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Audemars Piguet · Jules Audemars · 2016

Jules Audemars 26344 Grande Sonnerie Carillon Platinum / The Hour Glass Blue

ザ・アワーグラスに捧げられた1本限りのグランドソヌリ・カリヨン。Pt950の39mmにCal.2945を宿す特別機

26344PT.OO.D028CR.02は、ジュール・オーデマのグランドソヌリ・カリヨンを基に、時計専門商ザ・アワーグラスへ捧げられた1本限りのユニークピースである。2016年の製作と伝わる。950プラチナの39mmケースに手巻Cal.2945を収め、3本のゴングが時と15分を自動打音する。青のギヨシェを施したゴールド文字盤が、量産機にはない個体性を与える。通常版26344PT.OO.D002CR.01の意匠を文字盤色で読み替えた、音響複雑機構の頂点に立つ特注の1本である。

Ref. 26344PT.OO.D028CR.02
発表年 2016
状態 現行品
限定 限定 1
コレクション Jules Audemars
カテゴリ ドレス
キャリバー AP 2945
ケース径 39 mm
関連人物 ジュール=ルイ・オーデマ / エドワード=オーギュスト・ピゲ
パワーリザーブ グランドソヌリ
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.10
このモデルを比較する
Case · ケース
素材 Platinum
形状 Round
径 39 mm
厚さ 11.1 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
Movement · ムーブメント
キャリバー AP 2945
タイプ Handwound
振動数 21,600 bph
石数 53 石
パワーリザーブ 48 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Blue
インデックス Stick / Dot
針 Feuille
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

鳴り続けた系譜の終端で

オーデマ ピゲは1990年代からグランドソヌリ腕時計を手掛けてきたとされる。塔時計のように時と15分を自動で打ち分けるこの機構は、ミニッツリピーターの上位に位置する音響複雑機構であり、同社が拠点とするジュウ渓谷の伝統そのものである。リファレンス26344を名乗る本機は、その系譜がジュール・オーデマ・コレクションの中で存続していた2010年代半ばの産物である。WatchBaseは製作年を2016年と記録する。

ザ・アワーグラスという宛先

本機の文字盤違いを含むRef.26344は、WatchBase上で5本のみが確認される少数生産群であり、うち青・黒・スレートの3本は小売商ザ・アワーグラスのために製作されたユニークピースとされる。1979年にシンガポールで創業した同社は、アジア太平洋圏を代表する高級時計専門商であり、独立時計師や複雑機構の特注品を継続的に手掛けてきた。本機26344PT.OO.D028CR.02はその青文字盤仕様にあたる。

このRefが持つ意味

2019年にCODE 11.59 バイ オーデマ ピゲが登場すると、丸型クラシックの受け皿だったジュール・オーデマは役目を終えていく。2020年には後継のグランドソヌリ・キャリバーが、CODE 11.59 グランドソヌリ・カリヨン・スーパーソヌリに搭載された。つまり本機は、1994年に始まる旧世代グランドソヌリがジュール・オーデマの名で世に出た、最終期の1本と位置づけられる。シリーズの終幕と特注文化の交点に立つ存在であり、カタログモデルでは語れないオーデマ ピゲの一面を今に伝えている。

グランドソヌリは、時と15分の経過を自動で打ち分けて告げる音響機構で、任意に鳴らすミニッツリピーターとは性格が異なる。本機のCal.2945は高・中・低の3音を連ねるカリヨン式で、1本の腕時計の中に小さな鐘楼を収めた構成といえる。その機構を、限られた顧客に向けた1本限りの文字盤で包んだ点に、本機の個性がある。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

グランドソヌリは打鈴音を外へ逃がす構造を要するため防水化が難しく、本機も非防水である。それでも950プラチナのラウンドケースは直径39mm、厚さ11.1mmに収まり、489部品のCal.2945を宿す機械としては抑制の利いたプロポーションを保つ。風防と裏蓋はいずれも無反射コーティングのサファイアで、シースルーバックから手巻機構と打鈴装置の作動を視認できる。兄弟機を含むRef.26344の5本は、いずれも同じプラチナケースにCal.2945を収め、文字盤の色と仕上げで描き分けられている。キャリバーの直径は29.9mmで、裏蓋のサファイア越しに打鈴のハンマーとゴングの動きを追うことができる。

文字盤はゴールドの地にギヨシェを施した青仕上げで、光の角度により紋様の陰影が変化する。インデックスはアプライド、針はホワイトゴールド製のリーフ型で、兄弟機D002CR.01のロジウム調文字盤を青に読み替えた構成と捉えられる。6時位置にスモールセコンド、文字盤上部にパワーリザーブ表示を備え、音響機構の複雑さに対して表示は時・分・秒・残量のみと簡潔にまとめられている。

Cal.2945は毎時21,600振動 (3Hz)、53石、パワーリザーブ48時間の手巻キャリバーで、3本のゴングと3つのハンマーによるカリヨン打鈴を特徴とする。通常のソヌリが2音で15分を告げるのに対し、カリヨンは高・中・低の3音を連ねるため、打音の旋律性が増す。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

WatchBaseの記録によれば、26344PT.OO.D028CR.02は2016年に製作された。発表会やフェアでの公開を伴う通常の新作と異なり、特定顧客向けの特注品として静かに世に出たため、公式な発表年月の記録は確認できない。Ref.26344のグランドソヌリ・カリヨンは確認される限り5本のみで、いずれも限定1本の個体である。本機はそのうちザ・アワーグラスに捧げられた青文字盤仕様にあたり、同じ宛先を持つ黒文字盤の26344PT.OO.D002CR.02、スレート文字盤の26344PT.OO.D002CR.03と対をなす。シルバー系の26344PT.OO.D002CR.01と26344PT.OO.D028CR.01も同年代の製作とされる。ユニークピースのため生産期間中の仕様変更や派生展開は存在せず、追加生産も行われていない。ジュール・オーデマ・コレクション自体は2019年のCODE 11.59登場を境に縮小し、グランドソヌリの系譜は2020年発表のCODE 11.59の音響モデルへ引き継がれた。本機は今後も世界に1本のみの存在であり続ける。


Sources

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 公式 Jules Audemars - Audemars Piguet 公式 · Audemars Piguet · 2026.08.15 閲覧 Audemars Piguet · 2026.08.15
  2. 02 専門メディア Audemars Piguet 26344PT.OO.D028CR.02 : Jules Audemars 26344 Grande Sonnerie Carillon Platinum / The Hour Glass Blue 専門メディア · WatchBase · 2026.10.12 閲覧 WatchBase · 2026.10.12
02 — Derivatives

同型・派生 Ref

Color · material · bracelet variants