操縦席のための計算機
第二次大戦が終わり、民間航空が黄金期へ向かおうとしていた時代。操縦士は飛行計画や燃料消費、対地速度を、E6Bと呼ばれる円形計算尺を手にして算出していた。ブライトリングは1884年の創業以来、クロノグラフの独立プッシュボタンを段階的に確立し、1934年にはウィリー・ブライトリングが二つのボタンによる始動・停止と復針の分離を実現していた。その技術の延長線上で、1942年のクロノマットは数学者マルセル・ロベールの設計による回転計算尺ベゼルを備える。ウィリーはこの計算尺を航空計算へ特化させ、海里・キロメートル・法定マイルの換算を盤上で行えるよう仕立てた。こうして1952年、航法 (navigation) と計時 (timer) を組み合わせた名を持つナビタイマーが生まれた。