バウハウスの製造所が海へ向かう
Nomos Glashütteは、1990年にザクセン州グラスヒュッテで創業した時計製造所である。Tangenteに代表される薄型のドレスウォッチで知られ、装飾を抑えた明快な文字盤を看板としてきた。その製造所が2013年、これまでと毛色の異なる一本を世に出す。スポーツウォッチのAhoiである。
それまでのNomosは33mmから38mm前後の細身のケースを主軸とし、防水も日常生活防水の域にとどまっていた。Ahoiはそこから踏み出し、200m防水、ねじ込み式リューズ、そしてリューズガードを初めて備える。とりわけリューズガードは従来のNomosに見られなかった部品であり、スポーツ化の意思を端的に示していた。「Ahoi」はドイツ語で船乗りが交わす挨拶を指すと伝わる。名のとおり、水辺を強く意識した最初のNomosであった。