TERM · 用語 · サ行
スワンネック緩急針
Swan Neck Regulator
白鳥の首形のバネと調整ネジで緩急針を微調整する機構。グラスヒュッテ製時計の象徴的意匠
DEFINITION · 定義
スワンネック緩急針(Swan Neck Regulator)とは、白鳥の首を思わせる曲線状のバネと調整ネジを組み合わせ、緩急針の位置を微調整する機構である。
バネが緩急針を一方向へ押し続け、反対側からねじ込んだ調整ネジで位置を小刻みに動かす。バネの張力により、衝撃を受けても位置がずれにくい利点もある。1867年2月5日には、ウォルサム・ウォッチ・カンパニーに勤めていたボストンのジョージ・P・リード(George P. Reed)が、ネジとばねで緩急針を調整する機構の米国特許(No. 61867)を得ており、これが現在スワンネックと呼ばれる機構にあたるとされる。ただし、同種の仕組みは18世紀から見られ、普及したのは19世紀末から20世紀初めとする資料もあり、考案者を一人に定めるのは難しい。
ドイツ・グラスヒュッテの時計製造では伝統的な意匠として知られ、グラスヒュッテ・オリジナルやA.ランゲ&ゾーネのキャリバーに採用される。ミューレ・グラスヒュッテは2003年に、緩急針の浮き上がりを防ぐキツツキの頭のような形のばねを持つ発展形「ウッドペッカーネック緩急装置」を発表し、特許を出願した。
なお、緩急針を用いず、ヒゲゼンマイ自体の振動で歩度を整えるフリースプラング方式のキャリバーでは、スワンネック状の部品は緩急針ではなくヒゲ持ち(ビート調整用の部品)を動かすために装着される。この場合、機能上は必須ではないが、伝統的な意匠として残されている。
— SOURCES
出典
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