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Cartier · Tank · 2015

Tank MC 34.3 Stainless Steel / Blue

2015年、ブルー・フリンケ文字盤で加わったTank MCのスティール仕様。自社ムーブと透明裏蓋を備える

WSTA0010は、2013年に始まったCartierのTank MCシリーズに、2015年後半ブルー文字盤の構成で加わったスティール仕様である。34.3×44mmの大ぶりな矩形ケースに、自社製の自動巻きCal.1904-PS MCを収め、サファイアの透明裏蓋から機械を見せる。文字盤はサンレイ調のブルー・フリンケで、剣型針とローマ数字は研磨スティール。シルバー文字盤の原型W5330003が古典的な装いだったのに対し、本機は色で性格を現代側へ振った一本といえる。小秒と日付を備え、30m防水。現在は生産を終えている。

Ref. WSTA0010
発表年 2015
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Tank
カテゴリ ドレス
キャリバー 1904-PS MC
ケース径 34.3 mm
防水 30 m
デイト
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.09
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Rectangular
34.3 mm
厚さ 9.5 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 30 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 1904-PS MC
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 27 石
パワーリザーブ 48 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Blue
インデックス Roman Numerals
Sword
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

大ぶりなTankという解答

2013年、CartierはSIHHでTank MCを発表した。1917年に生まれたTankの系譜にあって、より大きく、機械式で、男性的な一本を求める声への解答だったとされる。MCはManufacture Cartierの略で、自社製ムーブメントを積むことを示す。自社キャリバーを載せた量産Tankとしては最初期にあたるとされ、サファイアの透明裏蓋から機械を見せる点も、それまでのドレッシーなTankとは一線を画していた。WSTA0010は、この2013年のラインに後から加わった色違いの兄弟Refである。

色で性格を分ける

登場当初のスティールTank MCは、シルバーのフリンケ文字盤に黒のローマ数字とブルースティール針を合わせた古典的な構成(W5330003)が中心だった。2015年後半、これにブルー・フリンケ文字盤の構成が加わる。それがWSTA0010である。ケースもムーブメントも基幹Refと共有しながら、文字盤の色と、それに合わせた針・数字・ストラップの仕立てだけを入れ替えることで、同じ器をより同時代的でカジュアル寄りの表情へと振った。定番に色で複数の人格を持たせる手法を、Cartierはここでも用いている。

センテナリーを前にした位置

Tankが発表100周年を迎える2017年の直前という時期も、この一本の背景として見逃せない。節目を前に、Cartierは古典的なドレスTankと、機械式で大ぶりなTank MCという二つの極を併走させていた。WSTA0010は後者の極にあって、ブルーという同時代的な色を与えられた構成である。Tank MCのラインはその後縮小し、現行の主力からは外れていく。本機は、Cartierが「自社ムーブを積んだ大きなTank」を推し進めた一時期(2013年〜2010年代後半)を映すRefとして残る。同じラインにはクロノグラフやスケルトンの派生もあったが、スティールの三針・色違いという最も素直な構成で、その時期の思想を体現するのが本機である。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

WSTA0010を基幹Refから分けているのは、ほぼ文字盤まわりの選択である。文字盤はサンレイ状に走るフリンケ(エンジンターンの彫り模様)をブルーで仕上げたもので、光の角度によって濃紺から明るい青、ときに灰青へと表情を変えると伝わる。

針と数字の仕立ても、この色に合わせて替えられている。シルバー文字盤のW5330003がブルースティール針と黒のローマ数字を用いるのに対し、本機は剣型針を研磨(ロジウム仕上げ)のスティールとし、ローマ数字も同系のトーンで読ませる。暗い文字盤に対してコントラストを稼ぐための、理にかなった置き換えである。

ケースは34.3×44mmの矩形で、ブランカール(左右の縦桟)が手首を抱くように湾曲する。サテンとポリッシュを切り分けた仕上げが、平面ではなく面の連なりとして光をさばく。八角形にファセットを刻んだスティール製リューズには、ブルーの合成スピネルが収まる。この青い石は全Tank MC共通の意匠だが、シルバー文字盤では差し色として目立つのに対し、ブルー文字盤の本機では文字盤・ストラップと響き合い、全体を青へまとめる役割を担う。

ストラップもブルーのアリゲーターで、スティールのダブルアジャスタブル・フォールディングバックルで留める。透明なサファイア裏蓋からは自社製Cal.1904-PS MCが覗く。日付は3時、小秒は6時に置かれ、左右対称に近い穏やかな顔立ちを保つが、青地ではこの配置が静かに沈み、より落ち着いた表情として効く。色を起点に、針・石・革・小窓の見え方まで一貫して整えた点に、このRef固有の設計の筋がある。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

Tank MCのラインは2013年、ジュネーヴのSIHHで発表された。スティールのシルバー文字盤(W5330003)やローズゴールド仕様を皮切りに、単一サイズの大ぶりな矩形ケースで展開された。WSTA0010は、この既存ラインにブルー・フリンケ文字盤の構成として加わったRefで、WatchBaseは2015年後半の導入と記す。市場での流通も2016年初頭から確認できる。登場当初の2013年のTank MCがW533で始まる旧表記を用いていたのに対し、本機のWSTA00で始まる番号は、Cartierが2015年前後に移った新しい採番体系を反映している。基幹のスティールTank MCに対する色違いの追加という位置づけで、生産期間を通じてブルー文字盤・ブルーアリゲーターという単一構成が基本だった。ケース、ムーブメント、防水といった基本仕様に途中の大きな変更は確認されず、文字盤色を軸とした一貫した構成のまま供給されている。2017年にTankが発表100周年を迎えた前後も、本機はその姿を保った。その後Tank MCのラインは縮小し、WSTA0010も現行カタログから外れて生産を終えている。終了の正確な年は公式には明示されておらず、流通在庫として扱われる時期へ移行したと見られる。

02 — Price history

価格推移

2016 · WatchLedger market index
2016-10-29 · EUR 6,750€6,749€6,750€6,750€6,751€6,7512016-102016-10

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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