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Blancpain · Villeret

Villeret Quantième Complet 40mm Red Gold / Blue

2023年、ブランパンの象徴的な完全暦に赤金ケースとミッドナイトブルー文字盤を初めて与えた現行ヴィルレの一本

6654-3640-55Bは、2023年に発表されたヴィルレ コンプリートカレンダーの一本である。曜日・日付・月とムーンフェイズを備える完全暦は、1983年の復興以来ブランパンを象徴する複雑機構だ。本機は40mmの18K赤金ケースに、ミッドナイトブルーのサンバースト文字盤を組み合わせた、赤金とブルーの構成として同モデル初の一本である。赤金のローマ数字とリーフ針、6時位置の月の顔が紺色の地に映える。自動巻きCal.6654.4を搭載し、ラグ下に隠した補正子により、工具を使わず暦を調整できる。彩りを得た古典という性格を持つ。

Ref. 6654-3640-55
限定 通常生産
コレクション Villeret
カテゴリ ドレス
キャリバー 6654
ケース径 40 mm
防水 30 m
デイデイト ムーンフェイズ
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.09
Case · ケース
素材 Red Gold
形状 Round
40 mm
厚さ 10.94 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 30 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 6654
タイプ Automatic
石数 35 石
パワーリザーブ 72 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Blue
インデックス Roman Numerals
Feuille
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

1. ブランパンの象徴としての完全暦

ヴィルレ コンプリートカレンダーが備える複雑機構は、ブランパンにとって特別な意味を持つ。曜日・日付・月とムーンフェイズを一望できる完全暦は、1983年に再興したブランパンが最初に世へ問うた複雑機構であり、以後この月の顔は同社の象徴となった。クォーツ危機の渦中で機械式の価値を訴えたブランパンにとって、月相表示は工芸的な復権の旗印でもあった。6654-3640-55Bは、その系譜の現行形に属する一本である。

2. 2010年のプラットフォームと、色という選択

本機の土台は2010年に整えられた。ブランパンは創業275年を機にヴィルレを刷新し、ケースを薄く、ベゼルを細く、ローマ数字と針を鋭くした。同時に、ケース側面の補正穴を廃し、ラグの裏に隠した補正子で暦を操作する特許機構を導入した。完全暦はこの刷新の象徴として真っ先に新世代へ移り、Cal.6654系を得た。

ヴィルレの文字盤は長くオパーリンや銀白を基調とし、色物は主にプラチナの限定に限られてきた。2023年、ブランパンはこの古典に踏み込んだ選択をする。赤金ケースにミッドナイトブルーのサンバースト文字盤を初めて組み合わせ、6654-3640-55B(レザー)と6654-3640-MMB(赤金ブレス)として常設に加えたのである。同時に発表されたヴィルレ ウルトラプラート(6651-3640)も、同じ赤金とブルーをまとった。

3. 世代交代の直前という位置

このブルー文字盤は、現行プラットフォームの後期を代表する構成といえる。2024年にはグリーンのサンバースト文字盤が加わり、色物の選択肢はさらに広がった。そして2025年、ブランパンはヴィルレを大きく描き直す。セラミック製の月相ディスク、12時のJBロゴ、細められたベゼルと作り直したラグ——本機が属する世代は、ここで一区切りを迎える。赤金とブルーという組み合わせは新世代のオパーリンとブラウンには引き継がれておらず、6654-3640-55Bは旧世代の最後の表情のひとつとして記憶されることになる。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

文字盤はミッドナイトブルーのサンバースト仕上げで、中心から放射状に伸びる筋目が光を受けて濃淡を変える。インデックスと針は赤金で、紺色の地とのコントラストが視認性を支える。針はリーフ(木の葉)形で、この世代では中央が肉抜きされた造形をとる。

完全暦の情報は古典的な配置に収まる。12時には曜日と月を示す2つの窓が並び、外周近くの目盛りを蛇行するセンター日付針(セルパンタン)が指す。6時にはブランパンの象徴であるムーンフェイズが開き、表情を持たせた月が顔をのぞかせる。中央は時・分・秒の3針で、スイープするセンター秒針が暦表示の上を滑るように動く。

ケースは40mmの18K赤金で、ヴィルレ特有の2段ベゼル(ダブルステップ)が薄い側面をつくる。厚みは11mmを下回り、複雑機構を備える割に薄い。最大の特徴は側面にある。一般的な暦時計はケースバンドに補正用の小穴を持つが、本機はラグの裏に隠した補正子で曜日・日付・月・月相を指先で調整する。特許に基づくこの機構により、ケース側面は穴のない清潔な面として保たれる。外装はポリッシュ仕上げを基調とし、付属するブルーのアリゲーターストラップとフォールディングバックルが、文字盤の色調を手首へそのまま延長する。

ムーブメントは自動巻きCal.6654.4である。毎時28,800振動 (4Hz)で駆動し、パワーリザーブは72時間に及ぶ。シリコン製ヒゲゼンマイとフリースプラング・テンプを備え、いつ操作しても機構を損なわない「セキュア」設計を採る。サファイアの裏蓋からは、肉抜きされた金製ローターがのぞく。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

6654-3640-55Bは、2023年にヴィルレ コンプリートカレンダーの新色として発表された。赤金ケースとミッドナイトブルーのサンバースト文字盤の組み合わせは、同モデルとして初めての試みであった。発表時、本機はレザーストラップ仕様として、赤金ミルメイユ・ブレス仕様の6654-3640-MMBとともに用意され、限定ではなく常設コレクションに加えられた。同じ赤金とブルーは、時刻と日付のみのヴィルレ ウルトラプラート(6651-3640)にも与えられ、2型が同時に登場した。

翌2024年には、ヴィルレの色物展開がさらに広がり、赤金ケースにグリーンのサンバースト文字盤を載せた姉妹作が常設に加わった。ブルーとグリーンは、長く銀白とオパーリンを基調としてきたヴィルレに、彩りの選択肢をもたらした。

2025年、ブランパンはヴィルレを世代単位で描き直す。新世代のコンプリートカレンダー フェイズ・ド・リュンは、セラミック製の月相ディスクと金無垢の月、12時のJBロゴ、細められたベゼルと作り直したラグを得た。文字盤はオパーリンとブラウンの2色で構成され、赤金とブルーのサンバーストは新世代には引き継がれていない。本機6654-3640-55Bは、この刷新の直前の世代に属する。本稿執筆時点では正規・販売店ともに在庫の掲載が残るが、世代交代に伴う扱いの変化は確認を要する。

02 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants