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Nivada Grenchen · Chronomaster Aviator Sea Diver · 2018

Chronomaster Aviator Sea Diver Automatic Stainless Steel / Black / Black Leather

空・陸・海を1本で計る1960年代の万能クロノグラフを、自動巻で再構築した現行復刻機

クロノマスター アビエーター シーダイバー 86001A-BLAL は、1960年代の多機能クロノグラフを現代の素材で再構築した自動巻モデルである。ケース径は38.3mm、搭載機構はSellita SW510 BH bを基にした自動巻クロノグラフ。回転ベゼルは60分計と12時間計の二重目盛を備え、潜水・航空・レガッタ計時を1本に集約した原型の思想を受け継ぐ。マットブラックの文字盤にブロードアロー針を組み合わせ、黒革ストラップで装う本構成は、復刻ラインの中でも最も原型に忠実な装いを示す。

Ref. 86001A-BLAL
発表年 2018
状態 現行品
限定 通常生産
コレクション Chronomaster Aviator Sea Diver
カテゴリ クロノグラフ / パイロット
キャリバー SW510 BH b
ケース径 38.3 mm
防水 200 m
クロノグラフ
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.14
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 Stainless Steel
形状 Round
径 38.3 mm
厚さ 14.8 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Closed
防水 200 m
Movement · ムーブメント
キャリバー SW510 BH b
タイプ Automatic
振動数 28,800 bph
石数 27 石
パワーリザーブ 62 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Stick / Dot
針 Arrow
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

1. 「世界で最も忙しい時計」の再来

クロノマスター アビエーター シーダイバーは、1960年代初頭にNivadaが世に送った多機能クロノグラフである。クロノグラフに加え、回転ベゼルによる潜水・航空計時、タキメーター、レガッタ計時を1本に収め、当時の広告は「世界で最も忙しい時計」と謳った。空・陸・海のいずれでも使える万能機という発想が、この時計の核にある。

2020年、復興したNivada Grenchenはこの原型を復刻ラインの中心に据えた。86001A-BLALは、その自動巻・ブロードアロー文字盤・黒革仕様にあたる。数ある文字盤構成のなかで、ブロードアローの黒は原型の意匠を最も素直に受け継ぐ「顔」である。

2. 自動巻という選択

復刻ラインは、手巻(86007M)と自動巻(86001A)の二系統で展開された。86001Aの「A」は自動巻を指す。搭載するSellita SW510 BH bは、Valjoux 7750の系譜を引く機構をカム式クロノグラフとして構成したもので、毎時28,800振動 (4Hz)、27石を備える。

原型が積んだValjoux 92やVenus 210といった手巻機構に対し、自動巻は日常での扱いやすさを優先した現代的な選択である。その代償として、ローターを収めるぶんケース厚は手巻の13.75mmから14.80mmへと増す。約1mmの差は、巻き上げの手間と装着感を天秤にかけた結果といえる。

3. 復刻ラインにおける位置

ブロードアローの黒文字盤に黒革を合わせた86001A-BLALは、ブレスレットやラバーを選ぶ他構成に比べ、最も落ち着いた装いを示す。原型が備えた道具としての性格を残しつつ、革ストラップによって日常の装いへと寄せた構成である。

本機が受け継ぐのは外観だけではない。潜水と第二時間帯を兼ねる両回転ベゼル、レガッタ計時の名残、そして空・陸・海を1本でこなすという原型の思想そのものが、現行機にも息づいている。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは直径38.3mm、ラグ間46.5mmと、現代のクロノグラフとしては小ぶりにまとまる。1960年代のバイコンパックス機に通じる寸法で、流れるように湾曲したラグと、光を受けるポリッシュ面取りが目を引く。基本はサテン仕上げながら、ラグ内側やベゼル周りに磨きを残し、単調に陥らない表情をつくる。自動巻のローターを収めるため、ケース厚は手巻仕様より約1mm厚い14.80mmとなる。ベゼルはケース径よりわずかに広く、数値以上の存在感を生む。

ベゼルは両方向回転式で、クリックを持たないフリクション式である。アルミ製インサートには60分の経過計時目盛と、小さく12時間の目盛が併記され、潜水計時と第二時間帯の把握を兼ねる。クリックを省いた構造は原型に倣ったもので、任意の位置で正確に合わせられる反面、現代の一方向ベゼルとは操作感が異なる。防水は100mで、200mを謳った原型より控えめな数値にとどまる。

文字盤はマットブラックで、サブダイヤルも黒へ沈める構成をとる。二つの小針に加え、中央のクロノグラフ秒針、レガッタ計時を示す赤い10分目盛、周縁のタキメータースケールが同居する。針はブロードアローを主役に据え、夜光にはクリーム色のスーパールミノバを用いる。風防は箱型に近いドーム形状のサファイアで、原型のアクリルを現代素材へ置き換えた箇所である。本構成では黒革ストラップが組み合わされ、道具的な文字盤を落ち着いた装いへとまとめている。ラグ幅は20mmで、ストラップ交換の自由度も高い。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

原型のクロノマスター アビエーター シーダイバーは、1960年代初頭に登場したとされる。発表年は1961年とする資料と1963年とする資料があり、確定はしていない。当時はNivada、Croton、Croton Nivada Grenchenなど、地域により異なる名で流通した。現行機の歴史は、2020年のブランド復興とともに始まる。Guillaume Laidetらの手でNivada Grenchenが再興され、クロノマスター アビエーター シーダイバーが復刻ラインの中心として発表された。この時点で手巻と自動巻の二系統が用意され、ブロードアローの黒文字盤も当初から選択肢に含まれていた。購入者には『Chronomaster Only』の書籍が付属し、原型と現行機を見比べる資料として供された。86001A-BLALは、その自動巻・黒文字盤を黒革ストラップで装う構成にあたる。展開当初の参照番号体系はその後整理され、同一仕様が販売店により86001A03とも表記される。ストラップはオイスターやビーズ・オブ・ライス調のブレスレット、ラバートロピックなどへ広がり、文字盤もパンダやパックマンなど多彩な構成へと拡張された。本機は現在も継続生産されている。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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  2. 02 専門メディア Sellita Caliber SW510 専門メディア · Caliber Corner · 2026.08.15 閲覧 Caliber Corner · 2026.08.15