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OMEGA · SERIES

Globemaster

グローブマスター

Constellationの記憶を呼び戻し、Master Chronometer認証の幕を開けた一作

39 mm
01 — 概要 / SUMMARY

オメガのGlobemasterは、Constellationコレクションの派生として2015年に発表されたドレス寄りのクロノメーターである。世界で初めてMETASによるMaster Chronometer認定を取得した3針時計として知られ、1952年のオリジナルConstellationに由来する「パイパン」文字盤と、1960年代のCケースから受け継いだフルーテッドベゼルを組み合わせる。3針39mmモデルに加え、2016年には41mmのアニュアルカレンダー仕様も加わった。2026年に後継のConstellation Observatoryへ役目を譲り、約11年の歩みを終えている。

02 — STORY · 物語

Globemaster(グローブマスター)、これまでの軌跡

The story of this series
01

「Constellation」と呼べなかった時計

オメガが創業100周年を記念して1948年に発表した「Centenary」は、ブランド初の自動巻クロノメーターであった。この限定モデルが想定を超える反響を呼んだことから、オメガは新たな定番ラインの構想に至る。1952年、Constellationが発表される。文字盤6時位置の小さな星と、ケースバックに刻まれた天文台のメダリオン。同社が天文台クロノメトリーコンクールで重ねた受賞の象徴を、ブランドの顔として身に着けた一本だった。

ところが米国市場では、Lockheed社が航空機「Constellation」(L-049 / L-1049 Super Constellation)を商標として保有していたため、オメガはこの名称を使用できなかった。米国向けに輸出された個体は、現地ディストリビューターのNorman Morris社が独自にケーシングを行い、文字盤には「Globemaster」と刻まれた。これがGlobemasterという名前の起源である。商標問題が解決された1955〜1956年頃を境に、米国でもConstellationの呼称が用いられるようになり、Globemasterの名は表舞台から姿を消していく。

02

半世紀の沈黙、そして新たな問い

Globemasterの名が次に脚光を浴びるのは、それから約60年後のことである。21世紀に入り、機械式時計の精度を巡る議論は新たな段階に入っていた。クロノメーター認定の標準であるCOSCはムーブメント単体を試験するもので、ケースに収めた完成品としての性能までは保証しない。日常の使用環境に即した条件で精度を検証する独立試験の必要性が、業界内で問われるようになっていた。

オメガは2014年12月、スイス連邦計量・認定局(METAS)との協働により、新たな認証「Master Chronometer」を発表する。完成品としての時計を対象に、15,000ガウスの磁場耐性、6姿勢での精度、防水性、パワーリザーブ全域での精度など8項目を試験する内容であった。

03

2015年、Globemaster再臨

2015年のバーゼルワールド、オメガはこの新基準を満たす第一号モデルとしてGlobemasterを発表した。半世紀にわたって眠っていた呼称が選ばれた背景には、Constellationという名がすでに別の派生コレクション、1980年代の「Manhattan」を起点とする現行Constellationに使われていたという事情がある。新作はパイパン文字盤、フルーテッドベゼル、ケース径39mmという仕様を備え、Constellationコレクション内のサブシリーズとして位置づけられた。

ステンレススチール仕様にはキャリバー8900、ゴールド仕様には8901を搭載。シリコン製ヒゲゼンマイ、フリースプラング・テンプ、コーアクシャル脱進機を備え、毎時25,200振動(3.5Hz)で60時間のパワーリザーブを実現した。ケースバックには天文台と8つの星を刻んだメダリオンが配されている。発表時の価格はステンレス仕様が6,300スイスフラン、Sednaゴールド仕様が18,000スイスフラン、352本限定のプラチナ仕様が37,000スイスフランであった。

04

アニュアルカレンダーへの展開

2016年、ケース径を41mmに拡大したアニュアルカレンダーモデルが追加された。キャリバー8922(ゴールド仕様は8923)を搭載し、文字盤の12面それぞれに月名を刻む独創的なレイアウトを採用。中央から伸びる月針が瞬時に隣の月へジャンプする構造は、パイパン文字盤の12面分割を、機能と意匠の両面で活かす設計である。

