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Casio · Mudmaster · 2016

G-Shock Mudmaster Triple Sensor Black / Black

2015年、マッドマスターの系譜を開いた初代機。Mud Resist構造を初めてアナログ・デジタル表示に持ち込んだ電波ソーラー機

GWG-1000-1Aは、2015年に登場したG-SHOCK「マッドマスター」の初代にして基幹モデルである。Master of Gの系列で初めて、アナログ・デジタル表示にMud Resist(防泥)構造を組み合わせた一本だ。横幅56.1mmの大型ケースは樹脂とステンレスで構成し、風防にサファイアガラス、200m防水を備える。心臓部のモジュール5463は、トリプルセンサー Ver.3、タフソーラー、マルチバンド6、電動竜頭のスマートアクセスを統合する。デジタルのマッドマンが培った防泥の思想を、より高い視認性を持つアナログ機へ翻案した起点といえる。

Ref. GWG-1000-1A
発表年 2016
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Mudmaster
カテゴリ タフネス
キャリバー 5463
ケース径 56.1 mm
防水 200 m
関連人物 伊部 菊雄 / 樫尾 忠雄
ワールドタイム
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.10
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 Resin, Stainless Steel
形状 Other
径 56.1 mm
厚さ 18 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Closed
防水 200 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 5463
タイプ Quartz
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Mixed
針 Sword
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

1. アナログG-SHOCKに防泥を持ち込む

2010年代の前半、G-SHOCKの上位帯は針を持つアナログ・デジタル機へ重心を移しつつあった。2015年、陸の過酷を担う一本として「Master of G」に現れたのが本機である。瓦礫や土砂の現場で電動カッターや破砕機を扱う使い手を想定し、ボタンとシャフトに多数のガスケットを内装したMud Resist構造を採用した。カシオのアナログ時計として初めての防泥構造とされ、ここからマッドマスターという系列そのものが始まった。

2. 前任を持たない、系列の起点

本機には直接の前任Refが存在しない。防泥の発想自体は、1985年のDW-5500に始まり、1995年のDW-8400で正式に「マッドマン」を名乗ったデジタル機の系譜が長く育ててきたものだ。一方でトリプルセンサーによる方位・気圧/高度・温度の計測は、デジタルのレンジマン GW-9400が確立していた。GWG-1000-1Aは、この二つの資産――マッドマンの防泥構造と、レンジマンのトリプルセンサー――を、針と液晶を併せ持つ大型筐体の上で一つにまとめた。小型化を進めたトリプルセンサー Ver.3の採用が、アナログ機への搭載を現実にしている。

3. 全黒で示す、系列の基準

GWG-1000-1Aは、黒一色でまとめた最も素の構成である。発売時にはこれに加え、ミリタリーグリーンのバンドを持つGWG-1000-1A3と、濃い黄のバンドを持つGWG-1000-1A9が同時に用意された。3本はケースと機構を共有し、違いは色のみである。その中で-1Aは、装備に紛れる標準色、すなわち系列の基準点としての位置を占める。のちにはツインセンサーで電波・ソーラーを持たない普及帯のマッドマスターも加わり、系列の裾野を広げたとされる。

4. 後続へ渡された設計思想

GWG-1000が示した「アナログ・デジタル+防泥+トリプルセンサー」という型は、その後の世代に引き継がれていく。2019年のGG-B100はカーボンコアガード構造とBluetoothを持ち込み、2021年のGWG-2000は鍛造カーボンの外装に金属ベゼルを組み合わせ、ソーラーと電波を備える構成へ戻った。2023年のGWG-B1000は、タフソーラーとトリプルセンサーにBluetooth連携を加えた初のG-SHOCKとなり、系列の機能を一段押し上げた。いずれも本機が定めた骨格の延長線上にあり、GWG-1000-1Aはマッドマスターという物語の最初の一頁として読める。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

