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TAG Heuer · Grand Carrera

Grand Carrera Calibre 17 RS150 Titanium PVD / Black - Blue / Alligator

英国市場150本限定。黒いチタンケースに青を差した、グランドカレラ最終期を象徴する希少クロノグラフ

CAV518H.FC6273は、TAGホイヤーが150本のみ製作した「グランドカレラ キャリバー17 RS150」である。英国の収集家の要望に応えた限定とされる。黒のPVD被膜を施した43mmのグレード2チタンケースに、回転ディスク表示を特徴とするCal.17 RSを搭載する。中央のクロノグラフ秒針を鮮やかな青とし、文字盤の赤い文字と対比させた点が最大の識別点となる。グランドカレラ史でも資料の少ない1本だ。

Ref. CAV518H.FC6273
限定 限定 150
コレクション Grand Carrera
カテゴリ クロノグラフ / レーシング
キャリバー Calibre 17 RS
ケース径 43 mm
防水 100 m
関連人物 エドゥアール・ホイヤー / ジャック・ホイヤー
クロノグラフ デイト
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.11
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 Titanium
形状 Round
径 43 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 100 m
Movement · ムーブメント
キャリバー Calibre 17 RS
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 37 石
パワーリザーブ 42 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Stick / Dot
針 Stick
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

高級化戦略の中で生まれたグランドカレラ

グランドカレラは2007年、カレラの名をより上の価格帯へ押し上げるシリーズとして登場した。発表時の各モデルは機械式かつCOSC(スイス公式クロノメーター検定)認定の自動巻きだった。最大の特徴は「RS(ローテーティング・システム)」と呼ばれる表示方式である。針の代わりに回転ディスクでスモールセコンドやクロノグラフ分計を示すこの機構は、GTカーの計器盤を意識したもので、シリーズの設計言語そのものだった。

ベースとなったCAV518Bと、青という選択

CAV518H.FC6273は、この43mmクロノグラフの黒チタン仕様CAV518B.FC6237を基礎とする派生限定版である。本機では中央のクロノグラフ秒針が鮮やかな青となり、文字盤の赤い文字との対比が黒一色のケースに緊張感を与えている。姉妹機として、黒いチタンPVDケースに黄の差し色を合わせたCAV518J.FC6274も、2010年に150本限定で作られた。

「RS150」という名の意味

モデル名のRS150は、限定数150本に由来するとされる。一方で、本機が流通した時期はTAGホイヤー(1860年エドゥアール・ホイヤー創業)の150周年にあたる2010年前後と重なっており、この数字に周年の含意を読む見方もある。公式資料が乏しく確定はできない。

回転システムを黒で包む

本機の骨格をなす回転システムは、針や通常の小針盤に代えて、半月形の窓の中を回る円盤で情報を示すグランドカレラ固有の表示方式である。自動車の計器盤の回転計に着想したもので、Calibre 17 RSでは3時が小秒針、9時がクロノグラフの分積算を担う。明るいスティールの通常モデルに対し、本機はサンドブラストしたチタンを黒く被膜することで、この表示をより技術的で硬質な表情へ振っている。

カタログに載らなかった終章の1本

シリーズ自体はその後新作が減り、2010年代半ばまでにカタログから姿を消したとされる。150本という狭い流通は、シリーズの後期に生まれた限定版の性格をよく示している。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

本機の設計は、グランドカレラ クロノグラフの黒チタン仕様を土台に、差し色の入れ替えだけで印象を一変させた点に核心がある。43mmケースはグレード2チタン製で、サンドブラストののちに黒のPVD被膜が施され、厚さは約14.8mmとされる。鋼の半分程度の軽さを持つチタンの採用により、この径としては装着時の重量感が抑えられている。

文字盤は黒。3時位置のスモールセコンドと9時位置のクロノグラフ30分計は、針ではなくコート・ド・ジュネーブ装飾の回転ディスクが扇形の窓の中で回る、シリーズ固有のRS表示である。その黒い面の中で、中央のクロノグラフ秒針だけが鮮やかな青に塗られ、文字盤の赤い文字と対比をなしながら、計測中であることを一目で示す。艶を抑えた黒の文字盤には細かな同心円の模様が刻まれ、回転システムの金属の装飾を浮かび上がらせる。ストラップはマットな黒のアリゲーター(FC6273)で、青いステッチが秒針の色を手首まで延ばし、黒いPVDを施したチタンの二重安全ボタン付きフォールディングクラスプで留める。

ムーブメントはETA2894-2を基礎にディスク表示機構を組み込んだとされるCal.17 RS。毎時28,800振動 (4Hz)、パワーリザーブ約42時間で、COSC認定を受ける。裏蓋は色付きの二重のサファイアクリスタルで、Calibre 17 RSを見せる。各個体には限定番号が入るとされる。リューズはねじ込み式、防水は100m防水。日常使用を前提とした実用クロノグラフの骨格は、ベース機から変わっていない。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

グランドカレラのシリーズ自体は2007年に発表され、CAV518H.FC6273はその派生限定版として後年に加わった。公式な発表年月を特定できる一次資料は乏しいが、姉妹機のCAV518Jが2010年の製造とされ、本機も2000年代末から2010年頃に、英国の収集家の要望に応えて作られたと伝わる。

生産は150本のみで、各個体の裏蓋には限定番号が刻まれる。ほぼ同時期に差し色違いの姉妹機CAV518J.FC6274が、同じく150本限定で作られた。仕様変更を伴うほどの生産期間はなく、単一仕様のまま完売して終わった一過性の限定版である。

母体であるグランドカレラのコレクションは、2010年代半ばまでにカタログから姿を消したとされる。本機は当然ながら現行品ではなく、新品としての供給は終了して久しい。150本という生産数の少なさから市場で見かける機会は稀で、グランドカレラの限定版の中でも実機の確認例が特に少ない1本とされている。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 専門メディア ETA Caliber 2894-2 専門メディア · Caliber Corner · 2026.08.15 閲覧 Caliber Corner · 2026.08.15
  2. 02 専門メディア Combining innovation and inspiration 専門メディア · Europa Star · 2026.10.12 閲覧 Europa Star · 2026.10.12
  3. 03 専門メディア TAG Heuer CAV518H.FC6273 : Grand Carrera Calibre 17 RS150 Titanium PVD / Black - Blue / Alligator 専門メディア · WatchBase · 2026.10.12 閲覧 WatchBase · 2026.10.12
  4. 04 専門メディア TAG Heuer CAV518J.FC6274 : Grand Carrera Calibre 17 RS150 Titanium PVD / Black - Yellow / Alligator 専門メディア · WatchBase · 2026.10.12 閲覧 WatchBase · 2026.10.12
  5. 05 ブログ The Swiss Collector - Shop | Montre TAG Heuer Grand Carrera Calibre 17 RS CAV518H Titane – Occasion ブログ · The Swiss Collector · 2026.10.12 閲覧 The Swiss Collector · 2026.10.12
02 — Price history

価格推移

2022 · WatchLedger market index
2022-10-01 · EUR 9,900€9,250€9,500€9,750€10,000€10,250€10,5002022-102022-10

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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