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Omega · Speedmaster Moonwatch · 2021

Speedmaster Professional Moonwatch 3861 Stainless Steel / Black / Plexi / Bracelet

アポロ時代の意匠を継ぎ、Cal.3861への世代交代でマスタークロノメーター化した2021年の現行ムーンウォッチ

スピードマスター・ムーンウォッチ・プロフェッショナル310.30.42.50.01.001は、2021年1月にCal.1861世代から刷新されて発表された現行ムーンウォッチである。アポロ計画期の第4世代スピードマスターの意匠を踏襲し、ヘサライト風防、ソリッドケースバック、印字Omegaロゴの段付ダイヤルを備える。手巻Co-Axialキャリバー3861はマスタークロノメーター認定を取得し、15,000ガウス耐磁と50時間パワーリザーブを獲得した。

Ref. 310.30.42.50.01.001
発表年 2021
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Speedmaster Moonwatch
カテゴリ クロノグラフ / レーシング
キャリバー 3861
ケース径 42 mm
防水 50 m
関連人物 ルイ・ブラント
クロノグラフ
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.05.11
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Round
42 mm
厚さ 13.58 mm
ガラス Plexi
裏蓋 Closed
防水 50 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 3861
タイプ Handwound
振動数 21,600 bph
石数 26 石
パワーリザーブ 50 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Stick / Dot
Stick
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

Cal.1861世代からの脱皮

2021年1月、オメガはスピードマスター・ムーンウォッチを刷新した。1996年から四半世紀にわたって生産されてきたCal.1861世代に区切りをつけ、Cal.3861世代へと移行する大改修である。310.30.42.50.01.001は、その新世代を構成する4型番のひとつとして登場した。

Cal.1861が問題を抱えていたわけではない。Lemania 1873を祖とする系譜は半世紀以上にわたって信頼を積み上げてきた。だがマスタークロノメーター体系を全コレクションへ展開するというブランド方針のもと、月面個体の系譜にもCo-Axialエスケープメント、シリコンヒゲゼンマイ、15,000ガウス耐磁、ハック秒という現代的な要件を組み込む時期が到来していた。

残されたもの、改められたもの

新世代がやろうとしたのは過剰な近代化ではなく、月着陸当時の姿への意識的な回帰であった。アポロ計画時代に手首にあったのは第4世代と呼ばれるRef. 105.012系統だが、その意匠的特徴—段付ダイヤル、フラットなプッシャー先端、ベゼルの「ドット・オーバー・ナインティ」—が現行に呼び戻されている。復刻のための復刻ではなく、長年積み重なってきたマイナーチェンジを一旦清算し、原点に近い設計へとリセットする選択であった。

4型番同時投入の意図

本Refの位置を理解するには、同時発表された姉妹3型番の存在が欠かせない。風防(ヘサライト/サファイア)と装着(ブレスレット/ストラップ)の2軸を直交させた4タイプとして展開され、本Refはヘサライト風防×ステンレスブレスレットの組み合わせである。そして「最も月面到達時に近い」組み合わせを選ぶ層へ向けて構成されている。

ヘサライト風防は月面個体と同じ樹脂素材であり、ソリッドケースバックは「First Watch Worn on the Moon」の刻印を内側に保持する。全面サテン仕上げのブレスレットも、ツールウォッチとしての無装飾な質感を選ぶ判断である。サファイア風防×部分研磨ブレスレットの310.30.42.50.01.002が現代の精緻さを示す姉妹だとすれば、本Refはアーカイヴへの忠実さを優先したルートを示している。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

310.30.42.50.01.001の設計上の判断は、姉妹番号310.30.42.50.01.002との対比でこそ際立つ。サファイア風防仕様の002がディスプレイバックと部分研磨ブレスレットを採用したのに対し、本Refはヘサライト風防、ソリッドケースバック、全面サテン仕上げのブレスレットを選択する。月面到達当時の仕様を可能な限り再現するという意図がここに集約されている。

ヘサライト風防の中央にはOmegaロゴが小さく刻印される。樹脂ゆえに研磨で表面の擦過傷を修復できる柔軟性を持ち、特定の角度から見せるドーム状の歪みは、サファイア仕様にはない視覚的個性となる。文字盤のOmegaロゴも本Refではプリントで施され、002のアプライドロゴと意図的に差別化されている。これも歴史的な月着陸個体の仕様に倣ったものと伝わる。

42mmの非対称ケースは前任311.30.42.30.01.005から外径を踏襲しつつ、厚みを約13.18mmに抑え、わずかにスリム化された。プッシャーは先端がフラットな形状に戻され、ケースバックは二段のベベル処理へと改められている。ダイヤルはステップ加工が復活し、第4世代に倣う立体感が回帰した。秒・分のサブダイヤル周縁にも段差が設けられ、視覚的な階層性が生まれている。

ブレスレットは1列5アーチドリンクで、ラグ側の20mmから尾錠側の15mmへ向かう緩やかなテーパーを持つ。クラスプには微調整機構を内蔵する。風防がヘサライトの本Refではムーブメントは見えないが、内部の手巻Cal.3861はストレートジュネーブ波の橋とロジウムめっき仕上げを備え、サファイアバック仕様からはその姿を確認できる。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

310.30.42.50.01.001は、2021年1月にオメガがCal.3861世代の新ムーンウォッチを発表した際、4型番同時にラインナップ入りした1本である。ヘサライト風防×ステンレスブレスレットの組み合わせはこの番号、ヘサライト×ナイロンファブリックストラップは310.32.42.50.01.001、サファイア×ブレスレットは310.30.42.50.01.002、サファイア×レザーストラップは310.32.42.50.01.002として整理された。

販売開始当初のブレスレットは、ラグ側20mmから尾錠側15mmへとテーパーする5アーチドリンクの新設計であったが、クラスプには微調整機構が搭載されていなかった。2022年頃から、同機構を内蔵した新クラスプ仕様のブレスレットに切り替えられ、それ以降に出荷された個体は微調整可能なクラスプを備える。旧クラスプ装着個体向けには、クラスプとアジャスト用リンクの交換キットがアフターパーツとして供給されている。

ケースバック内側の刻印にも継承と更新が見られる。スピードマスター・プロフェッショナルの伝統的な「Flight-qualified by NASA for all manned space missions」の文言に、本世代から「in 1965」が追記された。これは1965年のNASA認定時に使用されたのが歴史的にはCal.321であったことを明示する意図と伝わる。

2026年時点で本Refは現行モデルとして継続生産されており、ムーンウォッチ・プロフェッショナル系列の中核を占めている。

02 — Price history

価格推移

2020–2026 · WatchLedger market index
2020-10-01 · EUR 6,2002021-01-05 · EUR 6,2002021-06-21 · EUR 6,2002022-02-07 · EUR 6,7002022-09-01 · EUR 7,1002023-02-01 · EUR 7,5002025-03-11 · EUR 7,7002025-10-14 · EUR 7,7002026-01-12 · EUR 7,800€6,200€6,600€7,000€7,400€7,8002020-102026-01

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants