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TAG Heuer · Grand Carrera · 2009

Grand Carrera Calibre 17 RS 43 Stainless Steel / Blue / Japan

2009年、日本市場向けに300本だけ作られた青文字盤のグランドカレラ クロノグラフ

CAV511F.BA0902は、2009年に日本市場向けの300本限定として登場したグランドカレラ キャリバー17 RSの青文字盤仕様である。43mmのスティールケースに、針の代わりに回転ディスクで秒とクロノグラフ分を示す「ローテーティング・システム」を備え、COSC認定のCalibre 17 RSを搭載する。機構と造形は通常生産の黒文字盤CAV511Aと共通で、青文字盤がこのRefを識別する最大の要素となっている。

Ref. CAV511F.BA0902
発表年 2009
状態 現行品
限定 限定 300
コレクション Grand Carrera
カテゴリ クロノグラフ / レーシング
キャリバー Calibre 17 RS
ケース径 43 mm
防水 100 m
関連人物 エドゥアール・ホイヤー / ジャック・ホイヤー
クロノグラフ デイト
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.11
このモデルを比較する
Case · ケース
形状 Round
径 43 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 100 m
Movement · ムーブメント
キャリバー Calibre 17 RS
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 37 石
パワーリザーブ 42 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
インデックス Stick / Dot
針 Sword
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

第二の旗艦シリーズが必要だった時代

グランドカレラは2007年に発表された、カレラの名をより高級な領域へ押し上げるコレクションである。着想源は現代のGTカーで、全機がCOSC認定の自動巻きとして登場した。最大の独自性は「ローテーティング・システム(RS)」と呼ぶ表示方式で、スモールセコンドとクロノグラフ分積算を針ではなく回転ディスクで示す。キャリバー17 RSはこの方式を採用した43mmクロノグラフとして、コレクション発足時から中核を担った。

基幹Ref CAV511Aからの分岐

CAV511F.BA0902は、その基幹モデルである黒文字盤のCAV511A、シルバー文字盤のCAV511Bから派生した日本市場向け限定仕様である。ケース、ブレスレット、ムーブメントはすべて共通で、変更点は青い文字盤に集約される。赤いクロノグラフ針との対比は黒文字盤以上に際立ち、本機の存在理由を一目で語る。世界共通の限定ではなく、日本市場に向けて企画された1本である。

300本という規模と、その後

300本という数は世界流通を前提としない規模であり、日本市場向けとされながら、一部は他の国でも販売された。コレクション自体はその後カタログから姿を消し、CAV511Fは日本市場向けの青として系譜の一角に残っている。

回転システムという表示言語

本機の文字盤を特徴づける回転システムは、針や通常の小針盤に代えて、窓の中を回る円盤で情報を示す方式である。Calibre 17 RSでは3時の円盤が小秒針を、9時の円盤がクロノグラフの分積算を担い、円盤にはコート・ド・ジュネーブと面取りの磨きが施される。ムーブメントの装飾を文字盤の上に持ち出したような処理で、ダッシュボードの計器のように一瞥で読ませる狙いがあった。この表示言語は2008年、5Hzで1/10秒を計るCalibre 36 RS Caliperへと発展し、同年のジュネーブ時計グランプリでスポーツウォッチ部門の賞を受けている。本機は、その出発点となったCalibre 17 RSの系譜に、日本向けの青を加えた一本である。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

本機の設計はCAV511Aと同一の文法に立ち、唯一の変更である文字盤に観察が集中する。青の地は中央部と外周部で処理を変えた構成とされ、3時と9時のディスク開口部、6時の日付窓が左右対称に配される。ディスクにはコート・ド・ジュネーブ装飾と面取り研磨が施され、文字盤の一部でありながらムーブメントの部品でもあるというRS表示の二重性を視覚化している。多面カットされた植字インデックスと剣型の針は通常仕様と共通だが、赤いクロノグラフ秒針と赤の差し色は、青地の上でより強い対比を生む。

ケースは43mm径のスティール製で、タキメーター目盛を刻んだ固定ベゼル、ねじ込み式リューズ、ねじ込みロック付きプッシャーを備え、100m防水を確保する。装着感の面では、43mm径に22mmのラグ幅という量感あるプロポーションで、針とインデックスには夜光が施され、濃色の文字盤に対する視認性を確保している。多面処理された3連ブレスレットBA0902がケースの面構成を手首まで延長する。

シースルーバックからはCalibre 17 RSが覗く。ETA 2894-2を基礎とするモジュラークロノグラフとされ、毎時28,800振動 (4Hz)、約42時間のパワーリザーブを持ち、COSCクロノメーター認定を受ける。汎用ベースながら、ディスク表示モジュールと認定取得によって独自性を与えた構成である。限定各個体には通し番号が与えられ、300本中の何番かが判別できるようになっていると伝わる。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

土台となるグランドカレラ キャリバー17 RSは2007年に発表され、黒とシルバーの2色の文字盤で展開が始まった。青文字盤のCAV511F.BA0902が加わるのは2009年のことで、日本市場向けの300本限定として企画された。限定モデルは通常の年次カタログに掲載されなかったため、正確な発売月を裏付ける一次資料は乏しく、発表時期は2009年中とされるにとどまる。販売は日本市場を主としたが、他の国でも販売された。300本の生産をもって本Refの製造は完結し、以後の再生産や色違いの追加は行われていない。母体のグランドカレラ コレクション自体も2010年代半ばまでにカタログから姿を消したとされ、その後のTAG Heuerのクロノグラフはカレラ ホイヤー01系などへ重心を移した。現在のTAG Heuer公式ラインアップに本Refの掲載はなく、結果としてCAV511Fは、シリーズの短い歴史の中で一度だけ現れた青として、生産終了モデルのまま現在に至っている。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 専門メディア ETA Caliber 2894-2 専門メディア · Caliber Corner · 2026.08.15 閲覧 Caliber Corner · 2026.08.15
  2. 02 専門メディア Combining innovation and inspiration 専門メディア · Europa Star · 2026.10.12 閲覧 Europa Star · 2026.10.12
  3. 03 専門メディア La Cote des Montres: The Tag Heuer Grand CARRERA Calibre 36 RS Caliper Chronograph watch wins the Grand Prix d’Horlogerie de Genève in the Sports category 専門メディア · La Cote des Montres · 2026.10.12 閲覧 La Cote des Montres · 2026.10.12
  4. 04 専門メディア TAG Heuer CAV511F.BA0902 : Grand Carrera Calibre 17 RS 43 Stainless Steel / Blue / Japan 専門メディア · WatchBase · 2026.10.12 閲覧 WatchBase · 2026.10.12
02 — Price history

価格推移

2022 · WatchLedger market index
2022-10-01 · EUR 8,600€8,000€8,250€8,500€8,750€9,000€9,2502022-102022-10

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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