2002年、ロイヤルオークを未来へ翻訳する
オーデマ ピゲがロイヤルオーク コンセプトを発表したのは、ロイヤルオーク誕生30周年にあたる2002年である。1972年の初代 (Ref. 5402) はジェラルド・ジェンタの設計で生まれ、1992年にはエマニュエル・ゲイによるロイヤルオーク オフショアが20周年を飾った。コンセプトはその次の節目に置かれた、第三の解釈だった。
オフショアがロイヤルオークを大型化し力強さを加えたのに対し、コンセプトの狙いは別にあった。先端素材と前衛的な意匠で「未来のロイヤルオーク」を描くこと。意匠をクロード・エメンガーが、機構をオーデマ ピゲ ルノー・エ・パピ (APRP) が担った。
初代「CW1」(Ref. 25980AI) は文字盤を持たない。トゥールビヨン、バレル内のトルクを示すダイナモグラフ、巻上・中立・時刻合わせを切り替えるファンクションセレクターが露出する。44mmケースには、コバルトとクロムを主体とする航空宇宙用合金アラクリット602が用いられた。生産は150本に限られ、本来は一度きりの記念モデルだったとされる。