03 — EDITORIAL
系譜と歴史
Genealogy & history
1. 3300という基盤
GP03300-0105の素性をたどると、ジラール・ペルゴの自社製自動巻キャリバー3300に行き着く。SJXは2014年の記事で、3300を同社の主力の機械と呼び、20年以上にわたって作られ、MB&Fを含む複数の他社にも供給されてきたと書いている。Monochromeによれば、この機械はスイスのラ・ショー=ド=フォンにある同社の工房で設計・製造・組み立てられている。
2. モジュールを重ねるという設計
3300の特徴は、基幹の上にモジュールを重ねて機能を加えやすい構造にある。Monochromeは2013年の記事で、ヴィンテージ1945 XXLのラージデイト&ムーンフェイズとクロノグラフが、どちらも基幹のGP 3300を使い、それぞれ大型日付と月相のためのモジュール、あるいは2つの積算計を持つクロノグラフのためのモジュールを載せていると説明している。GP03300-0105は、このうち大型日付と月相のモジュールを加えた版にあたる。
3. ヴィンテージ1945という器
GP03300-0105が収まるのは、ヴィンテージ1945の系列である。1945年のアール・デコの意匠を源流とする角形のケースで、長さと幅の両方向に湾曲している。Monochromeは、手首に沿うよう湾曲させた裏蓋がこのコレクションの着け心地を支えていると書いている。
2014年、ジラール・ペルゴは、ヴィンテージ1945 ラージデイト&ムーンフェイズに初めて透明なサファイアの文字盤を与えた。SJXによれば、淡い灰色を帯びたサファイアの文字盤を通して、3300の文字盤側がほぼすべて見え、縞模様の地板と、大型日付と月相を動かす歯車が眺められる。Monochromeも、大型日付と月相の組み合わせ自体は新しくないものの、サファイアの文字盤によって機構の美しさと技術が見えるようになった点が新しいと評している。ケースは長さ36.10mm、幅35.25mmである。
05 — MECHANISM
技術解説
Technical breakdown
基幹とモジュール
GP03300-0105は、自社製の自動巻キャリバー3300を基幹とし、その文字盤側に大型日付と月相のモジュールを重ねた構成をとる。基幹の3300は20年以上作られてきた機械で、振動数は28,800vph (4Hz)。テンプが1秒間に8回振れる現代の標準的な速さである。巻き上げは中央のローターが担い、パワーリザーブは46時間を確保する。石数は32石で、モジュールの分だけ基幹より部品と石が増える。
3000系という家系
3300は、1994年から作られてきた自社製の自動巻3000系の一員である。Monochromeは2019年の記事で、3000系をその薄さで知られる由緒ある機械と呼んでいる。同じ家系の時刻と日付だけの版について、Monochromeは2024年の記事で、直径25.95mm、厚さ3.36mm、218部品、27石、毎時28,800振動、46時間、18金ピンクゴールドのローターという諸元を伝えている。2つの積算計を持つクロノグラフのモジュールを載せた版は、厚さ6.50mm、419部品、63石となる。GP03300-0105の32石は、基幹の27石に大型日付と月相のモジュールの分が加わった数とみられる。
大型日付
大型日付は、2枚の円盤で日付の2桁を別々に示す方式である。SJXによれば、2014年のサファイア文字盤の版では、日付の円盤もそれぞれ厚さ0.1mmのサファイアで作られ、文字盤と合わせて3枚のサファイアが使われている。2枚の日付の円盤は高さが異なるが、上の円盤では数字を下面に、下の円盤では上面に彫ることで、数字が同じ面に並んで見えるよう工夫されている。
月相
月相は、月の満ち欠けを円盤の回転で示す表示である。大型日付と同じく基幹の上のモジュールに組み込まれ、サファイアの文字盤の版では、月相を動かす歯車を文字盤の側から見ることができる。
表示と構成
表示は時・分・小秒、大型日付、月相である。ジラール・ペルゴは同じ基幹の3300に別のモジュールを載せて、2つの積算計を持つクロノグラフも作っており、基幹を共通にして機能をモジュールで変える考え方が、このキャリバーの背景にある。
仕上げ
裏蓋のサファイアクリスタルからは、自動巻の機構を眺められる。2014年の版では文字盤側もサファイアとなり、地板に施された縞模様の仕上げと、大型日付と月相の歯車が見える。角形のヴィンテージ1945のケースに丸い基幹を収める構成で、ケースの湾曲に合わせて裏蓋も手首に沿う形をとる。