GWG-1000-1Aの設計は、防泥という機能要件から逆算されている。全てのボタンは円筒形のガード内に収め、ボタンシャフトにはガスケットを巻いて泥や砂の侵入を防ぐ。この筒は同時に横方向の衝撃も受け止める。竜頭はねじ込み式で、ベゼルもねじ込み構造とし、締め込みが十分かを目視で確認できる機構を持たせた。ケースとベゼルは樹脂とステンレスの組み合わせで、後年のカーボンコアガード機とは異なる伝統的な構成をとる。内部ではモジュールをαGEL(アルファゲル)で支え、重機作業時の振動から保護する。

操作系の中心は、ねじ込み式の竜頭とシリンダーガードに収めたボタン群である。竜頭にはロック/リリースの状態を示す赤い警告表示が設けられ、締め込みの不足を目視で確認できる。高度・気圧・温度の計測時には針が自動で退避し、液晶の読み取りを妨げない。針は矢羽根を思わせる極太の形状で、文字盤には12・3・6・9時に大型のアラビア数字を配し、現場での視認性を最優先した。夜光にはNeobriteを用い、風防のサファイアガラスとダブルLEDライトが暗所での読み取りを支える。

心臓部のトリプルセンサー Ver.3は、前世代より大幅に小型化・低消費電力化された第3世代で、これがあって初めて大柄ながらもアナログ機への統合が成立した。駆動はタフムーブメントが担い、針が液晶時刻からずれた際は自動で本来位置へ補正する。バンド表面には重機のグリップを思わせる布目状のテクスチャーを施し、各ボタンには滑り止めのチェッカリングを刻む。プロポーションは横幅56.1mm・厚さ18.0mm・重量119gと、G-SHOCKの中でも有数の容積を持つ。この物量こそが防泥構造と耐振動構造を成立させる前提であり、薄さや軽さとは別の価値観に立つ設計だ。-1A固有の選択は、これらをすべて黒で統一した点にある。色で機能を語らず、構造そのものを意匠とする構成である。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

GWG-1000は2015年に発表され、日本ではGWG-1000-1AJFとして発売された。これがマッドマスター系列の最初のモデルである。同日にはミリタリーグリーンのバンドを持つGWG-1000-1A3、濃い黄のバンドを持つGWG-1000-1A9も発売され、初代は3色同時のデビューとなった。その後の生産期間を通じて、本機をベースとした色違いや派生が断続的に追加された。系列としては、2019年にGG-B100が、2021年に鍛造カーボン外装のGWG-2000が、2023年にはソーラー・トリプルセンサー・Bluetoothを統合したGWG-B1000が加わった。これに伴い、初代GWG-1000-1Aは多くの市場で現行カタログから外れ、いわゆる旧モデルの扱いとなったとされる。一方で兄弟機の-1A3は、日本市場では比較的長く併売された経緯がある。

初代の大柄なケースは、発表当時多くの購入希望者をためらわせた一方、その機能の充実が人々を引き戻したと評される。後継のGG-B100が金属のバンドループや裏蓋を省いて軽く洗練されたのに対し、本機の金属部品を交えた道具らしい作りは、いまも初代を支持する理由として語られている。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 公式 ソーラー充電(タフソーラー) - G-SHOCK 公式 · Casio · 2026.10.15 閲覧 Casio · 2026.10.15
  2. 02 専門メディア Comparing Three Generations Of The Casio G-Shock Mudmaster 専門メディア · Fratello · 2026.10.12 閲覧 Fratello · 2026.10.12
  3. 03 専門メディア Hands-On: The G-Shock Master Of G Mudmaster GWG-B1000 Is Nothing Short Of Impressive 専門メディア · Fratello · 2026.10.12 閲覧 Fratello · 2026.10.12
  4. 04 専門メディア In-Depth: Outdoor Adventures with the G-SHOCK Mudmaster GWG-B1000 専門メディア · Monochrome Watches · 2026.10.12 閲覧 Monochrome Watches · 2026.10.12
02 — Price history

価格推移

2016 · WatchLedger market index
2016-07-16 · EUR 699€660€680€700€720€7402016-072016-07

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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