、爪式(マジックレバー)の機構を介して香箱へ伝えられる。

調速は、28,800vph (4Hz)で振動するテンプによる。毎時28,800回、すなわち毎秒8回の振動が、計時の刻みを決める。緩急の微調整には、テンプ脇のC字形をしたカルティエ独自の調整器が用いられるとされる。基幹版の1904-PS MCが27石であるのに対し、計時輪列を加えた本機は35石へと増えている。

表示と諸元

表示は、中央のクロノグラフ秒針に、積算用の2つのカウンターを組み合わせる。日付は6時位置に開く窓で示し、常時運針するスモールセコンドも備える。

仕上げは、ブリッジとローターにコート・ド・ジュネーブ(ジュネーブ縞)、地板にペルラージュ(circular graining、円状の研磨模様)を施す。サファイアバックを通し、これらの装飾とコラムホイールの動作を見せる構成である。寸法は、ムーブメント径25.58mm(11½リーニュ)、総径26.18mm、厚さ5.71mm。部品点数は269、石数は35石である。

04 — CARRIERS · 搭載モデル一覧

このキャリバーを搭載する 1 本のリファレンス

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