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CALIBER · Blancpain

F185

自動巻 Automatic Analog クロノグラフ デイト フライバック

フレデリック・ピゲの1185を源に、コラムホイールと垂直クラッチでフライバックを成立させたブランパンの自動巻クロノグラフ

振動数
21,600 vph · 3 Hz
パワーリザーブ
40 時間
石数
37 石
ムーブメント径
26.2 mm
Cal. F185
movement · F185 図: ムーブメント — WatchBase
01 — OVERVIEW

概要

F185は、ブランパンの自動巻フライバック・クロノグラフ・キャリバーである。ブランパンが傘下のムーブメント工房フレデリック・ピゲの名を自社名に改める前は、Cal. 1185と呼ばれていた機械にあたる。1980年代後半に生まれた一体型の自動巻クロノグラフで、コラムホイールと垂直クラッチを備え、厚さは約5.5mm。振動数は21,600vph (3Hz)、37石、パワーリザーブは約40時間とされる。2007年に登場した45mmのフィフティ ファゾムス クロノグラフ フライバックに搭載された。

02 — SPECIFICATIONS

仕様

MakerBlancpain
ReferenceF185
TypeAutomatic(自動巻)
DisplayAnalog
Frequency21,600 vph (3 Hz)
Jewels37 石
Power reserve40 h
Movement ⌀26.2 mm
HandsHours, Minutes, Small Seconds
DateDate
ChronographChronograph, Column wheel, Flyback
03 — EDITORIAL

系譜と歴史

Genealogy & history

FP1185という母体

F185の物語は、フレデリック・ピゲのCal. 1185に始まる。WorldTempusは1185を同世代のなかで高く評価し、一体型で自動巻、コラムホイールを備えるうえ、フライバックを派生として後から加えたのではなく、設計の段階から組み込んでいると説明する。厚さはわずか5.5mmで、薄さがまだ重視されていなかった1980年代後半の機械としては際立っていた。手巻版の1180は、薄さの記録を持っていたとされる。

この薄さと完成度ゆえに、1185は高級時計界の共通基盤となった。SJXによれば、1997年に登場したオーデマ ピゲ初のロイヤル オーク・クロノグラフは、自動巻クロノグラフの設計の里程標となったフレデリック・ピゲの1185を積んでいた。WorldTempusも、ブランパンのほぼすべてのクロノグラフと、他社の多くの時計がこの機械を使ってきたと書いている。

ブランパンのF185として

ブランパンとフレデリック・ピゲは、1992年にともにスウォッチ グループに入ったとされる。その後フレデリック・ピゲはブランパンのムーブメント工房として統合され、1185はF185としてブランパンの名を冠する機械になった。型番の「F」は、その出自を今に伝える符号とみられる。

F185を積む代表的なモデルが、2007年に登場したフィフティ ファゾムス クロノグラフ フライバックである。WorldTempusは、この時計が2000年代を通じて事実上ほとんど唯一のダイバーズ・クロノグラフだったと書く。ただし、1185の薄さはこの時計では生かされておらず、直径45mm・厚さ15.5mmのケースは当時としても大柄だった。水中でクロノグラフを扱えるようにするための特別なパッキンを収める空間が必要だったからである。

現代への継承

ブランパンは2014年、バチスカーフに5Hzの高振動フライバック・クロノグラフ、Cal. F385を投入した。F385は一体型でコラムホイールと垂直クラッチ、耐磁性のシリコン製ヒゲゼンマイを備え、1/10秒の計測と50時間のパワーリザーブを持つ。F185とは振動数もパワーリザーブも異なる別の世代であり、両者は現行のラインで併存してきた。

04 — MECHANISM

技術解説

Technical breakdown

コラムホイールと垂直クラッチ

F185の心臓部は、コラムホイールと垂直クラッチの組み合わせにある。コラムホイールは、円筒状に並んだ柱の回転でクロノグラフの始動・停止・帰零を制御する部品で、カム式に比べ操作感が滑らかとされる。垂直クラッチは、クロノグラフ秒針への動力を上下方向の摩擦で伝える方式である。水平クラッチに見られる始動時の針飛びがなく、計測を続けても精度や摩耗への影響が小さい。母体の1185は、この二つを薄型のうちに同居させた点で評価された。垂直クラッチの機械では、クロノグラフを長く作動させても輪列への負担が小さいため、クロノグラフ秒針を動かし続けて秒針の代わりに使うこともできるとされる。

一体型の構成とフライバック

1185は、既存のムーブメントにクロノグラフのモジュールを重ねる方式ではなく、クロノグラフと自動巻を一体で設計した機械である。フライバックも後から付け加えた派生機能ではなく、設計の段階から組み込まれている。フライバックとは、作動中のクロノグラフを止めずに、ボタンの一押しで針を瞬時にゼロへ戻し、そのまま次の計測を始める機能である。連続した時間を計る場面で、停止・帰零・再始動の三つの操作を一つにまとめられる。

構成とスペック

振動数は21,600vph (3Hz)。1秒を6分割する穏当な振動数で、薄型の機構との両立を図った設定である。石数は37石で、ムーブメントに刻まれた表記もこれを示す。直径は約26.2mm、厚さは約5.5mmとされる。パワーリザーブは約40時間とされ、後継のF385の50時間よりは短い。

フィフティ ファゾムス クロノグラフ フライバックの文字盤では、6時位置に常時運針の小秒と日付、3時位置に30分積算計、9時位置に12時間積算計を配する。積算計は、クロノグラフの経過時間を時と分の単位で受け持つ。

1185の系譜における位置

F185は、1185の系譜を受け継ぐブランパンの現役のクロノグラフである。同じ1185を基に、オーデマ ピゲは1997年の初代ロイヤル オーク・クロノグラフを作り、長く使い続けた。SJXは、そのロイヤル オーク・クロノグラフ38mmで1185がおよそ30年を経て自社製の新しい機械に置き換えられたと伝えており、1185が業界で果たしてきた役割の大きさがうかがえる。ブランパンにとってF185は、5Hzの新世代F385と並ぶ、もう一つのフライバック・クロノグラフの柱となっている。

05 — CARRIERS

このキャリバーを搭載する 1 本のリファレンス

This caliber appears in 1 references
06 — SOURCES

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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