1997年バーゼル、ラングが角に挑む
1990年代のA. Lange & Söhne は、再生したばかりの若い企業であった。1994年に発表された四つの初代モデル — Lange 1、Saxonia、Arkade、Tourbillon "Pour le Mérite" — のうち、Arkade はわずかに角張った長方形ケースを採用していたが、それは依然として柔らかな曲面を持つ「四角に近いケース」であった。
1997年、バーゼルの見本市。ラングは、その先に進むひとつの答えを示した。Arkade より一回り大きく、完全に直線で構成された角型ケース — それがカバレットである。初代 Ref. 107.031 は18Kピンクゴールド製、黒文字盤に同色のローズゴールド針とインデックスを組み合わせた、二色仕上げの構成だった。寸法は36.3ミリ × 25.5〜25.9ミリ(資料により幅の値が割れる)、厚さ9.1ミリとされる。
「Cabaret」という命名は、ザクセンの実直なブランドにとって異例の軽妙さを帯びていた。アール・デコ期の都市文化を思わせる名であり、円形の時計で知られたブランドが形の実験に踏み出したことを示していた。