オイスターとパーペチュアル、二つの原点
ロレックスの腕時計の大半は、文字盤に「OYSTER PERPETUAL」と記す。1926年に登場した防水ケース「オイスター」と、1931年に実用化された自動巻機構「パーペチュアル」。この二語は、ブランドが備えた二つの基礎技術そのものである。オイスター パーペチュアルというシリーズは、その二語だけを名に持つ。日付もクロノグラフも回転ベゼルも加えない、ロレックスの最も素のかたちだといえる。
初期のパーペチュアル機構は、既存のムーブメントにローター機構を組み込む構造で、機械が厚くなった。その厚みを収めるために裏蓋が大きく膨らみ、1933年頃から1950年代半ばまでの個体は後に「バブルバック」と呼ばれる。ここで確立した「防水ケース + 自動巻 + 三針」という組み合わせが、現在のオイスター パーペチュアルまで一貫して受け継がれている。
1953年の英国エベレスト遠征隊にオイスター パーペチュアルが供給され、高所での実用に耐えたと伝わる。この経験はやがて専用モデルのエクスプローラーへと分かれていくが、無印の三針モデルはその後も「すべてのロレックスの源流」として残った。