創業者がのこした複雑機構の語彙
アブラアン=ルイ・ブレゲは1775年、パリのシテ島ケ・ド・ロルロージュに工房を構えた。彼がこの地で生んだ発明は、今日のクラシック・コンプリケーションの語彙そのものである。1783年、リピーター時計の打鈴をベルから渦巻き状の鋼線 (ゴングスプリング) へ置き換えた。1795年には、ひげぜんまいの終端を持ち上げて等時性を高めるブレゲひげぜんまいを考案する。そして1801年6月26日 (共和暦9年メシドール7日)、重力が懐中時計の精度に及ぼす誤差を均すための回転調速機構、トゥールビヨンの特許を得た。生前に売れたトゥールビヨンは35点ほどと伝わる。