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CALIBER · Audemars Piguet

AP 2225

自動巻 Automatic デイト

ルクルトのエボーシュに連なる系譜の第3世代として、ミドルサイズのロイヤルオークを支えた、自社製以前のオーデマ ピゲ自動巻

振動数
28,800 vph · 4 Hz
パワーリザーブ
40 時間
石数
36 石
ムーブメント径
26.6 mm
Cal. AP 2225
movement · AP 2225 図: ムーブメント — WatchBase
01 — OVERVIEW

概要

Cal.2225 は、ルクルトのエボーシュを基にしたオーデマ ピゲの26mm級自動巻の系譜で、1996年に始まる第3世代(Cal.2224系)に属する。直径26.6mm、厚さ3.25mm、28,800vph (4Hz)、36石、パワーリザーブ約40時間とされる。21Kゴールドのローターをボールベアリングで支え、双方向に巻き上げる。秒針停止機構を備え、日付は3時位置に表示する。ミドルサイズのロイヤルオーク Ref.14790 に搭載され、自社製 Cal.3120 へ移行する以前のオーデマ ピゲを象徴する一基である。

02 — SPECIFICATIONS

仕様

MakerAudemars Piguet
ReferenceAP 2225
TypeAutomatic(自動巻)
Frequency28,800 vph (4 Hz)
Jewels36 石
Power reserve40 h
Movement ⌀26.6 mm
HandsHours, Minutes, Seconds
DateDate
03 — EDITORIAL

系譜と歴史

Genealogy & history

自社製以前という前提

オーデマ ピゲは現在、ロイヤルオークに自社製ムーブメントを搭載する。しかし2000年代半ばまで、薄型自動巻については事情が異なっていた。当時、極薄の自動巻を量産できるメーカーは限られ、その中心にいたのがジャガー・ルクルトである。オーデマ ピゲは一時期、同社の株式を保有していたとされ、両社の関係は深い。オーデマ ピゲの公式アーカイブによれば、同社の11½リーニュ(26mm)級の自動巻は、1977年の Cal.2123 に始まり、ルクルト社のエボーシュ(半完成の素材ムーブメント)を基にしている。Cal.2225 もこの系譜に属し、基となったのは薄型自動巻 Cal.889 系とされる。

Cal.889 系のなかの位置

公式アーカイブは、この系譜を世代で整理している。1977年の Cal.2123 が第1世代、1983年の Cal.2124 とその派生(2125 など)が第2世代、1996年の Cal.2224 とその派生(2225 や、2226/2840 など)が第3世代、2005年の Cal.2325 とその派生が第4世代である。系譜が連続しているため、損傷の激しいムーブメントを直系の後継に置き換えられる場合もあったという。ミドルサイズのロイヤルオーク Ref.14790 では、Cal.2125 の後を Cal.2225 が継いだ。なお、初代「ジャンボ」Ref.5402 を支えた Cal.2120/2121 は、より薄い Cal.920 を基にした別系統であり、本機とは出自を異にする。両者はともに21Kゴールドのローターを用いるが、その支持方式は異なる。

薄型ロイヤルオークを支えた役割

Ref.14790 は1992年に登場し、2005年頃まで生産された、息の長いミドルサイズ・ロイヤルオークである。ケース径36mm、厚さ約7.5mmという薄い佇まいは、エボーシュ由来の薄さに支えられていた。Cal.2225 は、この時代のロイヤルオークが持つ端正なプロポーションを、機構の側から成立させた存在といえる。ミレネリーの一部モデルにも搭載されたとされる。

自社製ムーブメントへの移行

2005年前後、オーデマ ピゲは自社製の自動巻 Cal.3120 を導入し、Ref.14790 の後継 Ref.15300 などロイヤルオークの主軸を移していく。ルクルト系の自動巻も同じ年に第4世代の Cal.2325 へ移った。同時期、業界全体が外部エボーシュへの依存から自社製化へと舵を切っており、Cal.2225 から Cal.3120 への移行は、その流れを映す一例でもある。

04 — MECHANISM

技術解説

Technical breakdown

基本設計

Cal.2225 は、直径26.6mm、厚さ3.25mmの薄型自動巻とされる(11 3/4型とする資料と、系譜を11½リーニュ・26mmとする公式アーカイブの記述がある)。中央に時・分・秒を集約し、3時位置に日付を備える。テンプ(往復回転して時を刻む調速部品)の振動数は28,800vph (4Hz)で、1秒あたり8回の振動を刻む。高めの振動数は外乱に対する復元力を高め、姿勢差を抑える方向に働く。「型(リーニュ)」はムーブメントの直径を表す古典的な単位である。石数は36石とされる。人工ルビーの軸受けを各回転部に配し、摩擦と摩耗を抑える役割を担う。薄型設計のなかに、自動巻と日付の機構をまとめている。

調速機構

ローターには「Thirty-Six (36) Jewels」「Adjusted to Heat Cold Isochronism and Five (5) Positions」と刻まれ、温度差・等時性・5姿勢にわたる調整が施されたことを示す。これはクロノメーター級の調整基準に準じる内容だが、外部認定(COSC等)を受けたものではない。

自動巻機構

巻き上げは双方向式で、ローター(自動巻の回転錘)の両回転方向の動きを香箱の巻き上げに変換する。錘部分には21Kゴールドが用いられ、ボールベアリングで支持される。比重の大きい金を錘に用いることで、限られた回転半径でも効率よくぜんまいを巻き上げられる。ボールベアリングによる支持は、初期の自動巻に多い軸受け方式と比べ、摩耗や片減りを抑えやすい構造である。Cal.920 系がローターを周縁のルビー製ローラーで案内したのに対し、本機は中央のボールベアリング方式を採る。これは設計思想の差であり、優劣ではない。パワーリザーブは約40時間とされる。

仕上げと実用機構

エボーシュとして供給された素材ムーブメントに、オーデマ ピゲは自社の仕上げと調整を施した。地板やローターには同社の装飾が加えられる。実用面では、リューズを引いて時刻を合わせる際にテンプを止める秒針停止機構(ハッキング)を備え、秒単位での時刻合わせが可能である。薄型の共通基盤を高級時計向けに仕立て直す姿勢が、これらの細部にうかがえる。

ケースとの関係

Ref.14790 では、ムーブメントはガスケットを付けたムーブメントホルダーごと文字盤側から取り出す構造で、裏蓋側からは外せない。整備の際は裏側のネジを外してベゼルと風防を持ち上げ、そこからムーブメントに手を届かせる。巻き真は分割式ではなく、ケースの切り欠きを通して抜く。

05 — CARRIERS

このキャリバーを搭載する 1 本のリファレンス

This caliber appears in 1 references
06 — SOURCES

出典

本文の執筆にあたって参照した資料。閲覧日は内容を確認した日を示す。

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