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Tudor · Black Bay 68 · 2025

Black Bay Sixty-Eight Stainless Steel / Silver / Bracelet

2025年発表、小径化の潮流に背いて43mmを選んだブラックベイ最大径のシルバー文字盤仕様

M7943A1A0NU-0002は、2025年にチューダーが発表したブラックベイ 68のシルバー文字盤仕様である。直径43mmのステンレススチールケースはブラックベイで最も大きく、小径化へ向かっていたコレクションに反対方向の選択肢を加えた。搭載するCal.MT5601-Uは、43mmのブラックベイ ブロンズ用に起こされた口径33.8mmのムーブメントを、METASのマスター クロノメーター認定へ対応させたものである。ドーム型のサンブラッシュ文字盤に黒のアクセントを合わせ、リベット表現を持たない3列ブレスレットを組む。200m防水。

Ref. M7943A1A0NU-0002
発表年 2025
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Black Bay 68
キャリバー MT5601-U
ケース径 43 mm
防水 200 m
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.08.27
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Round
43 mm
厚さ 13.6 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Closed
防水 200 m
Movement · ムーブメント
キャリバー MT5601-U
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 25 石
パワーリザーブ 70 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Silver
インデックス Stick / Dot
Proprietary
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

小径化の潮流に背を向けた1本

2010年代後半以降、ブラックベイは小さくなる方向へ歩んできた。2018年のブラックベイ フィフティエイトは39mm、2023年のブラックベイ 54は37mmであり、コレクションの重心は明らかに下へ移っていた。2025年4月、チューダーがWatches and Wonders Geneva 2025で示したのは逆の答えである。直径43mm、ブラックベイで最も大きいケースを持つブラックベイ 68が、シルバーとチューダー ブルーの2仕様同時に発表された。M7943A1A0NU-0002は、そのうちシルバー文字盤を担う。ブランドはこの投入を、あらゆる手首に合うサイズを揃えるための一手と説明している。

「68」が指しているもの

54は1954年のRef. 7922、58は1958年のRef. 7924と、いずれも具体的なダイバーズウォッチの年号を名前に借りていた。対して68が指すのは、スノーフレーク針が生まれた1968年である。この針が正式にカタログへ載るのは翌1969年であり、名前が参照しているのはモデルではなく意匠そのものだ。したがって43mmという寸法に1968年の根拠はない。数字は寸法ではなく針の出自を示している。

43mmの前例と、その置き換え

ブラックベイで43mmを名乗ってきたのはブロンズ (Ref. 79250BA) のみで、ケースは青銅、装着はストラップに限られていた。ステンレススチールのケースにブレスレットを組み合わせた43mmは、68が最初となる。搭載するCal.MT5601-Uも系譜を共有する。MT5601はもともと43mmのブロンズを収めるため、41mm用のMT5602を口径33.8mmへ拡大して起こされた設計であり、その発展形が本機で初めてMETAS認定を受けた。ブロンズが担ってきた大径の枠を、鋼とブレスレットで引き取った格好である。

認定を先に引き受けた側として

発表時点で、マスター クロノメーター認定を持つチューダーのモデルはまだ限られていた。ブラックベイ フィフティエイトが同認定へ移行したのは2026年であり、68は認定拡大の先行例にあたる。複雑機構を足さず、寸法と認定という2点だけで立ち位置を定めたモデルである。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは直径43mm、厚さ13.6mm。サテン仕上げを基調に、側面のベベルへポリッシュを通す構成で、41mm以下のブラックベイと同じ処理を寸法だけ引き伸ばしている。公式はこの43mmケースについて、従来のプロポーションを保ちながらわずかに薄く仕上げたと説明する。ラグ幅は22mm、ラグ間距離は51.8mmとされ、直径から想像するほどは手首から張り出さない。

リューズは本機のために描き直されている。チューダーが過去のテクニカルウォッチに与えたリューズの曲線を引き、ミドルケースの側面へ収まるため、チューブが外から見えない。ベゼルは60分逆回転防止で、側面には指がかりのための刻みが入る。インサートはマットブラックのアルマイト加工アルミニウムで、数字は外周リングの弧に沿って緩やかに湾曲する。風防はドーム型のサファイアクリスタル、裏蓋はスクリュー式のソリッドバックである。

文字盤はドーム型、サンブラッシュサテン仕上げのシルバーで、放射状のブラッシュが直射光の下で細く光を返す。ブルーの-0001が針とマーカーにシルバーのアクセントを持つのに対し、シルバーの-0002は黒でアクセントを締める。明るい地に黒の輪郭が乗るため、ブラックベゼルとの関係は対比ではなく連続になる。時針はスノーフレーク、分針はソード、秒針は先端に円形の夜光を置いたロリポップで、初期のダイバーズウォッチの秒針を引いている。夜光にはグレードAのスイス製スーパールミノバを用いる。

ブレスレットは3列リンクだが、ブラックベイが長く用いてきたリベット表現を持たない。側面は装飾のないサテンブラッシュで、リンク幅を段階的に落とす従来の「ラダースタイル」より緩やかなテーパーを描く。クラスプにはT-fitが組み込まれ、工具なしで8mmを5段階に調整できる。セラミックのボールベアリングを介するため、開閉の感触も従来と異なる。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

ブラックベイ 68は、2025年4月にジュネーブで開催されたWatches and Wonders 2025で発表された。チューダーはブルー文字盤のM7943A1A0NU-0001とシルバー文字盤のM7943A1A0NU-0002を同時に公開しており、本機は後から加わった派生ではなく、初出時から並立した2仕様の一方である。発売時の構成はステンレススチール製3列ブレスレットのみで、ストラップ仕様は用意されなかった。日本市場向けの発表も同じ2025年4月に行われている。

METASによるマスター クロノメーター認定は、後年の改訂で加えられたものではない。発表時点から与えられており、43mmという新設の枠が最初から認定側に置かれた形である。

2026年4月のWatches and Wonders 2026で、チューダーは創業100年に合わせてブラックベイ フィフティエイトの改訂、ブラックベイ 54の新色、ブラックベイ セラミックへのセラミックブレスレット追加などを発表したが、ブラックベイ 68には色違いも素材違いも追加されなかった。限定生産や地域限定の仕様も、これまで発表されていない。M7943A1A0NU-0002は発表から一度も仕様変更を受けないまま、現行として供給されている。

02 — Price history

価格推移

2025–2026 · WatchLedger market index
2025-07-21 · EUR 4,7702026-01-09 · EUR 5,000€4,770€4,828€4,885€4,943€5,0002025-072026-01

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants