49erの弟分として
ミューレ・グラスヒュッテは、もともと船舶用クロノメーターや航海計器を手がける計器メーカーである。1990年代半ばに腕時計へ本格復帰したのち、堅牢で読みやすい実用機を求める層に向けて、2006年に29erを発表した。名の由来は、ドイツ・セーリング連盟の青少年選手権クラスで使われる小型ヨット「29er」。この艇は、オリンピック種目である「49er」へ進むための入門艇として位置づけられる。ブランドはこの関係を時計に重ねた。29erは、グラスヒュッテ製機械式時計への入口となる一本として企画されたのである。俊敏さで知られる艇に対し、時計では「速さを抜き、精度に振り向けた」とブランドは説明する。