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Vacheron Constantin · Harmony · 2015–2016

Harmony Dual Time Pink Gold / Blue Numerals

2015年、ヴァシュロン260周年記念に世界625本限定で発表された初代Harmonyデュアルタイム

Ref. 7810S/000R-B051は、2015年にヴァシュロン・コンスタンタン創業260周年を記念して発表されたHarmonyコレクションの初代デュアルタイムである。40mmのクッション型ケースを18K 5Nピンクゴールドで仕立て、シルバーオパリン文字盤にブルーペイントのアラビア数字を配する。動力源は自社製自動巻Cal. 2460DT、デイ/ナイト表示を伴う第二時間機構を備える。ジュネーブ・シール認定、世界625本限定モデル。

Ref. 7810S/000R-B051
発表年 2015
状態 生産終了
限定 限定 625
コレクション Harmony
カテゴリ ドレス
キャリバー 2460 DT
ケース径 40 mm
防水 30 m
GMT
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.05.25
Case · ケース
素材 Pink Gold
形状 Cushion
40 mm
厚さ 11.43 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 30 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 2460 DT
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 27 石
パワーリザーブ 40 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Silver
インデックス Arabic Numerals
Poire
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

1. 創業260周年と新コレクションの登場

2015年、ヴァシュロン・コンスタンタンは創業260周年を迎えた。1755年にジャン-マルク・ヴァシュロンがジュネーブで工房を開いて以来、連続生産260年という履歴を持つ時計ブランドは同社のみとされる。節目の年に何を提示するかは業界の関心事であった。

その答えとして同社は、57の複雑機構を備える唯一無二の懐中時計Ref. 57260と並んで、新たなクッション型ケースを採用するコレクション「Harmony」を発表した。Harmonyはグランドコンプリケーション・クロノグラフ、スプリットセコンド、トゥールビヨン・クロノグラフ、モノプッシャー・クロノグラフ、デュアルタイム、そして女性向け小型版を含む全7型番で構成され、いずれも限定生産で展開された。本Ref. 7810S/000R-B051はその中で、クロノグラフ機構を持たない最もシンプルな構成として位置づけられた。

2. 1928年のクロノグラフへの参照

Harmonyの意匠が依拠する原型は、1928年に同社が手がけたクッション型のモノプッシャー・クロノグラフとされる。曲面の側面、角張った正方形のベゼル、円形のサファイアクリスタルというHarmony共通の三層構造は、この1920年代の作例を現代的に再構築したものと伝わる。文字盤の意匠もまた、当時のスタイルに連なる大ぶりのアラビア数字や、コントラストの効いた明快なレイアウトを継承している。

3. 兄弟Refとの関係

本Refはピンクゴールドケース仕様で625本限定。同時に発表された兄弟Refとして、ケース材をホワイトゴールドに替えたRef. 7810S/000G-B050(同じく625本限定)が存在する。両者は同一のCal. 2460DT、同一の文字盤レイアウト、同一の機能を共有しており、選択肢としての主要な差異はケース・バックルの貴金属種に絞られる。本Refのピンクゴールドは、シルバーオパリン文字盤とブルーアラビア数字の組み合わせに暖色の枠を与え、より華やかなドレスウォッチとしての性格を持つ。

加えて、女性向けの37mm小型版「Dual Time Small Model」も同年に展開され、Harmonyのデュアルタイムはサイズと素材を変えて複数の選択肢を持つこととなった。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

40mm × 49.3mmのクッション形状ケースは、1928年のヴァシュロン・コンスタンタン製モノプッシャー・クロノグラフを参照源とする。曲面の側面、角張った正方形のベゼル、円形のサファイアクリスタルという三層構造が立体的な造形を生み、Harmonyコレクション共通の意匠言語を成す。本Refはこのケースを18K 5Nピンクゴールドで仕立てる仕様であり、ホワイトゴールド仕様の兄弟Ref. 7810S/000G-B050と対をなす。ケース厚は11.43mm、ラグ端までの縦寸は49.3mmと、ピンクゴールドの密度感のわりに、視覚的にはクッション型の柔らかさで重さを和らげる比率にまとめられている。

シルバーオパリン仕上げの文字盤には、ブルーペイントのアラビア数字が大ぶりに描かれる。針はリーフ型(ポワール)で、4時から5時寄りの位置にローカルタイムから独立した第二時間表示の小針、7時から8時寄りの位置に金製の太陽と月によるデイ/ナイト表示が配される。文字盤上の構成要素はサテンの白い地と濃いブルーの対比で統一され、視認性と装飾性を両立させる。

ストラップは茶色のミシシッピアリゲーター(大鱗、サドル仕上げ、ハンドステッチ)、バックルはケース材と揃えた18K 5Nピンクゴールドのトリプルブレード・フォールディングクラスプとなる。クラスプにはマルタ十字をモチーフとした研磨仕上げが施される。

防水は30m。シースルーのサファイア裏蓋から覗くのは、22Kゴールド製ローターに施された「フルリザンヌ」彫刻である。フルリザンヌとは、地金を浮き彫りに削り出して文様を立体的に残す手作業の装飾技法を指す。本機のローターの意匠は、260周年記念モデル専用のものであり、1755年にジャン-マルク・ヴァシュロンが署名した同社最古の懐中時計のテンプ受けに見られるアラベスク文様に着想を得ているとされる。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

Ref. 7810S/000R-B051は、2015年1月にジュネーブで開催されたSIHH(現Watches and Wonders Geneva)にて、ヴァシュロン・コンスタンタン創業260周年を記念した新コレクション「Harmony」の初年ラインナップとして発表された。同コレクションはグランドコンプリケーションからデュアルタイムまで全7型番で同時に披露され、本Refはその中でクロノグラフを持たない唯一の構成として位置づけられた。

男性向けデュアルタイムは、本Ref. 7810S/000R-B051(18K 5Nピンクゴールド)と兄弟Ref. 7810S/000G-B050(18Kホワイトゴールド)の二型が同時発表され、いずれも625本限定で生産された。同年、女性向けの37mm小型版Dual Time Small Modelも展開され、Harmonyのデュアルタイムは複数バリエーションを揃える形となった。

WatchBaseの記録に基づけば、本Refの生産は2015年から2016年にかけて行われ、625本の納入完了後にカタログから外れたと伝わる。2017年以降、Harmonyコレクションには非限定の通常生産モデルとして、アンスラサイト針を備えるRef. 7810S/000R-B141およびRef. 7810S/000G-B142が追加された。これらは仕様の細部が異なるため、本Refの直接的な後継ではなく、Harmony内における発展形と見るのが適切である。

02 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants