18世紀ジュネーブのカビノティエ
18世紀ジュネーブの時計職人たちは、自然光をできるだけ長く取り込むため、背の高い建物の最上階や屋根裏に工房を構えた。この小さな工房は「cabinet」と呼ばれ、そこで働く腕利きの時計師や職人は「cabinotier(カビノティエ)」と呼ばれる。工房はサン・ジェルヴェ地区に多かったとされる。彼らは欧州各地の宮廷から注文を受け、依頼主の地位を映す特注の時計を製作したと伝わる。ヴァシュロン・コンスタンタンはカビノティエを当時最も学識ある時計師と位置づけ、その伝統を受け継ぐ立場をとる。メゾンがジャン=マルク・ヴァシュロンによって創業されたのは1755年である。