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CALIBER · BLANCPAIN

13R1

手巻 Handwound Analog

2006年発表の13R0を基とし、直列三香箱で192時間(8日間)を駆動するブランパンの長時間パワーリザーブ手巻キャリバー

13R1
movement · 13R1
図: ムーブメント — WatchBase
OVERVIEW · 概要

13R1は、2006年に発表されたブランパンの手巻キャリバー13R0を基とする派生機である。直列に連結した三つの香箱により、192時間(8日間)の長時間パワーリザーブを備える。振動数は28,800vph(4Hz)とされ、テンプ(振動体)はチタン製のフリースプラングで、金製の慣性調整ねじとブレゲ巻き上げひげぜんまいを組み合わせる。両方向に修正できる日付表示とパワーリザーブ表示を持ち、現在はヴィルレ・8ジュール・マニュエルなどに搭載される。

SPECIFICATIONS · 仕様
MakerBlancpain
Reference13R1
TypeHandwound
DisplayAnalog
Jewels28 石
Power reserve192 h
Movement ⌀30.6 mm
HandsHours, Minutes, Seconds
DateDate
AdditionalPower Reserve Indicator
EDITORIAL · 編纂

系譜と歴史

Genealogy & history

13R0系の系譜

13R1は、2006年に発表されたブランパンの手巻キャリバー13R0を基とする一族に属する。13R0は、マーク・A・ハイエック体制下で開発された最初の新型ムーブメントとされ、以後の新キャリバー群、いわゆる「新型ムーブメントの行進」の起点となった。最初の搭載機はル・ブラッシュ・8ジュールであり、その後ヴィルレ系へと展開した。13R1は、この基幹設計を現行のヴィルレ・8ジュール・マニュエルに与える派生機として位置づけられる。黒のグランフー・エナメル文字盤を備えるプラチナおよびレッドゴールドのモデルが、その代表例である。

長時間駆動の設計思想

13R0系の核心は、直列に連結した三つの香箱(ぜんまいを収める部品)にある。これにより192時間、すなわち8日間の連続駆動を実現した。長時間駆動で問題となるのは、ぜんまいがほどけるにつれてトルクが低下し、歩度が乱れる点である。ブランパンは三香箱の配置と各ぜんまいの調整により、安定したトルク供給を狙った。設計の基調にあるのは、不要な要素を削ぎ落とし、信頼性と整備性を高めるという考え方である。大径のテンプやブレゲ巻き上げひげの採用も、この精度への姿勢から導かれた選択といえる。

派生と展開

13R0系は、複数の派生を生んだ。2009年には自動巻機構を加えた13R5が登場し、スポーティなレヴォリューション系に搭載された。同年には、コンプリートカレンダーとムーンフェイズを備える66R9も13R0を基に開発されている。WatchBaseの分類では、13R1のほか13R3Aや5939Aなども13R0を基とする派生として扱われる。なお、三香箱による長時間駆動という発想は、ダイバーズのフィフティ ファゾムスに載る自動巻の1315とも通じる。ただし1315は別系統の設計であり、13R0系の直接の派生ではない。13R1は、この一族のなかで手巻の基幹仕様を担い続ける存在である。

MECHANISM · 機構と仕様

技術解説

Technical breakdown

三香箱による長時間パワーリザーブ

13R1の機構上の特徴は、直列に連結された三つの香箱にある。香箱を直列に連ねることで、ぜんまい全体の有効長を確保し、192時間(8日間)という長いパワーリザーブを得る。単一の大型香箱で同じ長さを稼ぐ方式と異なり、複数のぜんまいが順に解けていくため、トルクの落ち込みは緩やかになる。巻き上げ直後の過剰なトルクと、解放末期のトルク不足の双方を抑え、長時間にわたって質の安定したエネルギーを供給する構成である。手巻で蓄えた残量は、文字盤上のパワーリザーブ表示が指し示す。8日間という余裕は、毎日の巻き上げを前提としない運用を許す。

振動数とテンプ

振動数は28,800vph(4Hz)とされる。1時間あたり28,800回の振動は毎秒8振動に相当し、外乱からの復元と精度の安定に寄与する。テンプ(時間の基準を刻む振動体)はチタン製で、比較的大径に設計される。径を大きくとることで慣性モーメントを稼ぎ、水平姿勢と垂直姿勢の間に生じる歩度差を抑える狙いがある。軽量なチタンを用いることで、大径化に伴う重量増を一定の範囲にとどめている。

フリースプラングと調整方式

調整は、緩急針を用いないフリースプラング方式による。テンワ上に配した金製の慣性調整ねじを回し、有効径を変えて歩度を整える。対角に位置する二本のねじを4分の1回転させると、日差はおよそ30秒変化するとされる。緩急針式では経験的に追い込む調整も、このねじ式ではねじの回転量から補正量を見積もれる。ねじの頭部は四角形に整えられ、調整量を目視で把握しやすくしてある。緩急針を持たないため振り座は常に円形を保ち、衝撃で調整位置がずれにくいという利点がある。ひげぜんまいには、外端を持ち上げて中心側へ寄せたブレゲ巻き上げひげを採用する。終端の曲線は手作業で成形され、等時性(振幅によらず周期を一定に保つ性質)の確保に寄与する。

仕様と仕上げ

総部品点数は211点、石数は28石とされる。直径は30.60mm。厚さは4.57mmと伝わる。機能は時・分・秒に加え、両方向に修正できる日付表示とパワーリザーブ表示を備える。日付を前後どちらにも送れる点は、長期間止めた個体の時刻合わせで扱いやすい。ブリッジの面取りや地板の装飾など、各部には手作業による仕上げが及ぶ。サファイアの裏蓋を通して、その造作を間近に鑑賞できる個体も多い。こうした構成が、ヴィルレの手巻仕様を長く支えてきた。

04 — CARRIERS · 搭載モデル一覧

このキャリバーを搭載する 1 本のリファレンス

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