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Speake-Marin · Ripples · 2023

Ripples Blue Jeans

2023年発表、淡いデニムブルーを纏った60本限定機。リップルズ初の派生カラーとなった一本

リップルズ ブルージーンズ 604015480は、2023年のWatches and Wonders Genevaで発表された、リップルズ初の派生カラーモデルである。40.3mmのステンレススチール製「La City」ケースに、明暗2色の青で構成された「リップルズ」仕上げの文字盤を載せる。ムーブメントはマイクロローター式の自動巻Cal.SMA03-T。2022年の初代604015040から機構と寸法は据え置き、色彩のみで性格を変えた60本限定の兄弟機であり、コレクション拡張の起点となった。

Ref. 604015480
発表年 2023
状態 現行品
限定 限定 60
コレクション Ripples
カテゴリ ドレス
キャリバー SMA03-T
ケース径 40.3 mm
防水 50 m
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.12
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Other
40.3 mm
厚さ 9.2 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
防水 50 m
Movement · ムーブメント
キャリバー SMA03-T
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 31 石
パワーリザーブ 52 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Blue
インデックス Stick / Dot
Spade
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

ブレスレットウォッチ参入から1年後の一手

Speake-Marinは、創業者ピーター・スピーク=マランの手によるクラシカルな「ピカデリー」ケースで知られてきた独立系ブランドである。その同社が創業20周年の2022年、初のスチール製一体型ブレスレットウォッチとしてリップルズ604015040を発表した。ラグジュアリースポーツが飽和しつつあった市場への、年産100本という小規模な参入だった。

ブルージーンズ604015480は、その翌年にあたる2023年のWatches and Wonders Genevaで登場した。同時発表のリップルズ デイト604018040がカレンダー機構という機能面の拡張を担ったのに対し、ブルージーンズは色彩面の拡張を担う。初代から1年、リップルズというフォーマットが成立することを確認した上での、最初の枝分かれである。

初代604015040から何が変わったか

機構面の変更はない。「La City」ケースの寸法も、Cal.SMA03-Tも、一体型ブレスレットも初代と共通する。変わったのは文字盤の色だけである。初代の黒一色に対し、ブルージーンズは色褪せたデニムを思わせる淡い青を基調とし、1時30分位置のスモールセコンドのみ濃紺で塗り分けた。単色構成だった初代に、明暗のコントラストという新しい語彙を持ち込んだことになる。

モデル名が示す通り、狙いはドレスとスポーツの間にある「カジュアル」の領域である。手仕上げのマイクロローター式ムーブメントを積む高級機でありながら、ジーンズに合わせる時計として提示された点に、このRefの性格が集約されている。

限定60本という規模

初代リップルズの年産は100本とされ、ブルージーンズはそれを下回る60本の限定で生産された。大手ブランドの限定モデルとは桁が2つ違う規模であり、ブランド全体の生産能力の小ささを逆手に取った設定といえる。通常生産の色違いではなく限定一本勝負とした判断は、以後のリップルズの派生展開——限定と通常生産を使い分ける手法——の原型になった。

派生の起点として

ブルージーンズ以降、リップルズは2024年にインフィニティ デイトとデューン デイト、さらにスケルトン、2025年にはゴールドへと広がっていく。2色塗り分けの文字盤という手法はデューン デイトのベージュとグリーンに、限定60本という規模設定も同作に引き継がれた。時刻表示のみの「素のリップルズ」における限定カラーとしては、本機が現在まで唯一の存在である。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ブルージーンズ固有の設計は、ほぼすべて文字盤に集約される。基調となるのは「ウォッシュドデニム」と形容される淡い青で、水面の波紋を思わせる同心円状の立体的な「リップルズ」仕上げが施される。彫りの深い溝が光を拾うため、色味は見る角度によって空色から灰青まで変化する。1時30分位置のスモールセコンドは濃紺に塗り分けられ、淡い地色に対する唯一の濃色として視線を集める。この明暗2色構成は初代604015040の黒一色にはなかった要素である。

分針・時針はSpeake-Marinの象徴であるハート形(ブランドは時計塔ビッグ・ベンの針へのオマージュと説明する)で、ロジウム仕上げのポリッシュとされる。植字インデックスもポリッシュ仕上げで、傾斜したインナーベゼル上のドット式ミニッツトラックが、波紋模様を分断せずに視認性を確保する。

ケースは初代と共通の「La City」。円にも角形にも見える独特の輪郭はロンドンの金融街シティの建築に想を得たとされ、サテン仕上げの面にポリッシュのエッジを効かせる。直径40.3mmに対し厚さは9.2mmに抑えられ、この薄さを支えるのが全高3.9mmのCal.SMA03-Tである。タングステン製マイクロローターを地板側に組み込むことで巻上機構の厚みを消し、シースルーバックからはジュネーブストライプ、内角を含む手仕上げの面取り、ロジウム仕上げのブリッジが遮るものなく見渡せる。

ブレスレットは先細りの3列リンクで、ブラッシュ面の中央にポリッシュリンクを通す。ケースと一体化したデザインのままフォールディングバックルで閉じる構成も初代から変わらない。つまり本機の設計判断は「器は変えず、色だけで別の時計に見せる」ことに徹しており、その潔さ自体がこのRefの個性になっている。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

ブルージーンズ604015480は、2023年3月27日に開幕したWatches and Wonders Geneva 2023でリップルズ デイト604018040とともに発表された。初代リップルズ604015040の登場から約1年後にあたる。発表時価格はCHF23,000(税抜)、生産は60本の限定と公表され、シリアル入りの限定モデルとして同年中に正規店への納品が始まったと伝わる。

生産期間中の仕様変更は確認されていない。ムーブメントは発表当初からCal.SMA03-Tで一貫しており、文字盤・ブレスレットにも変更の記録はない。60本という規模ゆえ、生産は短期間で完了したとみられるが、ブランドは完売時期を公表しておらず、公式サイトには現在も製品ページが掲載されている。

本機の直接の色違い・素材違いは存在しない。ただし2024年のデューン デイト(ベージュ×グリーンの2色文字盤、限定60本)が、配色手法と限定規模の両面で本機の後継的な位置を占める。時刻表示のみのリップルズ系列では、2025年発表のリップルズ ゴールド604015070が最も新しい派生であり、ブルージーンズは同系列で唯一の限定カラーモデルであり続けている。

02 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants