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Patek Philippe · Nautilus · 2006–2013

Nautilus 5711 Stainless Steel / Blue V1

2006年、ノーチラス30周年に鋼のジャンボを蘇らせた5711系の初代仕様。ジュネーブ・シール期の原点

5711/1A-001は、2006年にノーチラス誕生30周年を機に発表されたRef. 5711/1Aの最初期仕様である。ステンレススチール製の3ピースケースにブルーブラックの型押し文字盤を組み合わせ、初代3700以来途絶えていた鋼の「ジャンボ」を現代の設計で復活させた。搭載ムーブメントはCal.324 S Cとされ(初期にCal.315 SCを積んだとする資料もある)、ジュネーブ・シールを刻む。2009年のパテック フィリップ・シール導入に伴い後継の5711/1A-010へ引き継がれた、5711系譜の起点となるリファレンスである。

Ref. 5711/1A-001
発表年 2006
状態 生産終了
限定 通常生産
コレクション Nautilus
カテゴリ ラグジュアリースポーツ
キャリバー 324 S C
ケース径 40 mm
防水 120 m
関連人物 アントニ・パテック / ジャン=アドリアン・フィリップ / ジェラルド・ジェンタ
デイト
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.10
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Cushion
径 40 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 120 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 324 S C
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 29 石
パワーリザーブ 45 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Blue
インデックス Stick / Dot
針 Stick
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

16年ぶりに戻った鋼のジャンボ

ジェラルド・ジェンタの設計による初代ノーチラスRef. 3700は、1990年頃にカタログから姿を消した。以後、径42mmの「ジャンボ」サイズはホワイトゴールド製のRef. 3711/1G(2004年)で一度だけ復活したものの、本来の姿であるステンレススチールのジャンボは長く空席のままだった。2006年、パテック フィリップはノーチラス誕生30周年に合わせてコレクションを全面刷新し(専門誌はバーゼルワールド2006での発表とする)、3針デイトの5711/1A、ムーンフェイズの5712/1A、クロノグラフの5980/1Aを同時に発表する。その中核に据えられたのが、鋼のジャンボを16年ぶりに正規ラインへ戻した5711/1Aだった。-001はその最初の実行であり、5711の物語はここから始まる。

「最初の実行」が背負った移行期

-001のムーブメントは、毎時28,800振動 (4Hz)、ジャイロマックス・テンプとスピロマックス・ヒゲゼンマイを備えた自社製Cal.324 S Cとされる。ただし発表当初は薄型自動巻のCal.315 SCを積み、のちに324 S Cへ切り替えられたとする資料もあり、ブランドからの公式な説明はない。いずれの個体もムーブメントにジュネーブ・シールを刻む点が、-001を特徴づける最大の要素である。2009年4月のバーゼルワールドでパテック フィリップは独自基準「パテック フィリップ・シール」への移行を発表し、ジュネーブ・シールを刻む324 S C搭載個体は、わずか数年の移行期にのみ存在する仕様となった。

-010への交代と、起点としての-001

シール移行に伴い、文字盤の色調や表記を改めた5711/1A-010が登場し、-001はその役目を譲る。後継の-010は2021年の生産終了まで作られ、現代スポーツウォッチの象徴として語られる存在になった。その熱狂の出発点に立つのが-001である。3700の設計言語を保ちながらケース構造とムーブメントを刷新するという5711の方法論は、このリファレンスで確立された。シリーズ後年の派生(白文字盤の5711/1A-011、ローズゴールドの5711/1R-001等)も、-001が定めた骨格の上に展開されている。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

-001の設計でまず注目すべきは、ケース構造の刷新である。初代3700が2ピースのモノコック構造だったのに対し、5711はベゼル・ミドルケース・裏蓋からなる3ピース構造を採用し、サファイアクリスタルのシースルーバックとねじ込み式リューズを備えた。耳から耳まで43mm、10時から4時方向で40mmと、3700より1mmほど大きい。最も目立つ意匠の変化は側面のヒンジ状の「耳」の輪郭である。厚さ8.3mmの薄型プロポーションと120m防水は維持され、サテンとポリッシュを切り分けた仕上げがベゼルの八角形を際立たせる。

文字盤はブルーのグラデーションに水平の型押し溝を刻む構成で、3700より鮮やかな青と強いグラデーション、幅広く深い溝を持つ。後継-010よりも黒みが強い色調が識別点とされる。「Genève」表記の位置が低い初期刷りや、溝幅の狭い2009年頃の刷りなど、生産期間中に複数のバリエーションが確認されている。ゴールド製の植字バーインデックスと夜光入りスティック針に加え、3700にはなかったセンターセコンドと3時位置のデイト表示を備える点が、5711世代の機能的な進化である。

ブレスレットの中央コマは、丸みを帯びた3700に対して平らな形状となった。初期のブレスはコマをビスで留める方式とされ、-001を見分ける手がかりの一つとして語られる。ムーブメントはCal.324 S C(シリコン素材のSpiromaxヒゲゼンマイ、35〜45時間)で、ジャイロマックステンプと21Kゴールドのセンターローターを備える。初期の個体にCal.315 SC(平ヒゲゼンマイ)を積んだとする資料もある。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

5711/1A-001は2006年、ノーチラス誕生30周年を記念するコレクション刷新の中で発表された。搭載ムーブメントは専門誌がCal.324 S Cとする一方、初期にCal.315 SCを積み、のちに324 S Cへ切り替えたとする資料もあり、記述が割れる。2009年4月のバーゼルワールドでパテック フィリップ・シールの導入が発表されると、新シールを刻む5711/1A-010が登場し、-001は段階的に置き換えられていく。移行の正確な時期は資料により幅があり、WatchBaseは-001の生産期間を2006年から2013年までと記録する一方、-010の登場を2009年から2010年頃とする調査もある。納品書ベースでは生産年と販売年がずれる例も多く、移行期の重複が示唆される。後継-010はその後2021年まで生産され、5711系の終幕は2021年の限定的な5711/1A-014で迎えられた。-001自体に限定仕様や地域限定モデルは存在しない。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 公式 Nautilus - Patek Philippe 公式 · Patek Philippe · 2026.08.15 閲覧 Patek Philippe · 2026.08.15
  2. 02 専門メディア History of the Patek Philippe Nautilus, Part 1 - The Birth of an Icon, the 3700 (1976/1990) - Monochrome Watches 専門メディア · Monochrome Watches · 2026.10.12 閲覧 Monochrome Watches · 2026.10.12
  3. 03 専門メディア History of the Patek Philippe Nautilus, Part 3 – The Modern Days (2006/present) - Monochrome Watches 専門メディア · Monochrome Watches · 2026.10.12 閲覧 Monochrome Watches · 2026.10.12
02 — Price history

価格推移

2007 · WatchLedger market index
2007-06-06 · EUR 14,640€13,500€14,000€14,500€15,000€15,5002007-062007-06

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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