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Omega · Trésor · 2019

De Ville Trésor Master Chronometer Stainless Steel / Blue

2019年発表、紳士用Trésor初のスティール仕様にして手巻きMaster Chronometerを宿す40mmドレスウォッチ

2019年5月に発表された、40mmのDe Ville Trésorとして初のスティール仕様。2014年に金無垢で再始動したTrésorを、より身近な素材へと展開した一本である。40mm径のポリッシュケースに、真鍮プレートで微細なパターンを刻んだドーム型ブルーダイヤルを組み合わせ、手巻きMaster Chronometer Cal.8910を搭載する。インデックスとハンドは18Kホワイトゴールド。30m防水という割り切りが、薄型ドレスウォッチとしての性格を物語る。

Ref. 435.13.40.21.03.001
発表年 2019
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Trésor
カテゴリ ドレス
キャリバー 8910
ケース径 40 mm
防水 30 m
関連人物 ルイ・ブラント / ジョージ・ダニエルズ
デイト
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.05.11
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Round
径 40 mm
厚さ 10.05 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 30 m
Movement · ムーブメント
キャリバー 8910
タイプ Handwound
振動数 25,200 bph
石数 29 石
パワーリザーブ 72 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Blue
インデックス Stick / Dot
針 Stick
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

1. 2019年、Trésorに加わった「素材」

Ref. 435.13.40.21.03.001は、2019年5月に発表された一本である。同年初めの125周年記念限定モデルに続く通常生産品として登場した。

このRefが持つ意味は、40mmのDe Ville Trésorが初めて貴金属以外の素材を纏ったことにある。2014年のバーゼルワールドで再始動したTrésorは、当初Sednaゴールド、18Kイエローゴールド、ホワイトゴールドの3種のみで展開されており、ステンレススチールという広く普及した素材が加わるまでには5年の歳月を要した。

2. 1949年のオリジナルとの距離

Trésorの名は、1949年にOmegaが発表した薄型ドレスウォッチに由来する。同名の初代モデルは、口径30mmの名作キャリバー30を37.5mmのピンクゴールドケースに収めたもので、「宝物」を意味するTrésorの名はこのキャリバーを指したとされる。

現代のDe Ville Trésorは、その薄型のプロポーションと簡素な意匠を引き継ぎながらも、ケース径を40mmへと拡大し、内部にはMaster Chronometer認証の手巻きムーブメントを納めた。本Refはその系譜の中で、ステンレススチールのケースに手巻きのCal.8910を収め、金モデルと同じ曲線のラグと18Kホワイトゴールドのインデックスを受け継いだ一本である。

3. 「装飾を控えた本気」というコントラスト

ドレスウォッチに15,000ガウス耐磁を備えることは過剰だ、という見方もある。一方で、OmegaがTrésorにMaster Chronometerを与えた選択は、現代のフォーマルな時計こそ磁気と隣り合わせに置かれるという現実を見据えたものとも読める。スマートフォン、ノートPC、バッグの金属クラスプなど、現代の身辺は磁場で満ちている。

本Refは、装飾の慎ましさと内部スペックの徹底というコントラストを、最も素直な形で示している。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは40mm径のステンレススチール製。表面は全面ポリッシュ仕上げで、ラグは緩やかな下向きカーブを描いて手首に沿う。この曲線は2014年の金モデルと共通する意匠である。

風防にはボックス型のサファイアクリスタルが採用される。両面に反射防止コーティングを施し、わずかに盛り上がった形状が、薄型ケースに奥行きと品格を与える。ケース厚は約10mmに抑えられている(資料により10.05mm・10.6mmと値が割れる)。

ダイヤルはドーム形状で、真鍮プレートに微細なパターンを型押ししたブルー仕上げ。光の角度によって表情を変えるテクスチャは、平板なラッカー仕上げとは異なる視覚的な奥行きを生む。植字インデックスとハンドはいずれも18Kホワイトゴールドで、ダイヤルの湾曲に沿ってわずかに曲げ加工されている。日付窓は6時位置に控えめに切られ、文字盤の対称性を崩さない。

ストラップは20mm幅のブルー・アリゲーターレザー。クラスプはスティール製のピンバックルで、フォールディングクラスプを採用しない素直な構成が、ドレスウォッチの古典的な慎ましさに沿う。

裏蓋もサファイアクリスタル製のシースルー仕様で、手巻きCal.8910のムーブメントが露出する。2014年の金モデルが積んだCal.8511を発展させたキャリバーである。3本のブリッジが中心から放射状に伸び、各面にはジュネーブストライプの装飾が施される。2つの香箱が直列に配置された構造により、72時間のパワーリザーブが確保されている。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

2019年5月、スイスで開催されたOmega独自のメディアイベント「Time to Move」において、De Ville Trésorのスティール仕様として、ブルーダイヤルのRef. 435.13.40.21.03.001と、ホワイトダイヤルのRef. 435.13.40.21.02.001が発表された。同時にSednaゴールドにグレーのエナメルダイヤルを組み合わせた仕様も加わっている。

このスティール仕様は、2014年のバーゼルワールドで貴金属素材のみで再始動したコレクションが、5年を経て初めて非貴金属の領域に踏み込んだ転機にあたる。同年初めにはイエローゴールドに赤エナメル文字盤を組み合わせた125周年記念限定モデルが発表されており、Trésorコレクション全体が拡張期にあった。

2021年には小秒針版(スティールはCal.8926搭載とされる)と、パワーリザーブ表示版が加わり、Trésorは3針日付・小秒針・小秒針+パワーリザーブの3系統に整理された。本Refはこのうち、最も古典的なセンターセコンド+日付の構成を保つ。

2026年5月時点で、本Refは公式サイトおよび正規流通網で継続して取り扱われる現行モデルである。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 公式 De Ville Trésor 公式 · Omega · 2026.08.15 閲覧 Omega · 2026.08.15
  2. 02 専門メディア Omega De Ville Trésor, now in Steel (Hands-On Pics) 専門メディア · Monochrome Watches · 2026.10.11 閲覧 Monochrome Watches · 2026.10.11
  3. 03 専門メディア Introducing the Omega De Ville Trésor 専門メディア · SJX Watches · 2026.10.11 閲覧 SJX Watches · 2026.10.11
02 — Price history

価格推移

2019–2025 · WatchLedger market index
2019-05-01 · EUR 6,2002020-02-20 · EUR 6,2002020-10-01 · EUR 6,5002021-06-21 · EUR 6,5002022-02-07 · EUR 6,8002022-09-01 · EUR 7,3002023-02-01 · EUR 7,7002025-10-15 · EUR 7,800€6,200€6,600€7,000€7,400€7,8002019-052025-10

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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