2021年にはグリーンとバーガンディの新色文字盤が、2024年にはSednaゴールドの新仕様などが追加され、コレクションは段階的に拡張された。一方、3針39mmモデルについては2015年の発表以降、新たなRefの追加はほとんど行われず、コレクションの軸足は徐々にアニュアルカレンダー側へと移っていった。

05

役目を譲って

2026年3月、ウォッチズ&ワンダーズの開催直前に、オメガは新たなコレクション「Constellation Observatory」を発表する。よりヴィンテージのConstellationに近い文字盤レイアウトと「ドッグレッグ」ラグを備え、世界で初めて秒針を持たないMaster Chronometer認定機として登場したこのコレクションは、Globemasterの後継として位置づけられた。

これと同時に、Globemasterは公式カタログから外された。2015年の発表から約11年。Master Chronometerという認証基準を世に問い、半世紀の眠りからパイパン文字盤を呼び戻し、そしてConstellationの新章へとバトンを渡して、Globemasterはひとつの役目を終えている。

03 — DESIGN · 設計思想

意匠を貫く設計言語

What this series guards, and what it lets change

Globemasterの設計言語は、オメガの過去を一つの時代に閉じ込めず、Constellationの複数世代から要素を抽出して再構成する手法に基づいている。1952年のオリジナルConstellation Ref. 2648に始まる12面の「パイパン」文字盤と、1960年代後期のConstellation「Cシェイプ」が纏ったフルーテッドベゼル。本来は別世代に属するこの二つの意匠を、同じケースの上で同居させた点に本作の独自性がある。中央が平坦で外周12面が緩やかに傾斜する文字盤は、光の入射角に応じて表情を変え、フラットな盤面では得られない奥行きを生み出す。

機構面での設計思想は、Master Chronometerという新基準そのものに集約される。スイス連邦計量・認定局(METAS)による認証は、ムーブメント単体を試験するCOSCとは異なり、ケースに収めた完成品としての時計を対象とする。15,000ガウスの磁場耐性、6姿勢での精度、防水性、パワーリザーブ全域での精度など、日常使用を想定した8項目が測定される。シリコン製ヒゲゼンマイとフリースプラング・テンプ、コーアクシャル脱進機を組み合わせ、毎時25,200振動(3.5Hz)、パワーリザーブ60時間を確保した。

ケースバック中央のメダリオンに刻まれた8つの星は、1933年から1952年にかけてオメガが取得した天文台クロノメトリーコンクールの受賞を象徴すると同時に、METAS認証の8試験項目とも重なる二重の意味を持つ。6時位置の小さなコンステレーション・スター、文字盤に記された「Master Chronometer」と「Co-Axial」の刻印。これらは精度という抽象を視覚化する仕掛けとして、シリーズ全体に通底する。サイズは3針モデルで39mm、アニュアルカレンダーでも41mmに抑えられ、ドレスとスポーツの境界を意図的に曖昧にする選択がなされている。

04 — MOVEMENT EVOLUTION

ムーブメントの変遷

Calibers across the decades
2015-現在
Cal. 8900 / 8901
Master Chronometer標準3針、ロータ違い。
2015-現在
Cal. 8913
日付なし版、特殊エディション向けの希少キャリバー。
2016-現在
Cal. 8922 / 8923
アニュアルカレンダー搭載、METAS認定機。
05 — REFERENCE EVOLUTION

Ref. 変遷

Reference generations
2015-現在

業界初METAS認定

130.XX (39mm)
業界初Master Chronometer認定、パイパン文字盤を復刻。
2016-現在

アニュアル追加

130.33.41.22
Cal.8922搭載、41mmケースで初の複雑機構、月表示を中央針で実現。
2017-現在

プレシャス素材展開

Sedna Platinum系
Sedna goldや950プラチナを追加、ハイエンド層への展開を強化。
06 — ALL REFERENCES

このシリーズの全 1 モデル

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