クォーツに賭けた老舗
ロンジンとクォーツの関係は深い。1954年、同社はクォーツ時計と高速度カメラを組み合わせたクロノシネジーヌをニューシャテル天文台で公開した。1/100秒単位で着順を記録するこの装置は、スポーツ計時の精度を一段押し上げた。1969年にはUltra-Quartz(ベータ21)を発表する。これは量産を見据えたクォーツ腕時計の一つで、同年のセイコー アストロンと前後して登場した時代の産物である。
1970年代から80年代にかけて、クォーツは時計産業の主役へと躍り出る。ロンジンの生産に占めるクォーツの比率は、1977年の約1割から1980年には半数を超え、1984年には9割に達したとされる。高精度クォーツは、この転換期に同社が掲げた技術的到達点であった。