1960年代末、オメガの実験期
1960年代後半のオメガは、意匠の実験を重ねていた。非対称ケースのフライトマスター、薄型のクロノストップ。スピードマスターが月へ向かう一方で、別の系統では大胆な造形が試みられていた。
この時期のオメガは、ルマニア由来のクロノグラフ機構を共有するSSIHグループに属していた。Cal. 861を基にした手巻クロノは、同社の各モデルへ広く供給されていた。そこへ日付機構を加えた派生が、Cal. 930である。
ブルヘッドは、ラリーやドライブの用途を想定したスポーツ・クロノとして構想された。クロノストップ系の実用志向の延長線上に置かれた一本であった。