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Vacheron Constantin · Métiers d'Art · 2014

Métiers d'Art Ajourées Blue

2014年SIHH発表。透かし彫りCal.4400 SQと青のグランフー・エナメル環を組み合わせた40mmホワイトゴールド製スケルトン。

2014年のSIHHにて発表された、ヴァシュロン・コンスタンタン Métiers d'Art Mécaniques Ajourées コレクションの一作である。同時に発表された黒・灰・ハイジュエリー版を含む計4本のうち、青のグランフー・エナメル環を備える機種にあたる。直径40mm・厚さ7.5mmのホワイトゴールド製ケースに、自社製手巻きCal.4400を初めて透かし彫り化したCal.4400 SQを収める。地板とブリッジは19世紀後半の鉄道駅大時計を想起させるアーチ構造で、ジュネーブシール認定を受ける。

Ref. 82020/000G-9925
発表年 2014
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Métiers d'Art
カテゴリ スケルトン
キャリバー 4400 SQ
ケース径 40 mm
防水 30 m
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.05.25
Case · ケース
素材 White Gold
形状 Round
40 mm
厚さ 7.5 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 30 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 4400 SQ
タイプ Handwound
振動数 28,800 bph
石数 21 石
パワーリザーブ 65 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Skeleton
インデックス Roman Numerals
Alpha
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

鉄道駅大時計の建築をスケルトンに翻訳する

Métiers d'Art Mécaniques Ajourées は、2014年1月のSalon International de la Haute Horlogerie(SIHH)で初公開された。ヴァシュロン・コンスタンタンは本コレクションについて、19世紀後半に並行して発展した二つの分野——建築と時計製造——の交わる点を探る試みであると説明している。アーチ状に組まれたガラス屋根と鋳鉄骨で象徴される、産業革命期のヨーロッパの鉄道大駅。その大時計の意匠言語を、手巻きムーブメントの透かし彫りに翻訳することがコレクションの主題である。

同時発表4機種のなかの位置

発表時に登場したのは合計4本で、いずれも18Kホワイトゴールドケースを共有する。エナメル環の色を変えた3機種——Ref. 82020/000G-9924(黒)、本機 Ref. 82020/000G-9925(青)、Ref. 82020/000G-9926(灰)——に加え、ハイジュエリー仕様の Ref. 82620/000G-9924 が並ぶ。後者はベゼルに42個のバゲットカット・ダイヤモンド(計約2.00カラット)を留めた黒エナメル版である。本機 9925 は、3色のエナメル環のうち最も冷ややかな視覚を担う青の一本として位置づけられた。

Cal.4400の最初の透かし彫り化

本コレクションが横断的にもつ意義は、自社製手巻きCal.4400に初めて全面的な透かし彫り版(Cal.4400 SQ)が用意された点にある。Cal.4400はVCの自社製手巻き基幹機として、Historiques American 1921 をはじめとする薄型手巻きモデルに広く採用されてきた経歴をもつ。Métiers d'Art Mécaniques Ajourées のためにそのソリッド構造から約半分の材料を取り除き、地板とブリッジを再設計する作業には数百時間を要したと伝わる。1755年のジャン=マルク・ヴァシュロンによる最初の懐中時計に既に透かし彫りされたテンプ受けが存在し、1924年には初の全面オープンワーク・キャリバーが完成しているという系譜のうえに、Cal.4400 SQ は位置している。

後続のユニークピース

発表翌年の2015年には、慈善オークション Only Watch のために、赤いグランフー・エナメル環をもつユニークピース Ref. 82020/000G-B143 が制作された。3時位置のローマ数字部分には「ONLY WATCH」の文字が透かし彫りで刻まれ、ケースバック側面には「Unique piece for ONLY WATCH 2015」と「N°1/1」の刻印が入る。本機 9925 を含む3色シリーズの設計が、特別仕様のベースとして機能する柔軟さを示した一本である。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは18Kホワイトゴールドで、直径40mm・厚さ7.5mmという寸法に収まる。手巻きCal.4400 SQが2.80mm厚と薄型であることが、この控えめなプロポーションを可能にしている。ベゼルは細身に処理され、ケースサイドからラグへとなだらかに移行する。リューズはホワイトゴールド製で、マルテーゼ・クロスを象った装飾が施される。

文字盤側はサファイアクリスタルの奥に二層構造を呈する。外周には青のグランフー・エナメルを焼き付けたリングが配され、その上に12個のローマ数字を透かし彫りで切り抜いた18Kゴールドのチャプターリングが重ねられる。透かし窓の奥に深い青が覗き、明快なコントラストでローマ数字が浮かび上がる。エナメルは熱処理によって生じる歪みのリスクが高いため、円環状の焼成は特に熟練を要する作業である。針はホワイトゴールド製のアルファ針が採用された。

ローマ数字環の内側からはCal.4400 SQの本体が姿を現す。ベース機Cal.4400の地板とブリッジをほぼ半分まで肉抜きしたうえで、残された梁にアーチ状の反復装飾を手彫りで施す。装飾の彫金には熟練職人の手作業で数日を要すると伝わる。ブリッジ群はリブ・ヴォールト(肋骨穹窿)を連想させる連続したアーチを描き、19世紀の鉄道駅ホールの天井構造を平面上に展開したような幾何が立ち上がる。

裏蓋もサファイアクリスタルで、機械側からも同様の仕上げが観察できる。ストラップは深青のミシシッピアリゲーター(大判の角型鱗、ステッチドチップ仕様)で、ホワイトゴールド製の尾錠(ピンバックル)が組み合わされる。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

2014年1月、ジュネーブで開催された Salon International de la Haute Horlogerie(SIHH)にて Métiers d'Art Mécaniques Ajourées コレクションの一部として初公開された。同時発表されたのは黒エナメル環の Ref. 82020/000G-9924、本機にあたる青エナメル環の Ref. 82020/000G-9925、灰エナメル環の Ref. 82020/000G-9926、そして42個のバゲットカット・ダイヤモンドをベゼルに配したハイジュエリー版 Ref. 82620/000G-9924 の計4本である。いずれもジュネーブシール(Poinçon de Genève)認定を受ける。

翌2015年、コレクションをベースとしたユニークピースが、慈善オークション Only Watch 2015 のために制作された。Ref. 82020/000G-B143 と付与されたこの個体は、赤いグランフー・エナメル環と、3時位置に「ONLY WATCH」の文字を透かし彫りで配したダイヤルをもち、同年11月にフィリップスのジュネーブオークションに出品された。ケースバック側面には「Unique piece for ONLY WATCH 2015」「N°1/1」の刻印が施されている。

本機 9925 は、発表後も大きな仕様変更の報告はなく、メーカー公式サイト上では2026年5月現在も製品カタログに残されており、現行モデル扱いとされる。

02 — Price history

価格推移

2019 · WatchLedger market index
2019-05-01 · EUR 73,000€72,999€73,000€73,000€73,001€73,0012019-052019-05

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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