1954年、名を与えられた最初の時計
1954年4月、ロンジンはスイスのベルンにある連邦知的財産庁に「コンクエスト」の名を登録した。同社が製品に固有の名を与え、ひとつの「ファミリー」として束ねた最初の例である。それ以前、時計は個別の型番で売られるのが常であり、名を冠したコレクションという発想そのものが新しかった。「征服」を意味する名は、当時としては野心的な選択だった。固有名で製品を識別させるこの手法は、やがて業界全体へ広がっていく。コンクエストはその後のロンジンの製品戦略の出発点となり、後続の系譜を生む土台になった。コンクエスト ヘリテージが範とするのは、この初代の文字盤と、そこに込められた性格である。