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TERM · 用語 · サ行

スイスレバー脱進機

Swiss Lever Escapement

ガンギ車とテンプをアンクルが仲介する自由脱進機。現在の機械式腕時計の大半が採用する事実上の標準

DEFINITION · 定義

スイスレバー脱進機(Swiss Lever Escapement、クラブトゥース・レバー脱進機)とは、ガンギ車とテンプの間にアンクル(レバー)を挟み、三者を直線上に並べて配置した脱進機である。現在生産される機械式腕時計の大半が採用する、事実上の標準機構である。

アンクル両端の入り爪と出り爪が交互にガンギ車の歯を受け止め、解放の瞬間に叉が振り石を叩いて力を伝える。テンプが脱進機と接するのは中心位置を通過する短い間だけで、残りの周期は解放されて自由に振動するため、自由脱進機に分類される。往復の双方向で力を受け取るため停止状態から自力で始動でき、どてピンがアンクルの振れを規制することで衝撃にも耐える。一方、爪石とガンギ車の歯先が擦れ合う構造上、注油が欠かせない。

アンクルとガンギ車が交互に動くアニメーション
レバー脱進機の動作。アンクルの爪がガンギ車の歯を交互に止めては放すMario Frasca / CC BY-SA 3.0 — Wikimedia Commons

原型は1750年代に英国のトーマス・マッジ(Thomas Mudge)が考案したレバー脱進機である。考案年は1750年とも1755年とも記される。その後の改良を経て、ガンギ車・アンクル・テンプを一直線に並べたインライン型が定着し、19世紀以降は大半の時計に用いられるようになった。

爪石の滑り摩擦と注油の必要は、この脱進機の主な弱点とされる。これを避ける試みとして、コー・アクシャル脱進機などの代替案が示されてきた。

— SOURCES

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

  1. 01 専門メディア In-Depth: Realising Breguet’s Dream of the Natural Escapement 専門メディア · SJX Watches · 2026.10.10 閲覧 SJX Watches · 2026.10.10
  2. 02 専門メディア The detent escapement: from marine chronometers to wristwatches 専門メディア · Time and Watches · 2026.10.10 閲覧 Time and Watches · 2026.10.10