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Omega · Constellation Observatory · 2026

Constellation Observatory Stainless Steel / Black

2026年に登場した秒針なきコンステレーション。黒セラミックのパイパンを持つ、二針初のマスター クロノメーター

140.13.39.21.01.001は、オメガが2026年に発表したコンステレーション オブザーバトリーのうち、O-MEGASTEELケースに黒セラミック文字盤を組み合わせた1本である。39.4mmケースにドッグレッグラグと十二面のパイパン文字盤を備え、1950年代のコンステレーションの意匠を現代に引き直す。搭載するCal.8914は、秒針を持たない二針時計として初めてマスター クロノメーター認定を受けたとされる。同時発表のスチール4本のうち、溝のない研磨仕上げのセラミック文字盤を持つのは本機だけである。精度の証明と意匠の簡素化を、一つの文字盤の上で両立させた一本といえる。

Ref. 140.13.39.21.01.001
発表年 2026
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Constellation Observatory
カテゴリ ドレス
キャリバー 8914
ケース径 39.4 mm
防水 30 m
関連人物 ルイ・ブラント / ジョージ・ダニエルズ
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.09.22
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Round
径 39.4 mm
厚さ 12.23 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 30 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 8914
タイプ Automatic
振動数 25,200 bph
石数 38 石
パワーリザーブ 60 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Stick / Dot
針 Alpha
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

秒針を外すという決断

機械式時計の精度認定は、長く秒針の存在を前提にしてきた。歩度の測定は、秒針の位置を光学的に読み取ることで成り立っていたからである。オメガは2015年以降、METAS(スイス連邦計量・認定局)の基準によるマスター クロノメーター認定を主力ムーブメントに広げてきたが、二針時計はその枠の外に置かれていた。

2026年3月に発表されたコンステレーション オブザーバトリーは、この前提を崩すところから生まれた。オメガが新設したラボラトワール・ド・プレシジョンは、ムーブメントの作動音を25日間にわたって連続して記録し、歩度を解析する音響的な試験法を導入した。METASはこの測定結果に基づいて認定を与える。秒針がなくても精度を証明できる仕組みが整ったことで、二針のマスター クロノメーターが初めて成立したとされる。同ラボは他ブランドにも門戸を開くと伝えられている。

1952年への回帰

コンステレーションは1952年、クロノメーター級の男性用自動巻きとして誕生した。1948年の限定モデル「センテナリー」を源流とし、ケースバックには天文台と8つの星のメダリオンを掲げた。これは1933年から1952年にかけて、キュー・テディントンとジュネーブの天文台コンクールでオメガが残した記録を象徴するものである。

十二面の「パイパン」文字盤は、2015年のグローブマスターで現行カタログに復帰していた。ただしグローブマスターは意匠を現代的に翻案した存在で、日付と秒針を備えていた。オブザーバトリーはパイパンに加えて1950年代のドッグレッグラグを組み合わせ、秒針も省いた。両者が一つのケースにそろうのは1970年代後半以来とする見方もある。精度認定の刷新と、天文台コンクールの時代への意匠的な回帰が、同じコレクションの中で結びついている。

スチール4本の中の本機

コレクションは9本の同時発表で始まった。貴金属5本がハンドギヨシェの文字盤とCal.8915を持つのに対し、スチール4本はCal.8914を搭載し、文字盤の溝をプレスで表現する。140.13.39.21.02.001(シルバー)、140.13.39.21.03.001(ブルー)、140.13.39.21.10.001(グリーン)がこの方式をとる中で、本機だけは文字盤をセラミックとし、溝そのものを持たない。

ヴィンテージの再現度を競うのではなく、パイパンの面構成だけを黒一色で抽出したのが本機の立ち位置である。貴金属モデルの装飾性とも、スチール3本の穏当さとも異なる、コレクション内で最も現代寄りの解釈と読める。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは39.4mm径のO-MEGASTEEL製である。O-MEGASTEELは、ニッケルを除き窒素とマンガンを加えたオメガ独自のステンレス合金で、公式には従来鋼より40〜50%高い硬度を持つとされる。ポリッシュとブラッシュを切り分けた外装に、面取りのはっきりしたベゼルと、角度をつけて折れ曲がるドッグレッグラグが組み合わされる。ラグは腕に沿うように下がる形状で、47.2mmのラグ全長を持ちながら、腕上での収まりを意識した造形と読める。

厚さ12.23mmのうち、表裏のドーム型サファイアクリスタルが占める割合は小さくない。薄さを追うよりも、ガラスの膨らみで1950年代の量感を再現する選択といえる。防水は30mにとどまり、日常使いのドレスウォッチとしての性格がはっきりしている。

本機を他のスチールモデルから分けるのは文字盤である。素材は黒セラミックで、中央の平面と十二の斜面をいずれも研磨仕上げとする。姉妹モデルが斜面に8本の溝を刻むのに対し、本機の斜面は溝を持たない。光は斜面ごとに切り替わり、面の境界線だけが輪郭として浮かぶ。OMEGAロゴはアプライドではなく転写で、アプライドの星章と18Kホワイトゴールドの植字インデックスが立体の要素を担う。

インデックスはカイト(凧)形で、全面をダイヤモンド研磨する。針は同じく18Kホワイトゴールドのドーフィン針で、稜線の研磨が黒い鏡面の上で針の向きを示す。秒針がないため、文字盤上で動くものは時針と分針だけになる。

搭載するCal.8914は、Cal.8900系を基礎とする自社製自動巻きである。コーアクシャル脱進機(摩擦を抑えて長期の精度安定を狙う脱進機)とシリコン製ヒゲゼンマイを持ち、直列の2つの香箱で60時間のパワーリザーブを確保する。振動数は毎時25,200振動 (3.5Hz)。時針のみを単独で動かせるタイムゾーン機能も備える。仕上げはロジウムメッキで、アラベスク状のジュネーブ波模様と、スケルトン化したローターに天文台の紋章を配したメダリオンが裏蓋から見える。貴金属モデルのCal.8915とは、仕上げの違いで区別される。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

140.13.39.21.01.001は、2026年3月下旬、スイス・ビールで発表されたコンステレーション オブザーバトリー・コレクションの1本として登場した。発表は9本の同時公開で、O-MEGASTEELモデル4本と貴金属モデル5本から成る。本機はスチール系の中で唯一、黒セラミック文字盤を与えられたRefである。

同時に、ムーブメントのCal.8914と貴金属用のCal.8915が新規キャリバーとして公表された。各個体はラボラトワール・ド・プレシジョンで25日間の音響試験を受け、ISO 3159に基づくクロノメーター認定と、METASによるマスター クロノメーター認定の双方を経て出荷される。同ラボはMETASの認証を受けた独立認定機関であり、スイス認定機関(SAS)から正式な認定を受けて試験を担う。

2026年9月時点で、本機はオメガ公式サイトに新作として掲載される現行モデルである。発表以降、仕様変更や派生Ref、限定版の追加は確認されていない。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 公式 Constellation Observatory Watches 公式 · Omega · 2026.08.15 閲覧 Omega · 2026.08.15
  2. 02 専門メディア Hands-On: The All-New Omega Constellation Observatory Collection 専門メディア · Monochrome Watches · 2026.08.15 閲覧 Monochrome Watches · 2026.08.15