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Moritz Grossmann · Benu · 2013

Benu Tourbillon White Gold / Black

2013年発表のベヌー・トゥールビヨンに後年加わった黒文字盤仕様。世界10本限定のホワイトゴールド機

MG-000779は、モリッツ・グロスマンのコレクション最上位機「ベヌー・トゥールビヨン」の黒文字盤仕様である。2013年11月に発表された初代MG-000004(アルジャンテ文字盤、50本限定)に対し、配色を反転させた世界10本限定機として後年追加された。44.5mmのホワイトゴールドケースに、6時位置で3分かけて回転するフライング・トゥールビヨンを備えた手巻きCal.103.0を搭載。ソリッドシルバー製の黒文字盤に銀色の表示を刷り、通常ラインのベヌー・トゥールビヨンでは最も生産数の少ない一本となった。

Ref. MG-000779
発表年 2013
状態 現行品
限定 限定 10
コレクション Benu
カテゴリ ドレス
キャリバー 103.0
ケース径 44.5 mm
トゥールビヨン
01 — Specification

仕様

As of WatchBase sync · 2026.06.12
Case · ケース
素材 White Gold
形状 Round
44.5 mm
厚さ 13.8 mm
ガラス Sapphire
裏蓋 Open
Movement · ムーブメント
キャリバー 103.0
タイプ Handwound
振動数 18,000 bph
石数 30 石
パワーリザーブ 72 時間
Dial · 文字盤 / Hands · 針
文字盤色 Black
インデックス Arabic Numerals
Lancette
i — Editorial

設計思想

Design philosophy

ベヌーの頂点に置かれたトゥールビヨン

モリッツ・グロスマンは、2008年にクリスティーネ・フッターが19世紀グラスヒュッテの時計師カール・モリッツ・グロスマンの名を再登記して興した独立マニュファクチュールである。2010年9月に発表された最初のコレクション「ベヌー」は、エジプト神話の再生の鳥に由来する名を持ち、ブランドの出発点となった。その3年後、2013年11月に公開されたベヌー・トゥールビヨンは、若い工房にとって初の複雑機構であり、ラインの頂点を宣言する一本だった。搭載されたCal.103.0は、グラスヒュッテのドイツ時計学校で教鞭を執り、1920年にフライング・トゥールビヨンを考案したアルフレート・ヘルヴィヒへの敬意を込めて設計されている。

黒文字盤という第2の解

初代のMG-000004は、ソリッドシルバーにアルジャンテ(銀色)仕上げの文字盤を備えた50本限定だった。MG-000779はその配色を反転させた派生で、黒く仕上げた銀無垢文字盤に銀色の目盛りと数字を刷る。ケース、ムーブメント、表示構成は初代と共通であり、変更点は文字盤と針の処理に絞られている。限定数は50本から10本へと大きく絞り込まれ、通常ラインのベヌー・トゥールビヨンでは最も希少な仕様となった。発表時期を明示する一次資料は乏しいが、同時代の専門媒体はローズゴールド版の前年に登場したと伝えており、2010年代半ばの追加と見られる。

派生群の中での位置

このRefの後も、トゥールビヨンの系譜は段階的に広がった。2017年には航空機オーナー限定の「スカイライフ」MG-001173が青文字盤で登場し、アルジャンテ文字盤のローズゴールド版MG-001354(25本限定)も加わった。2021年にはローズゴールド針と黒文字盤を組み合わせた8本限定のMG-003077が発表され、黒文字盤という選択はこのRefから後続へと受け継がれている。2024年のトレンブラージュ版に至るまで、Cal.103.0を共有する派生は少数限定の積み重ねで構成されており、MG-000779はその中で「最初の配色替え」という転換点を占める。


ii — Editorial

意匠分析

Visual analysis

ケースは直径44.5mm、厚さ13.8mmの3ピース構造ホワイトゴールド製で、初代MG-000004と寸法を共有する。極端に細いベゼルが文字盤を縁いっぱいまで広げ、緩やかに湾曲したラグがクラシックな輪郭をつくる。このRef固有の選択は文字盤にある。ソリッドシルバーの地板を黒くマットに仕上げ、銀色の刷りでミニッツトラックとアラビア数字を載せる。アルジャンテ文字盤の黒い表示を反転させた配色で、印象は初代より引き締まって見える。針は研磨スチール製とされ、初代の褐紫色に焼き戻した針とは処理が異なる。表示はレギュレーター式に近い3点構成である。中央に分針、右に時、左にスモールセコンドの副文字盤を沈め、6時位置の大きな開口に直径16mmのトゥールビヨンキャリッジが覗く。開口がミニッツトラックの25〜35分を欠落させるため、分針後端を延長し、中央上部の弧状スケールで補完する二重分表示を採用する。この機構は特許出願されたと伝わる。Cal.103.0は毎時18,000振動 (2.5Hz)、パワーリザーブ約72時間の手巻きで、3分で1回転するフライング・トゥールビヨンをV字型テンプブリッジで支える。停止装置には人毛のブラシでテンワ外周を制動する特許機構を用い、トゥールビヨンでありながら秒単位の時刻合わせを可能にした。4番車のアーバーにはユソウボクの摩擦リングを組み込み、秒針の遊びを抑えている。地板は無処理のジャーマンシルバー、輪列はARCAP合金製で、リューズを引いて時刻を合わせ、プッシャーで再始動させるグロスマン式の操作系を備える。ストラップは黒のアリゲーター、バックルはホワイトゴールドのバタフライクラスプである。防水は30mにとどまり、性格は純然たるドレスウォッチに属する。


iii — Editorial

系譜と歴史

Lineage

ベヌー・トゥールビヨンは2013年11月に発表された。初出はアルジャンテ文字盤のホワイトゴールド仕様MG-000004で、50本限定として独語圏の専門媒体が同月中に相次いで報じ、翌2014年のバーゼルワールドでも展示された。黒文字盤のMG-000779はこの初代に追加された第2の仕様であり、世界10本限定で発表された。追加の正確な年月を示す一次資料は確認できないが、ローズゴールド版MG-001354の登場の前年に発表されたと同時代の媒体は伝えている。WatchBaseは本Refの年代を2013年と記載するが、これはモデルライン全体の初出年を指すと見られる。その後、系譜には派生が重ねられた。2016年12月のルートン空港でのイベントを経て、2017年に青文字盤の「スカイライフ」MG-001173が航空機オーナー限定で登場。アルジャンテ文字盤のローズゴールド版MG-001354は25本限定で加わった。2021年にはローズゴールド針を備えた黒文字盤の8本限定MG-003077が発表され、2024年には手彫りのトレンブラージュ文字盤を持つMG-003616/MG-003617が続いた。MG-000779自体の生産終了は公式に告知されていない。2026年時点でも一部の正規販売店がリストに掲載しているが、10本という限定数の性格上、流通は当初から極めて限られている。

02 — Price history

価格推移

2017 · WatchLedger market index
2017-05-26 · EUR 177,900€177,899€177,900€177,900€177,901€177,9012017-052017-05

出典: WatchBase 観測価格 · 通貨タブ(JPY / USD / EUR)で系列を切替できます。

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03 — Derivatives

同型・派生 Ref

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