シーマスターから生まれた「街の時計」
De Villeの名は、1967年に独立コレクションとして登場した。ただし出自はもう少し前に遡る。1960年前後、オメガは薄型ケースのシーマスターを街向けの一着として展開していた。文字盤にDe Villeの署名が現れるのは1963年頃で、当初は「Seamaster」と併記された。フランス語のde villeは「街の」を意味する。潜水という現場を離れ、都市の装いに寄り添う時計という宣言である。1967年、文字盤からSeamasterが外れ、De Villeは独立した系譜となった。短い期間はSeamaster De Villeも併売されたと伝わる。1970年代には複数のデザイン賞を得たとされ、薄型と端正さという性格が定着していった。