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Patek Philippe · Calatrava

Calatrava 4897 White Gold / Night Blue

2009年初出、ギヨシェ文字盤と手巻きCal.215を備えたレディース・カラトラバの基準仕様

4897G-001は、2009年に登場したレディース・カラトラバの18Kホワイトゴールド仕様である。33mmケースにナイトブルーのギヨシェ文字盤を備え、ベゼルには72石のダイヤモンド(約0.47ct)をセットする。搭載するのは1974年初出の手巻きCal.215。シースルーバックから機械を見せる構成は、クォーツが主流だった女性用高級時計の在り方を問い直すものだった。2021年に35mmの後継4997/200G-001へ世代交代するまで、約12年にわたりラインの基準点であり続けた。

Ref. 4897G-001
状態 生産終了
限定 通常生産
コレクション Calatrava
カテゴリ ドレス
キャリバー 215
ケース径 33 mm
防水 30 m
関連人物 アントニ・パテック / ジャン=アドリアン・フィリップ
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.10
Case · ケース
素材 White Gold
形状 Round
33 mm
厚さ 6.6 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 30 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 215
タイプ Handwound
振動数 28,800 bph
石数 18 石
パワーリザーブ 44 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Blue
インデックス Stick / Dot
Dauphine
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

2009年——機械式レディースウォッチの転換点

2000年代まで、高級時計ブランドの女性向けモデルはクォーツと宝飾装飾に偏りがちだった。パテック フィリップは2009年、この状況に明確な答えを示す。新開発のクロノグラフムーブメントCH 29-535 PSを、男性用に先駆けて「レディース・ファースト・クロノグラフ」Ref.7071に搭載したのがこの年である。レディース・カラトラバRef.4897の登場も同じ文脈にあり、宝飾の量ではなく機械と工芸の質で女性の腕元に応えるという姿勢を体現していた。

ギヨシェという主役

4897G-001の核心は、ナイトブルーのギヨシェ文字盤にある。エンジンターンで彫られた地紋に半透明のラッカーを重ねる手法は、角度によって光と影が揺らぐ独特の表情を生む。ダイヤモンドはベゼル上の一列に抑えられ、視線の中心はあくまで文字盤の工芸に置かれている。石の量ではなく仕事の質で語る構成は、メンズのカラトラバと地続きの価値観である。

手巻きCal.215を見せるという判断

シースルーバックの採用も象徴的だった。Cal.215は1974年初出の手巻きキャリバーで、直径21.9mm・厚さ2.55mmの小径薄型設計。ジャイロマックステンプとシリコン製ヒゲゼンマイ「スピロマックス」を備え、毎時28,800振動 (4Hz)で駆動する。毎日リューズを巻くという行為を使い手に求める設計は、機械式時計の作法そのものを楽しんでほしいという提案でもある。

派生と世代交代

ファミリーにはシルバーグレー文字盤の4897G-010、ローズゴールドケースの4897R-001(ブラウン)と4897R-010(クリーム)が揃い、2016年にはバゲットダイヤモンドベゼルの4897/300G-001が加わった。2021年、ケース径を35mmへ拡大し自動巻きCal.240を搭載した4997/200G-001が後継として登場する。ギヨシェとラッカーを重ねた文字盤、ダイヤモンドベゼルという文法は維持されたまま、サイズと巻き上げ方式が現代の好みに合わせて更新された。4897G-001はこの文法を定義した原点として、シリーズ史に位置づけられる。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは18Kホワイトゴールド製、直径33mm・厚さ6.6mm。ラグ先端間の全長は41.4mmに収まり、現代の基準では小ぶりだが、1932年のRef.96から続く、ストレートに伸びる細いラグの系譜を保つ。この薄さはドレスウォッチとしての本分であり、袖口の下に滑り込む寸法に徹している。

ベゼルには72石のブリリアントカットダイヤモンド(約0.47ct)を一列にセットする。石径を抑えた連続セッティングは、輝きを面ではなく線として扱う処理で、文字盤の主役性を奪わない。

文字盤はナイトブルーのギヨシェ仕上げ。彫りの上に重ねたラッカーが光を透過し、見る角度によって青の深さが変わる。インデックスは金粉を用いた「プードレ」仕上げで、印刷とも植字とも異なる、粒子がきらめく質感を持つ。針はファセットを備えたドーフィン型で、地紋の彫りと呼応して光を返す。秒針も日付もない2針構成は、Cal.215の素性をそのまま文字盤に映した選択である。

シースルーバックからはCal.215が見える。部品数130、最小パワーリザーブ44時間。ジャイロマックステンプ、スピロマックスヒゲゼンマイ、そしてパテック フィリップ・シールの認定——直径21.9mmの小さな機械に、メンズと同じ基準が適用されている。

ストラップはナイトブルーのブラッシュトサテン。裏にレザーをあてた絹目の質感が文字盤の青と連続し、ホワイトゴールドのピンバックルで留める。30m防水は日常の水滴に耐える程度であり、本機が純粋なドレスウォッチであることを寸法と仕様の両面から示している。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

Ref.4897ファミリーは2009年に発表された。複数の資料がこの年を初出としており、ホワイトゴールドケースにナイトブルーのギヨシェ文字盤を組み合わせた4897G-001は、ホワイトゴールド仕様の原型と伝わる。同じ2009年には、パテック フィリップ・シールがジュネーブ・シールに代わる自社品質基準として導入されており、本機のCal.215もこの新基準の下で仕上げられている。

生産期間中、ファミリーには文字盤と素材のバリエーションが展開された。シルバーグレー文字盤の4897G-010、ローズゴールドケースにブラウン文字盤の4897R-001、同じくクリーム文字盤の4897R-010である(各仕様の追加時期は確認できていない)。2016年のバーゼルワールドでは、ベゼルに48石のバゲットカットダイヤモンド(約1.21ct)をセットした4897/300G-001が加わり、バックルにも6石のバゲットダイヤが配された。

4897G-001自体は2019年製の販売個体が確認されており、少なくとも同年までは生産が続いていたとみられる。2021年、ケース径を35mmに拡大し自動巻きCal.240を搭載した4997/200G-001が発表される。これをもって4897世代は実質的に役目を終えたが、カタログから外れた正確な時期は公式に明示されていない。登場から世代交代までの約12年間、4897G-001はレディース・カラトラバの基準仕様であり続けた。

02 — Price history

価格推移

2010–2017 · WatchLedger market index
2010-01-04 · EUR 16,7702012-03-01 · EUR 23,930€16,770€18,560€20,350€22,140€23,9302010-012012-03

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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